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ぽかぽか春庭「2003年の神楽坂散歩」

2015-05-21 00:00:01 | エッセイ、コラム
20150521
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003年5月(5)2003年の神楽坂散歩

 2003年の三色七味日記再録を続けています。
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2003/05/09 金 曇り
日常茶飯事典>神楽坂散歩

 ビデオ、会話2コマ。

 帰りに寄り道。神楽坂で降りて飯田橋まで歩く。元の事務所がどうなっているのか見てみようと思ったのだが、どうもなっていなくて、一階の宝石屋は普通に営業していた。
 宝石屋は、大家さんからの「10,11,12月の3ヶ月は家賃無しでいいから、1月に出ていってくれ」という要求に対し、現在民事裁判をおこして係争中。素直に今年1月に引っ越しした夫は、「実際の建て直し取り壊しがはじまるまで、引っ越すんじゃなかった」と、後悔したが、もう出てしまったのだから、いまさら戻れない。

 ハイタウンマンションは住むには便利だが、駅前は単なる駅前であって、街の風情がないのだそうである。
 街の風情としては、確かに神楽坂のほうがずっと雰囲気があって、歩くに心地よい。数年前に比べると、小さい路地のあちこちに隠れ家的な食べ物屋が増えているので驚いた。表通りの方は入れ替わりの店も多く、チェーン店も増えているが、神楽坂は今、路地がはやりのようだ。
 土日ともなると中高年の街散歩で、こんな細い路地ではすれ違うにも体を斜めにしなければならないかもしれない。

 路地やら本多横町やらをあちこち歩きながら飯田橋まで下る。不二屋でぺこちゃん焼きを買って地下鉄に乗る。

本日のそねみ:神楽坂の路地奥の一見さんおことわりのお茶屋


2003/05/10 土 曇り
日常茶飯事典>松濤の武者絵とTENGO

 松濤美術館で「武者絵」展覧会を見た。
 武者絵なんてあまり興味がなかったが、松濤美術館に入ったことがなかったので、行ってみる気になったのだ。
 地図を見て、東急本店から登っていくと確認して、東急本店沿いに歩いていたら、都知事公邸の方へ行ってしまった。右か左か迷って、地図を信じて右に行ったのに。迷ったときは私が「こっちが正しい」と思った方が間違いなのだという鉄則を思い出さなければならないのでした。

 で、しばらくぐるぐる松濤のおやしき町を歩く。このへんはだれも歩いてなんかいない。住んでいる人は車で門内に入るから、歩いている人はよそ者である。
 あるお屋敷の前に通りかかると、自動の門が開いて、「セキュリティ」と服に書いてある人がうやうやしくお辞儀をしている前をベンツが入っていった。由緒正しそうな感じではなく、いかにも成金ふうの門で、いかにも成金風の外車で、成金風のセキュリティ係りなのだ。東急のすぐ裏でこういう映画のワンシーンのような世界が展開すると、それだけで一般庶民としてはおもしろがれる。
 その隣の「浜尾」という表札のほうは、ほんとに由緒ありげな家。もしかして元ナルちゃん養育係りの浜尾さんの家かもしれないという感じ。
 観世能楽堂の前を通り、松濤公園の中をすぎる。台湾人かフィリピン人じゃないかなという感じの乳母が金髪の女の子を二人連れてきていて、二人は自転車に乗って公園をぐるぐる回っている。

 やっと松濤美術館に着いた。
 隣では松濤プロジェクトという会社が松濤アパートメントハウスという名で売り出すマンション建設を進めている。

 「武者絵」は江戸から明治の浮世絵の中で、古事記や平家、太平記、三国志などを題材にした英雄たちの絵を集めたもの。歌川国芳を中心にとても迫力のある構図、筆遣い。色は白黒緑青赤。
 読み本の挿絵や奉額絵馬、凧など。面白かった。

 帰りは、まっすぐ東急本店まで戻る。すると、本店前でTENGOというユニットのミニコンサートをやっていた。途中から聞いたが面白かったので、次の回も聞くことにした。ブックファーストで文庫本を2冊買い、1階の喫茶店でコーヒーを飲んで待つことにする。

 4時から4時半まで、2度目のテンゴ。
 ジプシーバイオリン天野紀子、アコーディオン後藤ミホコ。天野は1948年生まれ54才孫あり、後藤は1958年生まれ45才バツイチ元音楽教師。二人合わせて99才のオバハンユニットというのがキャッチコピー。私の好きな中年転進組。

 黒く長い髪、黒いシャツにスソの広がった黒いパンツ、メタルのベルト。メークもジプシー風な天野。
 大阪のたこ焼き屋や市場にいけば、こんなオバハンおるなあという感じの後藤。
 二人がハイテンションのアレンジで、ハンガリアン舞曲やリベルタンゴ、ロシア民謡メドレーを弾く。

 もともとコバのアコーディオンやクラシックアコーディオンが好きだったが、後藤のコテコテ関西アレンジアコーディオンもなかなかよかった。
 
本日のひがみ:現住所、渋谷区松濤の人


2003/05/11日 日 曇り
日常茶飯事典>母の日マーチング

 娘が母の日のプレゼントを買うというので、ショッピング。
 ユニクロで、私が娘と息子のTシャツやジーンズを買う。イトーヨーカ堂でくつを娘に買ってもらう。差し引きすれば、自分のくつを自分で買ったほうが安くつくというようなものだけれど、娘にしてみると「お母さんのものを買ってプレゼントした」という気分が大事なのだ。

 駅前は、道路がマーチングバンドのため交通止めになっている。遠回りして道路の反対側からマーチングを見た。歩き方が面白い。バトントワリングやマーチングバンド。

 一番上手だったのは、某学会青年部のマーチングバンド。白衣裳の組と黒衣裳の組の2チーム出場。
 マーチングやマスゲームにかけて、世界一は北朝鮮。一糸乱れぬ統一ぶり。偉大なる将軍様マンセイ。で、世界第2位のマスゲームができるのが某学会という。メーヨカイチョー万歳。
 マーチングはなかなか見事であったが、メーヨカイチョーの好きな曲であるのか、白服、黒服とも曲は軍歌のような演歌のようなものだった。曲調で減点。

 区立中学校のチームは、たぶんクラブ活動のブラスバンド部だと思うけれど、衣裳もジーンズに白いTシャツだけで、他のチームの派手な衣裳に比べると地味だし、歩き方もマーチング訓練を受けていないからばらばらだったが、なんだかこういう「お金かける余裕ありません」みたいなところがいっしょうけんめい参加しているのをみると、応援したくなる。

 家に帰ってすぐ、息子は昨夜娘が焼いた紅茶ケーキを届けに、姑のところへ。
 母の日のプレゼントとして、何を買えばいいかわからないので、祝い袋をもたせる。舅が生きているときは年に2回、誕生日と敬老の日に祝いのお包みを届けた。舅もいなくなり、一人暮らしの姑に、少額でも回数を多くしておこずかいを届けることにした。2月誕生日、3月舅命日、5月母の日、8月お盆、9月敬老の日、12月お歳暮。あまりしょっちゅうでもうるさいかもしれないから、このくらいのペースでいいのじゃないだろうか。
 姑の年金のほうが、我が家の年収より多いかも知れないから、毎月の生活費として渡したら姑は「お宅のほうが生活たいへんでしょう」と言って、受け取らないだろう。しかし、お祝いとしてプレゼントするなら、受け取ってくれる。
 ささやかな金額だが、夫は夫で自分の親なんだから好きなように贈るだろう。私は私、別払い。

本日の負け惜しみ:Tシャツジーンズでマーチング万歳!


2003/05/12 月 曇り
ニッポニア教師日誌>シングル授業

 漢字、作文2コマ。タイのケンは父親が再婚し、結婚式参列のためタイに帰国中。一族郎党集まると言うが、さぞかし豪勢な結婚式だろう。イルも、欠席。10日11日に代々木公園でタイフードフェスティバルがあり、タイ人留学生みんなで食べに行った。遊び疲れらしい。

 メリーひとりの個人授業。母の日を枕にふって、スウェーデンのシングルマザー子育て事情について話してもらう。メリーは、離婚率50%であることは決していいことではない、という考えだった。結婚した後、どのカップルもお互いに歩み寄る努力をせずに、簡単に別れるのだ、という。

本日のそねみ:別れたいのに、シングルマザー家庭のたいへんさを見て、離婚できないでいる日本よりはマシだ

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20150521
 バイオリンとアコーディオンでジプシーサウンドを演奏するTENGOは、今も活発に演奏活動をしていることを知りました。2003年から12年たっているのだから、天野は今年67歳になるのだ。エネルギッシュな演奏は昔のままだろう。いつか聞きにいってみたいです。

<つづく>


コメント (4)
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