浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

こういう体制が問題

2020-01-31 08:00:02 | 政治
 新型コロナウィルスによる肺炎が出始めたときに、武漢の医者たちが危機感を持った。ところがこの医者たちが「摘発」されたというのだ。

中国当局、新型肺炎に警鐘鳴らした医師を「デマ」と摘発 国内から非難の声

 民主的でない国家では、こういうことが起きる。トップが承認しない限り事実は事実として認められない。現在では、国家をあげて対策をとっているようだが、初動がいちばん重要だと思う。
この肺炎の流行は、中国の国家体制にきちんとした教訓をもたらすことができるだろうか。
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こういう人がいるのか・・・

2020-01-31 07:23:16 | 社会
 石油ショックの時に、「千載一遇のチャンス」だとして値上げをした石油会社のことが思い出される。もちろん厳しく批判された。こういうときに、自身の金儲けを考えるのではなく、相互扶助が必要なのだと思う。

新型コロナウイルスでマスクが品薄、メルカリなどで高額転売。「本当に必要な人が買えない」の声
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【本】古川隆久『建国神話の社会史 史実と虚偽の境界』(中央公論新社)

2020-01-30 21:18:35 | 
 先に指摘したように、5ページの「平安時代の720年」という大間違いの記述を除き、なかなかよい本であった。私が以前某所で「近代日本における国学」というテーマで話した内容と重なる。しかしそれはもう5年ほど前、その後にもいろいろな研究書が出されていることを、本書の注記から知ることができた。このテーマはその後追っていないが、追う価値がある。

 というのも、最近の教育の軍国主義化のなかで、教科書に神話が登場するようになり、戦前と同じように「史実と虚偽」が再び問題となってきているからだ。
 今、政府自民党は、古代神話を、戦前の教育勅語体制下と同様に「史実」として子どもたちに教えたがっている。私たちは、戦前と同様に、意識的に史実と虚偽をきちんと指摘していかなければならない時代へと入っていることを知らなければならない。

 本書は、そのための入門書的な役割を果たすことができるはずだ。

 この著者が書いた本を私は読んだことはなかったが、本書は学者としての良心と学問的な手続きをきちんと踏まえた記述であって、この問題を深めるために、大いに役立つはずだ。

 私にとっては、プロローグと第一講が役に立った。記紀に始まる建国神話については、支配層から何度も虚偽を真実として教えたいという動きが出てくるからこそ、その虚偽性をきちんと認識しておくべきだろう。記紀→本居宣長→後期水戸学派→尊攘運動→大日本帝国憲法→教育勅語→・・・・・・という流れを知っておかなければならない。その流れがわかりやすく書かれている。

 買ってよかったと思う。



 
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ヤジをどう考えるか

2020-01-30 12:49:54 | 政治
 杉田某議員のヤジ

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コロナウィルスによる肺炎

2020-01-29 12:40:22 | 社会
 中国から始まったコロナウィルスによる肺炎について、中国バッシングがネット上で行われているという。また愚民化の手段としてのテレビも、同じような中国バッシングをアホな芸人たちが行っているようだ。

 こうしたことが起きたとき、どういう評価をするか。感覚的に中国を責めるのか、それとも冷静に考えるか。当然後者であるべきだ。

 不幸にも、中国で新型コロナウィルスができてしまったのであるが、しかしそれは日本でも起こりうることだ。

 国境を越えて、今すべきは、新型コロナウィルスによる肺炎を封じ込めることなのではないだろうか。武漢の中国人は封鎖状態の中、じっと室内にこもっているという。ストレスが増すだろうし、いつ自分が発症するか不安を持って生きていることだろう。

 日本のチャーター機は、マスクなどを中国に運んだそうだが、そういうことをどんどんやるべきだ。日本で売られているマスクをみると、maid in China が多い。中国の人々がつくっているマスクを安く購入できるのは、中国のおかげでもある。

 日本でも発症者がでている。中国バッシングなんかするよりも、早く事態が終了することを望むことが必要だろう。中国人がたくさん来て、安倍政権によって購買力を失った日本人のかわりに、中国人がカネをつかっている、それにより日本の観光産業などが潤っているのだ。

 中国や韓国というと、やたらと非難する中年男性が多いようだが、冷静に考えるべきだ。

 これがあるべき姿だ。

「武漢 頑張れ!」 マスク提供、広がる支援―新型肺炎


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ガッカリ

2020-01-28 19:15:25 | 
 久しぶりに書評を読んで本を注文した。その本、『建国神話の社会史』(古川隆久、中央公論新社)がたった今届いた。

 最初だけでも少し読んでおこうと思い読み始めたところ、5ページ目を読んでいて凍り付いた。

 第一行目である。

 「さて、「天壌無窮」とは、平安時代の720(養老4)年に成立した『日本書紀』の「巻第二神代下」、つまり神話を記した部分の・・・・」

 720年は、言うまでもなく「奈良時代」である。小学生でもわかる間違いをこのように平然と書かれていることに、私は驚くと同時にガッカリした。

 著者が間違って書いたにしても(書こうとする事項に直接関わらないことについて、ものすごく単純な間違いを書いてしまうことは私にもある)、当然著者の原稿を、中央公論新社の編集者がチェックしているはずである。それで見逃したとするなら、編集者の能力が低下している、といってもよいだろう。

 最近、岩波書店が刊行している本のなかには、間違った記述を平然と載せているものもある。

 どこの出版社も、編集の能力が低下しているといってよいだろう。
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『東洋経済』の検閲

2020-01-28 17:22:38 | メディア
 戦前、リベラリストを輩出した東洋経済なのに、安倍政権に批判的な記事を寄せるとカットされるんだそうだ。

「性差別発言をやめない」日本の政治家の非常識

 どういうところがカットされたかがよくわかる。週刊雑誌も「忖度」するんだ。
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本を読む行為

2020-01-28 08:24:29 | 読書
 私の家には、たくさんの本がある。子どもの頃から本を読むことが好きで、本を読んで勉強しないと困る職業に就いたからである。その上、歴史研究をはじめたためテーマに関連する本を読みこまないと、発見された史料を歴史の中に位置づけることができないからであり、さらに時事問題など人々の前で話をする機会が増えているからでもある。

 今まで、読みたいという本は、次々と注文してきた。しかし、消費悪税が10パーセントになったときから、簡単に注文しなくなった。まず図書館にはないだろうかと探すようになった。消費をするたびに、1割の悪税というか罰金が課されるわけだから、買おうという意欲はわかなくなる。消費は、やむを得ない場合に限るようになっていく。

 かくして国民の消費意欲は減退し、需要は減り、景気は悪くなっていく。それは安倍政権が政策的に求めていることである。

 さて、私はそれでも、図書館から借りて、また少しは購入して本を読む。ところが若い人々は本を読まなくなっている。それはもうずっと前から言われていることだ。

 本を読む時間より、スマホを見る時間のほうがずっと長くなっているからでもあるが、もうひとつ経済要因があるようだ。


「若者の本離れ」を嘆く出版業界の大きな間違い 出版不況の根本的な理由は何か?
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官僚制

2020-01-27 08:00:24 | その他
 役人というものは、どこの国でも出世をしたいものだ。浜松市は、まったく情けないことに、家康が浜松城にいた後将軍になったことから「出世の町・浜松」などと宣伝している。キャラクターも、「出世大名・家康くん」である。私は、このような愚劣な「出世の町」に対してきわめて批判的である。ばかじゃないかとさえ思う。これを発案した市の職員の品性の低さを思う。

 この「出世の町」は、市の職員が考え出したもの。スズキの支配が強い浜松市役所だからこそ、スズキのトップなど、上の人の覚えめでたきを願っている。実際、スズキのお眼鏡にかなった人が出世しているようだ。

 役人は、上の人から引き上げてもらうために、余分なことはしない、目立たない、ひたすら忠節を誓う、失敗ができるだけないようにするなどという役人の暗黙の「モラル」に従う。

 これは中国でも同じだろう。中国では、中国共産党が支配しているから、中国共産党のトップの指示に従い、それに忠節を誓い、失敗を恐れる傾向はより強いだろう。

 そういう国に、コロナウィルスによる肺炎が出てきたとき、役人たちはできるだけ騒ぎを少なくしようとする。中国共産党トップが動くことによってはじめてその対策が動き始める。したがって、初動の対応は遅れてしまう。

 官僚制は、できうる限り風通しのよい民主的な運営が求められることが、今度の肺炎の蔓延でも明らかになった。

 果たして日本の官僚制は、風通しがよい民主的なものなのだろうか。中国とあまり変わらない、というしかないように思える。

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私はこの広告に賛同した政党は支持しません

2020-01-26 21:37:48 | 政治
今日の京都新聞6面

 私は市民運動レベルでは、日本共産党系の方々とは一緒にやらないようにしていますが、しかしこんな私でも、こういう広告にはまったく怒りを持ちます。

 立憲民主党、社会民主党など、こういう広告に名を連ねる政党を、私は支持しません。となると、れいわ新撰組しかない、ということか。
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東京、秩父

2020-01-26 20:50:14 | その他
 25、26日、用事があって東京と埼玉県秩父市に行った。

 秩父市では時間ができたので、椋神社を訪れた。3度目の訪問であった。

 椋神社は、1884年、秩父困民党の面々が集結したところである。もうずっと前、NHKの大河ドラマ「獅子の時代」が秩父事件を取り上げた頃、もう40年ほど前に訪れたことがある。その後、研究会のフィールドワークで訪れた。
 秩父には、学生時代の友人の法事のとき、さらに大学のサークルのOB会でも来たことがある。秩父は今回で5回目である。 

 「獅子の時代」の頃、椋神社には秩父事件のことを記した看板があったような気がするが、今日はそれは消えていた。

 しかし事件の後、北海道へ逃亡した井上伝蔵の屋敷があったところに「秩父事件資料館」があったので入館したが、予想通りなんら有益なものはなかった。入館料200円、JAF会員は150円であるが、もっと実のあるものを展示すべきだと思った。秩父市などがもっと積極的に秩父事件のことを掘り起こすべきだ。若い頃、私は秩父事件についてはいろいろな文献を読み、今でも書庫にそれらが並んでいる。関連文献がほんの少し、秩父事件資料館にも並んでいたがたいしたものはなかった。少なくとも、『秩父事件史料集成』全6巻を並べておくべきだ。おざなりの資料館であった。

 この秩父事件には、浜松出身の宮川寅五郎が参加している。博徒であった。事件の後、ほかの捕囚者とともに北海道の刑務所に収容された。出獄後の行方はわからない。また、事件が起きたときに、困民党の一部が信州にも入り込んだ。静岡県の史料には、そのさい遠江と信濃の境の青崩峠に、警察官が派遣されたという史料もあった。

 秩父事件は、いまなお振り返るべき価値ある闘いである。

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コロナウィルス

2020-01-24 22:42:18 | 社会
 中国武漢で発生したコロナウィルスによる肺炎患者が増えている。危険な肺炎が起きたときにすぐに対策をとれば、こうまで広がることはなかっただろう。民主的な制度があるわけではなく、中国共産党が独裁的に権力を握っている国家である中国では、地方の国家機関の役人たちは失敗を恐れるあまり、真実を隠蔽しようとする。それはすでに専制的な国家と成り下がった日本の官僚の姿を見れば明らかである。

 真実を隠蔽すればするほど、事態は悪化していく。民主的な国家こそが、柔軟な効果的な対策がとれるのである。

 この肺炎は、もっと広がるのだろう。
 中国政府の対策を見ていると、打つ手が遅すぎるように思う。武漢の人たちには、コロナウィルスの蔓延を防ぐために、一時的に外に出ないようにしてもらうしかない。しかしそうした動きは昨日くらいに始められた。

 私たちも警戒しなければならない。

すでに数千人が発症か、中国の新型肺炎、疫学者らが発表
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私物化、私物化

2020-01-24 08:35:27 | 政治
 新自由主義という考え方は、究極的には富裕層や特権階層・大企業に富を集積させていく、というものである。富裕層や特権階層・大企業は、そういう政策を推進させるために政治家を買収した。政治家は、多額のカネをくれる彼らのために、様々な施策を展開していった。アメリカではレーガンを当選させ、イギリスではサッチャーを当選させ、日本では自民党を買収した。

 新自由主義政策が展開される国家は、まさに富裕層・特権階層・大企業の「私物」なのである。

 さて日本はさらにまたその上をいくようになった。安倍政権である。安倍政権は、森友・加計問題に見られるように、安倍晋三・昭恵いう人物と個人的につながる人々を、官僚を使って、国家の財政を出動して特権的に便宜を図った。まさに私物化である。

 その私物としての政府を維持するために、みずからの選挙区の人々を「桜を見る会」に招待し、国家のカネをつかって飲み食いさせてきた。

 さらに、広島で明らかになったように、自民党内で自分の仲間を増やすべく、選挙費用として1億5千万を投入した。自民党候補者には1500万円が普通ということだが、その10倍もの大金を特定の候補に投入する。

 まさに自由民主党の私物化である。

 自由民主党には、政府から多額のカネが政党交付金として投入される。

 国民は税金を払って、国家を経由して、富裕層・特権階層・大企業にカネをあげているばかりではなく、安倍晋三の仲間にもカネをあげているのである。

 恐ろしい私物国家である。こういう状態にピリオドを打たないと、日本はさらに腐朽していく。

 あなたの鼻に、腐臭は届いていないだろうか。

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【演劇】劇団朋友「ら・ら・ら」

2020-01-23 22:17:15 | その他
 私が演劇を見始めたのは高校生の時である。その頃は若い人がたくさん見ていた。大学に入ってからも、東京労演(今はもうないそうだ)に入って演劇を見ていた。帰郷してからも見続けていたが、仕事が忙しくなりやめてしまった。

 そして退職してからもう一度浜松演劇鑑賞会にはいった。すると、観客はお年を召された人ばかりであった。

 今日の演劇「ら・ら・ら」は、そうした演劇をみる人々の年代にぴったりあった内容であった。

 退職した男性、主婦、退職した夫を「抱える」女性、そういう人びとが集まって合唱を楽しんでいた。しかし中心となる女性(猪飼芳子)が、どうせならコンクールに出場しようと提案する。そこから多層的な葛藤が発生し、また隠れていた葛藤が明らかになる。ハーモニーがとれていた集団に、不協和音が鳴り出す。

 合唱は楽しみたいがコンクールにはでたくない人、その練習が増えることに難色を示す人、それに対する積極的にコンクールに出場しようという人々。それが第一の葛藤である。そしてそれぞれのメンバーがそれぞれに抱える家庭内の葛藤。そしてうまくいかなかった自分自身の人生を不満に思い仮想的な人間となってサークルに来ている男性(筑紫保)、これは個人の精神のなかの葛藤である。そして自分の家を練習場として使用させている指揮担当の赤城家の夫婦間の葛藤。そういう多層的な葛藤が舞台上で演じられる。
 それらの葛藤は決してフィクションではなく、実際に存在するものだ。したがって見ている人は、自分自身にひきつけて見ていたことだろう。舞台上で演じられている葛藤は、日常生活における葛藤でもあるのだ。
 なお葛藤は、演劇の重要な手法でもある。

 私はこの劇を見ていて、これ映画化すればよいのにと思った。この劇で表現された葛藤は、現実に存在するものであり、とりわけ退職後の男性がみずからのあり方を振り返る契機になるのではないかと思ったからだ(家事をまったくしない男性はそこらにたくさん転がっている。ここで書いておかなければならない。私は、家事は料理をふくめて何でもできるし、やっている)。演劇を見て、映画を見て我が身を振り返る、そういうこともあり得るだろう。この台本は、映画化されたら、もっと生命力を持つことになろう。

 この「ら・ら・ら」、全国を回っていくのだろうが、おそらくよい評判を得るであろう。全国の演劇鑑賞会の会員が、この演劇を見てちょうど身につまされる人生を送っているからである。

 
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組織的投稿

2020-01-23 16:48:10 | メディア
 東京新聞・望月記者の、菅官房長官記者会見で不当な扱いを受けている時事通信記事が、yahooに掲載されている。その記事に関して、多数のコメントが書かれているが、内容を読むと、明らかに組織的に投稿しているとしか思えない。
 この記事のコメントを見て欲しい。組織的な悪罵だとしか思えない。


質問指さず「非常に不当」 東京新聞記者が官房長官に抗議
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