昨年近くの郵便局で作品展示をさせていただいたのだが、
そのとき局長にお願いして、感想帳を置かせてもらった。
(かなり局では迷惑だったと思う)
その中に「今度展示するときは教えていただけたら幸いです」の記述が
あった。そして住所氏名が書いてあったので、今回の案内ハガキを
出させていただいた。そこに屋号らしきものが書いてあったので、
調べてみるとエスニック料理店だった。
しかも、そこはよく行っていた飲み屋のとなりだったのだ。
「エーこんなところにエスニック料理店?」と驚いてしまった。
まったく気づかなかったのである。
一度は入ってみようと思いつつなかなか行けないでいた。
で…今度の「奈邪」の展示に行った帰りの日曜日、「奈邪」は
午前中までだったので、お腹をすかして店の前を通りかかったのである。
いいチャンスとばかりに入ってみた。こじんまりとした店内には何やら
東南アジア系らしきグッズが飾られ、アジアンなお香の香りが漂っていた。
「いらっしゃい」と声を掛けたのは、以外にも若い(30歳前後に見えた)
美人ママだった。(勝手に50歳前後と予測していた)
ママは一人の常連客とおぼしき男性と話をしていた。手書きメニュー表には、
よくわからないカタカナ名が並んでいる。
「ウ~ン…」メニュー表とにらめっこしていれば、ママが助け船を
出してくれるかと期待したが、知らん顔なのである。正直無愛想だ。
こんなときは困ったときのパスタだ。「あの~パスタありますか」と
言ったが、一瞬ムッとしたような感じで、「うちはパスタはありません」
とニベもない。
だって…メニューの所どころに「麺」て書いてあったからだ。「エ~
麺とパスタは違うのー?」と思ってしまった。
まあ…何はともあれ
パッタイ~タイの甘ズッパ辛い焼きそば
エビ&野菜入り 750円
なるものを注文した。一応焼きそばなら何とかなるとふんだのである。
すぐにトントントンとママは作り出した。
その間に1人の客は帰り、ママと2人になった。
しばらくすると前菜のようなものが出てきた。大根サラダのようなものに
エビダンゴ・小春巻きというところか。盛り付けがきれいで、いかにも
旨そうである。料理は見た目で旨いまずいがわかるときがあるのだ。
食べたいのをグッと我慢して焼きそばを待った。
やがて、どんぶりに入った麺が出てきた。「これが焼きそば?」
メニューの通りエビと色々な野菜が入っていた。さっそく一口食べてみた。
焼きそばというよりラーメンに近い。「うまい!」わたしは思わず
ママの顔を見た。ママはチラとこちらを見たが、ニコリともせずに
視線を落とした。
その無愛想さに、何かアラを探してやろうと食べ進んだが、うまい!
絶妙の味付けで、文句のつけようがないのである。前菜もうまかった。
これだけのものをあの若さで…と舌を巻いた。
わたしは一切れ残らず平らげると、手を合わせて心から感謝の意を表し、
ママに敬意をはらった。これだけのものを作るのには相当の修業と
真摯なハートがいることぐらいわかるのである。これで750円は安い。
自分を名乗ろうかどうか迷ったが、きょうは見知らぬ客でいいか、と
店の玄関を出るとママも出てきたので、「旨かったッス」と言うと
初めてママはニッコリした。「ほら、いい顔じゃん」と心の中でつぶやくと
店を後にした。
味は最高。ただ、見知らぬ客に愛の手を…
そのとき局長にお願いして、感想帳を置かせてもらった。
(かなり局では迷惑だったと思う)
その中に「今度展示するときは教えていただけたら幸いです」の記述が
あった。そして住所氏名が書いてあったので、今回の案内ハガキを
出させていただいた。そこに屋号らしきものが書いてあったので、
調べてみるとエスニック料理店だった。
しかも、そこはよく行っていた飲み屋のとなりだったのだ。
「エーこんなところにエスニック料理店?」と驚いてしまった。
まったく気づかなかったのである。
一度は入ってみようと思いつつなかなか行けないでいた。
で…今度の「奈邪」の展示に行った帰りの日曜日、「奈邪」は
午前中までだったので、お腹をすかして店の前を通りかかったのである。
いいチャンスとばかりに入ってみた。こじんまりとした店内には何やら
東南アジア系らしきグッズが飾られ、アジアンなお香の香りが漂っていた。
「いらっしゃい」と声を掛けたのは、以外にも若い(30歳前後に見えた)
美人ママだった。(勝手に50歳前後と予測していた)
ママは一人の常連客とおぼしき男性と話をしていた。手書きメニュー表には、
よくわからないカタカナ名が並んでいる。
「ウ~ン…」メニュー表とにらめっこしていれば、ママが助け船を
出してくれるかと期待したが、知らん顔なのである。正直無愛想だ。
こんなときは困ったときのパスタだ。「あの~パスタありますか」と
言ったが、一瞬ムッとしたような感じで、「うちはパスタはありません」
とニベもない。
だって…メニューの所どころに「麺」て書いてあったからだ。「エ~
麺とパスタは違うのー?」と思ってしまった。
まあ…何はともあれ
パッタイ~タイの甘ズッパ辛い焼きそば
エビ&野菜入り 750円
なるものを注文した。一応焼きそばなら何とかなるとふんだのである。
すぐにトントントンとママは作り出した。
その間に1人の客は帰り、ママと2人になった。
しばらくすると前菜のようなものが出てきた。大根サラダのようなものに
エビダンゴ・小春巻きというところか。盛り付けがきれいで、いかにも
旨そうである。料理は見た目で旨いまずいがわかるときがあるのだ。
食べたいのをグッと我慢して焼きそばを待った。
やがて、どんぶりに入った麺が出てきた。「これが焼きそば?」
メニューの通りエビと色々な野菜が入っていた。さっそく一口食べてみた。
焼きそばというよりラーメンに近い。「うまい!」わたしは思わず
ママの顔を見た。ママはチラとこちらを見たが、ニコリともせずに
視線を落とした。
その無愛想さに、何かアラを探してやろうと食べ進んだが、うまい!
絶妙の味付けで、文句のつけようがないのである。前菜もうまかった。
これだけのものをあの若さで…と舌を巻いた。
わたしは一切れ残らず平らげると、手を合わせて心から感謝の意を表し、
ママに敬意をはらった。これだけのものを作るのには相当の修業と
真摯なハートがいることぐらいわかるのである。これで750円は安い。
自分を名乗ろうかどうか迷ったが、きょうは見知らぬ客でいいか、と
店の玄関を出るとママも出てきたので、「旨かったッス」と言うと
初めてママはニッコリした。「ほら、いい顔じゃん」と心の中でつぶやくと
店を後にした。
味は最高。ただ、見知らぬ客に愛の手を…