つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

つたなき絵にも…

2009-04-15 06:13:40 | 絵・まんが
今年ほど花見をした年はないだろう。しかもあの佐奈川である。
4度目の花見は、すでに葉桜ぎみになっていたが、まだ7割方
花が残っていて花見には十分であるし、何といってもこの時期
ならではの、落花、花吹雪の風情つきだ。花見としては一番
雰囲気が良かったかもしれない。

「奈邪」へ戻ると、ややわたしより先輩とおぼしき男性が、ドア付近に立って
わたしを迎えてくれるではないか。マスターが「よかった待ってたんですよ」
と、その男性を紹介してくれた。Kさんという「奈邪」常連の方で、
我が拙い絵をとても気に入ってくれているというのである。

わたしはKさんと同席して色々と語り合った。そも…釣りが好きなようで
どうやらチヌ(クロダイ)釣りの名手のようである。わたしも釣りと魚が
大好きで、約10年にわたり釣りの専門誌に実践釣行記を書いたことがあるのだ。
当然ながら作品は魚が多く、今回チヌを描いた作品も展示してあったのだ。

しかし、Kさんはただ釣り好きにとどまらず、現在仕事は息子さんにまかせ、
悠々自適の暮らしをしているという。しかもその暮らしぶりがすごい。
農地などを購入して大きな池を造り、そこで魚や水生昆虫などを飼って
失われつつある自然を復活させようとしているのだった。それも2ヶ所
あるというのだ。

近くには小川も流れ、別荘もあるという。何というスケールの大きさだ。
わたしなどが夢に描くことを実践しているのである。
正直うらやましいと思った。世の中にはこういう人が現実にいるんだなあと
感心すると同時に自分の小ささを感じてしまうのだった。

そして、なんとそこへの招待を受けたのである。もちろん今すぐにでも
飛んで見に行きたいところだったが、グッと我慢をして5月のG・Wに
寄せていただくことを約束したのだった。「何だったら泊まってもらっても
いいですよ」とまで言っていただいたのである。

しかし、この日ほど自分が絵を描いていることに感謝したことはない。
わたしは絵のお陰で、普段出会えることもできない人に出会えたり、日頃
味わえないことを味わったり、心よりの支援を受けたり、と様々な
恩恵を受けているのである。

つたない絵ながら、一応自然の中の命の営みを描くという自分の思いが、
伝わる人がいるというのが嬉しかったのだ。作品展示というのは
その出会いの場所なのである。だから展示はやめられないのだ。
同時に、もっといい作品を描かないと…という思いも強くなるのである。

別れぎわ、Kさんに土の付いた長い二本の自然薯(じねんじょ)を
いただいたのだった。「奈邪」のマスターにも店の前でスモークしたばかりの
チーズもいただき、こんなにいただいていいものかと、恐縮しつつ
心はウキウキと家路に着いたのだった。

Kさんマスターありがとうございました。
5月必ずお邪魔しますので、よろしく!
コメント
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