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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

gooブログの終了

2025-04-17 11:20:15 | 社会

 gooブログが本年11月でなくなるとのことです。そこでわたしは新たにGoogleのブログ、bloggerに「浜名史学Ⅱ」をたちあげました。

 今後は、「浜名史学Ⅱ」に書いていくことにします。消えていくgooに書いておいても詮ないからです。

 どうぞ「浜名史学Ⅱ」をお読みください。

 なお、このような案内を、今後も記していきます。

 gooに書いたものについて、これは重要だと思われるものについては、「浜名史学Ⅱ」に転載するつもりです。

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万博会場の子ども用トイレの精神

2025-04-16 08:33:48 | 社会

 大阪万博が開催されている。初日から悪天候に見舞われただけではなく、大勢の人がズブ濡れになりながら、長時間並ぶ姿が見られた。「並ばない万博」を標榜したのに、蓋を開けてみればそれはウソであったことが暴露された。

 そして子ども用トイレに仕切りがない、ということも問題視された。それについては以下の記事がある。「万博の「壁のない子ども用トイレ」はなぜ? 裏に保育の「当たり前」 保育現場では当たり前?子どもの人権は?」である。問題点を指摘していて、問題の所在がわかる。

 大きな問題は、なぜこうした安易なことが行われたのか。きちんとした検討がなされたとは思えない万博協会の姿勢に問題がある。

 それは、万博のメディア取材に開放された際に、赤旗記者や、万博に批判的なフリージャーナリストらを排除したことに現れている。しかも、通常の万博の記者会見さえ、基本的に記者クラブ所属の記者のみが参加できるようになっていて、そうでない者は寄せ付けない。他方、万博を宣伝しているインフルエンサーには開放し便宜を図っている。

 批判を許さない万博協会の姿勢が明確である。

 批判があってこそ、ものごとはより良い方向に改善されていく、その基本的な思考が万博協会にはない。それは日本の官僚に通じることで、万博協会のトップはもと経産省の官僚だという。

 これらのことは、万博を成功させようと実施主体が考えていない、ということに起因するのだと思う。

 なぜ夢洲で万博が行われたのか、それは夢洲にカジノを誘致することを第一目的として、そのインフラ整備を公費でやりたかったからである。それを大阪維新の会の創設者、松井や橋下らがアベ、スガを巻き込んで実現させてきたのだ。

 したがって、万博の成功不成功は、二の次三の次、カジノのためのインフラが、公費によって整備されればそれでよいのである。

 万博をみにくる人びとを尊重しない姿勢、批判をシャットアウトする姿勢などにそれは現れている。他方で、湯水の如く公金が投入されている。これも利権だからである。特定の人びとに公金を回していくという、自民党・公明党政権にとって不可欠の公的支出の条件がここにもある。

 

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混乱する万博

2025-04-13 11:06:17 | 社会

 今日の万博関連のニュースをみると、参加した人にはお気の毒というしかない。以下は、すべて新聞やテレビの見出しである。

 でも、これらのことはすべて予想されていたこと。そしてその情報は、流されていた。だからわたしは行かない。

「入場に2時間 退場に1時間 ひどい運営」の声も 万博会場からの退場・会場最寄り夢洲駅への入場に制限

万博 ネットつながりにくく「アプリ使えない」『紙の地図』購入の人で行列「動画通信控えて」呼びかけも

万博開幕も混雑&雨天に来場者悲鳴!「駅まで行けない」雨宿り場所少なく「寒い中濡れ続ける地獄」

「並ばない」万博が…帰りも長蛇の列「駅の入口まで2時間かかった」くら寿司は一時8時間待ち、スシローは279組待ち(午後4時)

【大阪・関西万博】夢洲駅は帰宅客で大混乱「これほどとは…想定外や」東ゲートは“出口規制”

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「私たちは、愛だから!」

2025-04-08 09:45:29 | 社会

 『世界』5月号、たくさんの文が並んでいる。なかにはツマラナイもの、自分たちの「世界」だけに通用するような内向きの、一般読者に何を伝えようとしているのかわからないものもある。だが、なかにすごい!と思ったものがあった。

 チョン・スユンさんの「私たちは、愛だから」がそれだ。韓国の若い女性たちの動きを印象的に綴ったものである。韓国は、ここまで進んできているのかと、驚いた。

 昨年の12月21日、韓国は日本よりずっと寒かっただろう。その日、多くの人々がソウルの光化門に集まっていた。いつもは夜10頃にそれは解散するものであった。

 ところがこの日、農民たちがトラクターを連ねてソウルに向かっていた。米の価格保障を求める農民たちのデモンストレーションであった。ところが農民たちは、ソウルの南・南泰嶺(ナムテリョン)で、警察に足止めを食らって動けないでいた。農民たちは高齢であった。

 この状態が、Xで伝えられたところ、ソウルに集まっていた若い女性たちその他が、ナムテリョンに向かったのだ。

 「今、農民のみなさんがたいへんなことになっている。」「困っているおじいさん、おばあさんがいる」「みんな助けに行こう」

 応援棒や携帯などを振りながら、農民たちのトラクターに駆け寄ってきた。若い市民たち、80%が女性であったそうだ。

 「警察は車をどけろ、農民を通せ!」「警察のみなさん、あなたたちもこの農民が作った米を食べているじゃありませんか」

 次々とリヤカーのようなものに乗って、若者が発言を始めた。ソウルで行われていたようなことが、ナムテリョンで起こった。

 「夜中の現場には、観光バスが何台も入ってきました。寒い人は誰でも入って体を温めてください、と。全国や海外から、この若者たちを心配する大人たちが送った暖房バスでした。続いてキムパップ(海苔巻き)、サンドイッチ、餃子、鶏のスープなど食べ物や温かい飲み物、防寒用具が配達されました。もちろん若者たちの予約ではなく、この子たちを応援する大人たちが電話で注文したものでした。真冬の深夜にバイク便やバスの運転手さんが見つかったのも信じられないことです。しかし、警察は、学生たちが集まったことに戸惑ってはいたものの、農民のトラクターをソウル市内にとうらせませんでした。」

 翌朝になっても、警察との対峙状態は続いていた。10時頃にはもっと人も増え、中年の男女も加わった。

 「警察は車をどけろ!農民を通せ!」の叫び声が続いた。

「結局、午後4時頃、警察のバスが動きました。冬至が過ぎて、昼間がだんだん長くなるその日に、壁がなくなったのです。10台あまりの農民のトラクターは、漢江の橋を越え、大統領の公邸付近まで進撃しました。農民のみなさんは、涙を流しながら娘たちにいました。「みんな、ありがとう。本当に、ありがとう。」一晩一緒に見守っていた若い女性たちは歓声を上げました。「私たちが勝った!」「私たちは勝てる!」」

 女性たちは言った。「だって私たちは、愛のために闘っているから!

 ************************************************************

筆者のチョン・スユンさんは、こうした若者の動きの背景を書く。

 2014年4月16日のセウオル号沈没事故を挙げる。そのとき、ライフジャケットを着た学生たちが並んでいる。学生たちは「みんな、生きてまた会うんだよ」「うん、生きろ、生きろ」と会話していた。そのバックに、「皆さん、そのままにしていてください。今の場所で待機してください」というアナウンスが流れていた。その間に船長らは、脱出していた。そして学生たちは船と共に沈んでいった。

 「何もしないで、そのままに」という言葉にものすごい抵抗心があるわけです。何か不当なこと、不正義なこと、理不尽なことがある時、そのまま大人しくしていれば、死ぬ、死なれる、死んでしまう、という危機感とトラウマがあるから、とにかく行動に移す。これは今の若い世代の特徴だと言えます。

 そして。どこかに自分たちの助けを求める人がいれば、自分たちが助けられる立場にいれば、それがどれだけ辛くても駆けよって一緒に連帯し、力になろうとする。」

 その原動力は、愛、だという。「私たちは、愛だから」。

 そのような愛情は、日本にもある。石牟礼道子の詩に、「悶(もだ)え神」を記したものがあると、チョンさんは紹介する。「悶え神」とは、「自分は被害に遭っていなくても、被害者の悲しみを自分のことのように感じ苦しむ人のこと」をいうそうで、熊本県の水俣の言葉だそうだ。

 チョンさんは、石牟礼の詩を最後に紹介する。

花が/この世でもっとも悲しい人々の為に/ひらくように/平和は/泥にまみれ けりやられ つばをかけられ/してきた人々のためにある//今のあなたの暮らしが平和だから/平和を守れ というな/今のあなたの暮らしが/人々の貧困とうらみを土台にして/居る限り

 この連載の表題は、「言葉と言葉のかくれんぼ」である。ことばというのは、まだまだ美しく、輝くことができる。

 

 

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ブッダはいない?

2025-04-07 09:29:53 | 社会

 昨日の『東京新聞』、草薙龍瞬さんの「ブッダを探して」は、ミャンマーの地震に関わって、草薙さんがミャンマーに行った頃のことが書かれていた。

 草薙さんは、2008年にミャンマーに入った。ちょうどそのころ、オルギス台風で多くの人々が罹災した。海外からの大量の援助物資は、人びとにはわたらなかった。スナック菓子一箱だけだった。

 ミャンマーは軍政府が支配し、海外からの物資を軍が山分けしてしまう。民主的でない政府が支配していると、人びとは救われない。

 これは日本も同じ。北陸で大きな地震が起こり、一年以上たっても復興しないのは、カネにまみれた自由民主党という、民主主義とは縁もゆかりもない政党が支配し続けているからだし、それを仏教政党である公明党が支えているからだ。

 ミャンマーで、草薙さんが尋ねた。多くの人々が罹災し苦しんでいる姿について、一方では軍政府を批判する人たちもいたが、「死んだ人たちは前世の行いが悪かった」からだという。

 日本の庶民が物価高で苦しんでいても、仏教政党・公明党は「前世の行いが悪かったから」だと思っているのだろうか。

 草薙さんはこう書いている。

ひたすら堅実に生きてきた人々にとって、自分たちの平安を最後まで妨害しているのは、上に圧(の)しかかる権力者たちであって、その心に巣食う際限なき強欲と、それを正当化する妄想ゆえの視野狭窄だ。彼らはその妄想を“仏教”と呼んでいる。

 なるほど、わが家の近所には祖先の墓を持つ人びとの苦しみの声が聞こえてくる。何々をなおしたから〇〇万円、今度はホールを建てたから〇〇万円・・・・・際限なく「寺」からの催促がくる。それが“仏教”なのか。現世で苦しければ、「前世の行いが悪かったから」か。“仏教”はミャンマーでも、日本でも、いいようにつかわれている。

 草薙さんは、こうも書いている。

いまだに時代錯誤の妄想にとりつかれ、その巨体を人々の上にはべらせて、欲望赴くままの贅と惰民を貪り続ける者たちがいる。

 と。そういう輩が庶民にのしかかっている。それを取り除かなければならない。“仏教”など宗教の力では取り除くことはできない。

 草薙さん、こういう。

人災は闘って変えてゆくしかない。

 

 

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大阪万博会場の現状

2025-03-31 09:41:05 | 社会

 大阪万博を主導したのは、堺屋太一、橋下徹、松井一郎、安倍晋三、菅義偉、彼らが酒席で決定していった。

 目的には、大阪にカジノを導入すること、カジノのために税金を投入することができないために、万博を開催することを口実にカジノに関する各種のインフラを整備しようとしたことだ。

 大阪万博の準備は、圧倒的に遅れているという。こういう記事がある。

視察した府議は「思わずぼうぜん」 開幕まで3週間「大阪万博」のパビリオン建設が終わらない! 「骨組みがむき出しで、資材が積み上がり…」

 万博に関する報道をみていると、万博を成功させたいという意気込みは、ほとんどない。大阪維新の政治勢力も、万博協会も・・・・である。

 要は、カジノのためのインフラ整備が目的であって、万博はそのための手段であるのだから、主導していた政府や大阪維新の会、万博関係者も、成功するかどうかにはあまり関心がないのである。

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『世界』四月号をほぼ読み終えた

2025-03-30 20:45:20 | 社会

 雑誌を購読していると、なかなか自分の研究が進まない。雑誌に掲載されている文を読んでいると、それに関わるものをさらにさがし出して読むということがあるからだ。だから、なかなかすべてを読むことはできなくなる。それでも、と思い、少しずつ読んでいくのだが、ほぼ読み終わる頃、新しい月になり、『地平』や『世界』の新しい号が送られてくる。しかし、読んでいないと、現在の政治社会状態について、気づきができない。

 たとえば、地方から若い女性が東京など首都圏に流れていき、地方に若い女性がいなくなり、結婚できない男性が増えていく・・・・地方は衰退していく、などということが指摘され、何とか対策をたてようと自治体が考えはじめているという。

 それに対して、片山善博さんは、政府が推進してきた地方行革を自治体が積極的におこない、役所の正規職員を減らし、非正規に依存するようになったことが原因だという。

 浜松市でも、鈴木修の強い要請によって、現在の静岡県知事・鈴木康友は、積極的に市職員の定数削減に励んできた。だから、浜松市役所やその出先で熱心に働いているのは、非正規の女性である。それは図書館も同じである。民間委託していて、それぞれの図書館長は委託された民間会社の社員であるが、実際に働いている司書らはその会社の非正規労働者である。

 片山さんは、こう書いている。

 政府はこれまで自治体に対して職員定数削減などの地方行革を求め、自治体はそれに応じた。業務が減らない中で定数削減を行うため、正規職員を非正規職員に置き換えたり、公共施設の管理を指定管理制度により民間事業者に委託したりして、名目上でのみ削減した。

 いずれにしても、そこで働く人たちは不安定な雇用と低賃金の官製ワーキングプアになる。例えば図書館の司書は本来は知的で魅力のある仕事であり、特に若い女性に人気が高いが、最近ではそれが軒並み官製ワーキングプアと化している。司書資格を得て、ぜひ郷里の図書館で働くことを願う女性がいたとしても、生涯非正規職にとどまるとしたら、きっと二の足を踏むに違いない。

 図書館司書に限らない。保育所の保育所しかり、最近では教員の非正規化も目立つ。ともあれ自治体は政府の要請に応えて地方行革に邁進した。政府から行革先進自治体など持ち上げられ、悦に入っていたところ、ふと足元を見たら「女性や若者に選ばれない」地域になっていた。こんな戯画的なことがあちこちで現実に起こっている。

 片山さんの言うとおりである。

 ただでさえ魅力が少ないところで、非正規労働者としてシコシコと仕事をして生きていくより、東京などで華やかな生活をしてみたい、という気持ちになるのはある意味で当然である。

 若い人たちを引き留められる魅力はあるのか、あるいは正規として働く場があるのか、それが地方には問われているのだろう。

 国からの要請に素直に従っていったら、地方の状態はさらに悪化する。政府は、ずっと前から、東京一極集中政策をとってきた、その一環として地方で暮らせなくさせてきたのだ。地方行革もその一つであった。

 上から言われることに唯々諾々と従うのではなく、自分のアタマで考えろ、ということである。

 

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ストライキが足りない

2025-03-29 09:11:45 | 社会

 『女性セブン』という雑誌がある。そこに斎藤幸平が「夜明けのコモン」と題する連載を持っている。4月10日号の標題が、「ストライキが足りない」である。

 斎藤は今、ドイツにいるようだ。ある朝、フィンランドに行くことになっていたところ、空港のストライキでキャンセルとなった。ドイツのその労働組合は8%の賃上げ、ボーナス増額、休暇の拡大を要求していた。

 斎藤は、「マルクス主義者として、労働者たちのストライキを支持しないわけにはいかない」と書く。

 「ドイツ社会はストライキに寛容だ」と斎藤は書くが、ドイツ社会だけではなく、ヨーロッパはほとんどそうだろう。日本のように、ストライキを毛嫌いすることこそおかしい。

 だいたい、関西生コン労働組合のように、労働者として、労働組合として、日本国憲法や労働組合法に準拠して組合活動を行うと、政治権力(検察、警察)が大挙して襲いかかるのが、この日本という国の特徴だ。

 わたしが学生の頃、国鉄や私鉄など、ストライキがしばしば行われていた。ところが、国鉄の分割民営化、連合の創設により、労働組合の力は奪われた。今では、ストライキが行われることはほとんどなくなっている。

 在職中、わたしも何度かストライキを行ったが、その度に処分をくらい、そのため同期より給料が下げられ、それは退職金にまで反映されている。損をしても、すべきことをすることが、権利を守ることになる。

 さて斎藤のこの文の最後の方に、「政府に消費税減税や103万円の壁撤廃を求めて、必要な社会保障までも削ってしまう羽目になる前に、もっと金をよこせと会社に強気に出る労働者をみんなで応援する社会の方が、明るい未来を開くだろう。」とある。

 残念ながら、日本の組合は、ほとんどが「御用組合」で、組合は会社側と協調し、組合幹部が社内で昇進していく。それは多くの公務員職場でも同様だ。労働者諸君は、「出た杭は打たれる」ということばにあるように、目立たないように仕事に励んでいる。

 斎藤の文の末尾は、「万国の労働者よ、団結せよ!」である。労働者は、経営者と団結するのではなく、あくまで労働者同士が手を組まなければならない。それが万国の労働者の鉄則である。

 

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O君はどこにいる?

2025-03-22 06:35:24 | 社会

 高校の同級生であったO君、オーム真理教が陰惨な事件を起こす前、彼はオーム真理教に入った。書道が上手で、みずからの書を売りもしていた。

 いつしかO君は、「これを聴いてみろよ」とカセットテープをよこした。それは教祖・松本が作曲した音楽が入っているとのことだった。「君子危うきに近寄らず」をモットーにしているわたしは、しばらくたって、聴くことなくそのテープを返した。

 O君は、教祖に会ったことがあるとも言っていた。またこれを飲めば健康になるという小さなガラス瓶を見せてくれた。オーム真理教が事件を起こした後、それは教祖が入ったふろの水であることがわかった。

 事件が起きた頃から、O君はわたしの前に現れなくなった。彼は今、どうしているのだろうと思う。

 オーム真理教から離れているのか、それとも後継組織であるアレフなどにいるのだろうか。その後の音信はまったくない。

 どういう経緯で、彼はオーム真理教に近づいたのか。

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知らない世界

2025-03-18 08:49:14 | 社会

 先日、高田馬場付近で女性が殺された。女性は「ライバー」、このことば、はじめて知った。そして事件の原因となったのが、「ふわっち」というユーチューブのようなサイトであった。そんなサイトがあるとは、まったくこれも知らなかった。

 殺された女性は気の毒ではあるが、わたしはカネというのは、汗水を垂らして稼ぐものであると思っているので、「ライバー」となって簡単にカネを稼ぐという生き方には、まったく同感できない。

 事件の内容を知ったときには、これはある種の「ロマンス詐欺」ではないかと思った。相手に恋愛感情をもたせて、その人物から大金をせしめるという、ある種の詐欺。

 この種の事件に関して、東洋経済のHPに、こういう記事が載せられたので紹介しておく。

「1年で500万円の“投げ銭”をした」30歳男性が借金してまで「女性ライバー」にハマってしまったワケ その背景に"闇落ち"させる投げ銭の仕組みがあった

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冤罪がつくられるところ

2025-03-11 18:46:01 | 社会

 冤罪がつくられるところ、それは警察署の留置場である。

 静岡県は、「冤罪のデパート」といわれるほど冤罪事件が多い。無実の人をつかまえてきて、大勢の警察官が脅迫し、拷問し、厳しく問い詰める。その中心にいたのが、紅林麻雄であった。

 わたしは、冤罪事件としてあった小島事件、幸浦事件については書いたことがあるが、そこにも紅林の名があった。容疑者とされた人が逮捕され、警察署の留置場に監禁される。留置場は、署内にあるから、取り調べはいつでもできる。長時間でも可能である。長時間の取り調べで、容疑者に苦痛を与え、とにかく自白させようとする。あまりの暴力に耐えかねて、やってもしない犯行を自白する。自白したら、あとは取調官の言うとおりに、「ハイ、ハイ」と応え、取調官の筋書きとおりの「事件」がつくられる。

 そして裁判。裁判官と検察官、いずれも国家公務員である。多くの裁判官は、警察官、検察官がつくりあげた事件の概要を認め、有罪としていく。裁判では、有罪とする証拠しか提出されないから、有罪にするしかないということもある。

 そして再審。しかし再審にもっていくためには、新たな証拠が必要となる。証拠のほとんどは、無実を証明する証拠ですらも、検察官が持っている。残念ながら、現行の法では、検察は、みずからが持っている証拠を開示させる義務はない。

 袴田事件は、完膚なきまでに、静岡県警察、静岡地検の誤謬が明らかにされたが、しかし一度犯人扱いされた人が無罪となっても、それを疑問視する人はいる。

 わたしは幸浦事件を調べ、いろいろな資料を求め、それをもとに記述した。有罪とする根拠がない、だから冤罪であることをしっかりと書いた。

 にもかかわらず、地域の良識ある人から、冤罪被害者を犯人ではないかとみていることを聞いて驚いたことがある。

 冤罪事件は、無実であることが証明されても、冤罪事件被害者は被害を受け続ける。

 

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絶望的・・ブッダはどこに

2025-03-11 09:21:11 | 社会

 『東京新聞』に、草薙龍瞬さんが「ブッダを探して」を連載している。毎週、楽しみに読んでいるが、最近のそれは「義憤」である。彼は、ミャンマーでの体験を記しているのだが、比丘(出家して,定められた戒を受け,正式な僧となった男子。)は、安定した生活(軍政府から二週間に一度500円程度の金が配られる。労働者の日給10日分)をし、庶民に尊敬もされている。しかし他方、庶民は極貧の生活をしている。

 ミャンマーは、小乗仏教(自己の悟りを偏重する仏教。大乗仏教徒が,特に利他主義の立場から,従来の伝統仏教に対して与えた称。)の国だから、そこでは、自分自身の解脱だけが目的、したがって庶民が苦しんでいようと、比丘たちは顧みる必要はない。

 しかし、彼は、ミャンマーの現実に「義憤」を抱くのである。

 大学の周辺を歩いてみれば、そこは軍政府の直営地、豪壮な邸宅やマンションが並んでいる。他方、庶民が住む地域は、夜になれば暗黒となる。極貧の生活を生きている。

 だから彼は思う。

これほどの格差を前にして、なぜ平然としていられるのだろう。人間に見えるのは、己の欲望だけか。ほんの少し胸を痛め、改善への工夫をするだけでも、世界は大きく変わっていくであろうのに。その可能性は目に入らない。ちっぽけな自分にしがみつき、欲望の蜜を吸いながら、あっという間に死んでいくのだ。後には何も残らない。

絶望的なまでの自分本位。これこそが人間の原罪だ。おのれの愚かさに目を向けぬ、無明という名の最大の罪だ。

 

 新自由主義が蔓延する日本も、同じような状況がある。子ども食堂が増えているということは、生活を維持できない家庭が増えているということだ。しかし政府は、格差がよりひどくなっているのに、消費税を廃止したり、下げたりしようともせず、さらに国民への負担を増加させようとしている。富裕な企業のための施策ばかり、税金をつかって展開し、庶民には一顧だにしない。絶望的と言わざるをえない。

 また、利他主義の大乗仏教の下にある日本の寺院も、「絶望的なまでの自分本位」である。檀家からカネを巻き上げることしか考えない。こちらも絶望的である。

 

 

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韓国女性の脱出

2025-03-08 08:25:39 | 社会

若い女性がなぜ韓国から脱出?映画『ケナは韓国が嫌いで』は、競争社会と「未来を約束する」恋愛の息苦しさを問う

 上記の文を読んだ。日本も生きにくい、息苦しい社会へと進んでいる。新自由主義が、旧来の落ち着いた伝統的な生活を揺り動かし、破壊しているという背景がある。その進行は、無慈悲である。人びとは、その中に引きずり込まれ、もがいている。

 伝統的な社会において、女性は息苦しさを覚え、そこから脱出しようとしてきた。日本でも、平塚らいてふら青鞜社から始まって、先進的な女性たちが「因習打破」を求めて生きてきた。その伝統的な社会が崩壊した後、生きやすい社会が到来したかと言えば、そうではなく、新自由主義の蔓延のなか、より厳しい弱肉強食の格差社会が生まれた。そこでは、女性だけではなく、男性も生きにくくなっている。

 韓国社会は、儒教の影響が強い国だ。長幼の序など封建的と言われる道徳が今も力を持っている。そういう社会では、女性たちの息苦しさは、おそらく日本以上だろう。韓国で、日本以上にフェミニズムが論じられ、それが女性たちの間に広まったのも頷ける。日本のフェミニズムは、韓国のそれと交流しながら論じられることもある。

 しかし、フェミニズムが主張されればされるほど、女性に対する攻撃が増えている。

 『現代思想』3月号の特集は、「統治🆚アナーキー」である。巻頭に、「歴史・抵抗・教育」という坂本尚志、野崎亜紀子の対談がある。野崎は、法哲学者である。彼女は、「既存の近代的法システム」は「理性的な自律的人間像」を想定しているとし、「社会構造の中で苦境に立っている」者が、「自律的個人として権利にもとづいた主張を行い、状況の是正を図る」とき、「権利を行使しようとすればするほどに、却ってその差異性が強く表出され、当該差異ある者たちへの差別感が社会に助長され、結果、状況の是正とは逆効果を生みだしてしまう。」と指摘する。これは「差異のジレンマ」と呼ばれるという。

 様々な苦境にあるマイノリティらが、みずからの苦境をバネに、社会に対して「権利を行使する」なかで、バックラッシュが生まれる。女性らが「権利を行使する」と、優越的地位にある男性が、そうした女性に対してミソジニーを強く表すようになる。ミソジニーは、日本にも出現しているが、韓国はよりひどいようだ。

 韓国の女性たちが、フェミニズムを主張し、「権利を行使する」なかで、女性の社会的状況は一定改善されたのだが、そのバックラッシュも激しい。

 韓国で行われるデモなどの大衆行動に、多くの若い女性が参加しているが、その背景には、一定改善された女性の社会的位置が以前のような状態に戻されたくないという意識があるのではないか。あるいは、韓国社会から離れて、よりマシな国や地域へと出て行くという、この記事のようなことも起こる。

 同じことは日本でもあり、女性たちは、イナカの因習的な地域から、東京などの都会へと出て行く、その結果、イナカには多くの男性が残り、「結婚難民」が増えていく。もちろん、日本政府が継続的に行ってきた、一極集中政策もあるのだが。

 こうした状況をどうするか、男性も含めた社会全体で考えていかなければならないのであり、男性優位の社会システムを改変していかなければならないのである。男性には、ミソジニーをしている暇はない。

 

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大阪万国博の不人気

2025-03-07 22:38:57 | 社会

 4月から開幕となる大阪万博。もちろん、わたしは行くつもりはない。そのような気持ちの人が多いようだ。だから、入場券が売れない。今もってパビリオンは完成しておらず、パンフレットもいまだにない。入場券を買おうと思えば、個人情報、身体の情報まですべて教えなければならない。その情報は、企業に提供されるらしい。

 大阪万博は不人気で、参加者が少ない。その万博に、たくさんの税金が投入される。これも無駄遣いである。

 大阪万博は失敗することは確実である。

 しかし、である。大阪万博は目的ではない。大阪万博は、夢洲に建設されるカジノ、カジノのために、地下鉄などのインフラを整備するための手段である。政府や大阪府、大阪市を牛耳っている維新、そして万博協会、いずれも万博を成功させようという熱意がまったく感じられないのは、だから当然なのである。

 とにかくカジノのためのインフラなどの整備が目的なのだから、大阪万博が失敗しても、それはどうでもよいことなのである。

 賭博が禁止されているのに、日本は賭博が盛んである。なぜか。一部の賭博が国家によって公認されているからだ。パチンコ、競艇、オートレース、競輪、競馬、宝くじ、サッカーくじ。言うまでもないことだが、賭博は、胴元、主宰者にカネがはいる。自治体や政府などが、これらの賭博事業に関わっている。カネ儲けのためである。

 これにカジノが加わるのだ。

 すでに、ギャンブル脳となっ治療を受けている人が増えている。あるいは、ギャンブル=賭博に狂って、破産する人もいる。ギャンブルに狂って、家庭を壊す人もいる。

 夢洲で行われる万博、カジノ。夢洲でおこなわれるものは、人びとの夢を奪うのである。

 カジノ業者は、国や自治体からの手厚い保護のもとにある。万博も、カジノ業者のために開催されるのである。

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安い国・日本

2025-03-06 08:00:38 | 社会

 自民党・公明党政権の施策は、日本を安売りすることを目的にしてきたようだ。確かにアメリカの鉄鋼会社を買収できるほどに、大企業は肥え太っているが、そしてそれに連なる大企業や富裕層は、同じように肥え太る。

 しかし庶民の生活は、消費税という重税、高額な社会保険料、地方に住む庶民はガソリン高に、あらゆる場面で苦しんでいる。しかしその苦しみを、自民党、公明党、立憲民主党は一顧だにしない。今庶民の生活を救うことができるのは、消費税の廃止しかない。肥え太っているところから税を集め、それを再分配することが政府の役割ではなかったか。今や、苦しむ庶民から集めた税を、企業への補助金や、公共事業で中抜きさせて、肥え太る者たちへばらまいている。

 庶民は、米価の高騰で、ご飯も十分に食べられなくなる一方で、多くの外国人が来日し、豪華な食事を堪能している。

 「日本や安い!」ということで、全世界から観光客が来日し、確かにカネを落としている。政府は、外国人旅行者をさらに増やそうとしている

 もういい加減にしてくれ!と、言いたくなる。

 庶民は、嘆き悲しみ、安売りの列に並ぶ。

 

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