浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

広河隆一『福島 原発と人々』(岩波新書)

2011-08-31 14:30:52 | 日記
 福島がいったいどうなっているのか、大手メディアはほとんど報じない。あるいは事故を起こした原発の状態はどうなのか。

 今私たちは、インターネットで情報を集めるしかないような状態にある。大手メディアだけに接している人々にとって、フクシマの原発事故はもう収束し、放射能汚染も心配がないような認識なのではないか。実際原発事故の話、放射能汚染の話は、あまり出てこないようだ。


 だが、事故は全く収束していない。放射能は出続けている。フクシマを中心に放射線の線量は消えていない。汚染された食品はいまだ流通している。

 さてフォト・ジャーナリスト広河氏が、事故後福島へ行って取材したことが書かれている。構成は以下の通り。

 第一章 地震、そして事故発生
 第二章 原発作業員は何を見たか
 第三章 避難した人びと
 第四章 事故の隠蔽とメディア
 第五章 広がる放射能被害
 第六章 子どもと学校
 第七章 チェルノブイリから何を学ぶか
 第八章 これからのこと

 インターネットでは報告されている事実もあるが、全体としてマスメディアが報道していないことが多く、とても参考になる。とくに第四章はしっかりと読むべきである。この事故に関する政府、東電、マスメディアなどの隠蔽については詳細に検証しなければならないと思うが、その一部が端的に示されていて怒りが湧いてくる。

 また第七章のチェルノブイリの事例は、参照すべき事例としてきわめて重大である。「世界中の国は、放射能の事故が起こった時には、まず妊婦と子どもを避難させようとする。その当たり前のことが日本では行われなかった」、「チェルノブイリ事故から日本が学んだものは、秘密主義だけではないか」・・という指摘が重い。


 又第八章の「放射能から身を守るということ」に記されていることは事実であるが、事故の状況、放射能汚染のことなどについて、日本では自分自身の手によって情報収集したりしなければならないということ、政府も自治体もマスメディアも信用できないという日本の現実には寒気がする。

 いずれにしても、この本は読んでおくべきものである。





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このビデオをみよう

2011-08-30 21:24:51 | 日記
 自由報道協会の上杉さんたちが国会内で行った勉強会の一部。マスメディアの恐るべき実態。


http://www.youtube.com/watch?v=ZOJktuFWBrE&feature=player_embedded
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民主党は第2自民党

2011-08-30 09:27:24 | 日記
 衆議院の総選挙の頃、民主党のマニフェストはなかなか良いところがあった。しかしそのマニフェスト、民主党が他の政党にもマニフェストの作成を求めて勝負しようと言っていたのに、政権を取ったら、あれよあれよとマニフェストは消えていった。

 フクシマの原発事故では、事故隠し、情報隠し、偽情報の垂れ流しをやり、震災復興にも機敏な対応とはほど遠い動きだった。

 そして今度、日本の支配階級の巣窟、経団連の覚えめでた人が代表になった。松下政経塾という国家主義者を育成するところ出身の人物だから、対外関係はどうなるか。

 これは「東京新聞」。財界(大企業)は様々な税の優遇措置を受けながら、さらに法人税などをさげようとしている。下げた分を消費税増税(格差をさらに助長する税制)でまかなおうとしている。

野田新代表 経団連会長「合致点多い」


 新首相になる野田佳彦財務相に対し、経済界からは東日本大震災からの復興、財政再建、円高対策について「停滞は許されない」と、早期実現を求める声が相次いだ。一方で「経済界と最も考えが一致する人が選ばれた」(財界筋)と、歓迎する声も。菅直人首相とは、復興政策をめぐり対立が深まっただけに、今後、財界と政権の“関係修復”を探る動きも出てきそうだ。

 経団連の米倉弘昌会長は二十九日、野田新代表について記者団に「われわれの政策と合致点が多い」と評価。菅首相と比べて「首から上の質が違う」と強調した。

 財政問題について、米倉会長は「税財政、社会保障の一体改革を実行しないと再建不可能になる」と危機感を表明し、野田新代表の持論である財政再建路線を支持。復興財源は「国民全体で痛みを分かち合う形で」と、消費増税を挙げた。


 そして「東京新聞」のコラム「筆洗」。この意見に同意する。とくに下線を引いた部分。


 「君子豹変(ひょうへん)」の意味を漢詩好きの海江田万里経済産業相は、「本来は、前向きで、積極的な変化の場合に使われる」ほめ言葉であると自著で解説している。政治家が前言を翻すのは「朝令暮改」が正しいと説いた▼小沢一郎元代表の支持を得るために、持論を曲げたことが朝令暮改と映ったのだろうか。民主党代表選で一回目の投票でトップに立った海江田さんは、決選投票で野田佳彦財務相に敗れ去った▼なんとも奇っ怪な代表選だった。国民が最も関心を持っている原発問題やエネルギー政策の議論は深まらず、陰の主役である小沢氏との距離感ばかりが測られる▼その小沢氏も、原発を今後どうするのか自分の考えは明らかにせず、経産省が最も首相にしたい海江田さんを支持した。震災復興と原発事故対策の真っただ中、ここまで内向きの抗争に没頭できる民主党の議員心理を不思議に思う▼かつて民主党が自民党を批判していた「たらい回し」の結果、首相になるのは財務省の「組織内候補」ともやゆされる野田さんだ。野田さんは持論の増税路線を突っ走り、停止中の原発の再稼働もあっさり容認するのだろうか▼はっきり言おう。総選挙の洗礼を受けていない首相にこんな重要なことを決める資格はない。野田さん。ここは大連立ではなく、君子豹変して、衆院を解散して国民に信を問うのが筋ではないですか。

 これも「東京新聞」の記事。庶民の期待とは裏腹の志向をもっている人物が代表となった。野田はノーだ!!

新代表に野田氏 増税ラッシュ?

2011年8月30日 07時11分

 民主党代表選で野田佳彦財務相が勝利し、新首相に就任することが決まった。野田氏は、定期点検などで止めた既存原発は再稼働を認め、極度の電力不足を避ける方針だ。代表選では徐々にトーンを落としたが、財政再建重視なのは間違いない。震災復興や社会保障の対応で増税に踏み切るのは確実とみられ、国民は新たな負担を強いられそうだ。 (荒間一弘)

■原発再稼働に意欲

 原発政策について野田氏は「新たな原発は造れない。寿命が来たものは廃炉にしていく」と明言。廃炉までの間に新エネルギーを普及させ、併せて省エネ社会を構築していくことを訴えた。

 既存原発は安全性を点検のうえ、再稼働を認める。「来年の夏も電力が足りないとなったら経済が持たない。産業空洞化も進む」と、経済活動に配慮するためだ。

 再稼働を認めなければ、現在営業運転中の十三基のうち、八月に再開した北海道電力泊原発3号機以外は来年三月までに定期検査で止まる。国民は、より厳しい節電に取り組まざるを得ない可能性がある。

 立地自治体が反対する場合は、「国が責任を持って現場に行き、了解を得る」とし、再稼働に対する思いは強い。

■消費税も所得税も

 復興財源について野田氏は二十九日の演説で「議員定数や公務員人件費削減に取り組み、それでも財源が足りなければ国民にお願いするかもしれない」と述べた。「財務省推薦候補」などと言われ、「増税ありき」とみられるのを避けるため、代表選では、日に日に「行革」や「無駄削減」を強調した。

 しかし、復興債は、十兆円規模の時限的な所得税や法人税などの引き上げで償還することが政府方針。二十九日も、「政府税制調査会の作業部会が複数の選択肢を出してくるのを待ちたい」と述べ、考えに変わりがないことを示した。代表選で、社会保障と税の一体改革で消費税を10%程度に引き上げるのは政府・与党の決定と何度も強調した。

 ただ、菅直人首相の消費税発言で昨年の参院選で惨敗して以来、民主党に「増税アレルギー」は強い。あらためて、党内の説得から始めなければならない。

■円高対策は期待薄

 歴史的な円高について野田氏は「必要なら断固たる措置を取る」と強調、繰り返し為替介入に踏み切る方針を強調している。震災復興が中心となる第三次補正予算にも企業の国内拠点の立地補助や、中小企業の金融支援などの円高・空洞化対策を盛り込むことを約束した。

 しかし、施策としては新味に欠けるうえ、力点は復興に置かざるを得ず、効果は限定的になりそうだ。

 二十四日には一千億ドル(約七兆六千億円)の基金を設置し、日本企業による海外企業の合併・買収(M&A)を支援する対策を発表したが「即効性がない」と批判され、実際、円高は止まっていない。

 市場は二の手、三の手を催促しており、野田新首相は難しい対応を迫られる。

(東京新聞)


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ドイツのテレビ報道

2011-08-29 22:06:09 | 日記
 民主党の代表選挙が行われた。この選挙、関心を持たなかった。菅直人が浜岡原発を停止させたからいいじゃないかなどという人もいるが、菅政権がフクシマの原発事故に対して行った諸々の措置(作為も不作為も含めて)は、福島県民をはじめ、被曝した人たちを守ろうとしていないことに、当初から怒りを持っていた。

 おそらく官僚たちの意向に沿ったものだろうが、民主党という政党のだらしなさというものを十二分に知らされた上での代表選挙だから、どいつもこいつも期待はずれ。

 野田になったようだから、これは増税路線+自公との大連立へと行くのだろう。1930年代のナチスほどの議席数になるかな。彼らは何でもできる。怖い時代だ。

 さてその怖さだけれども、ドイツのテレビ局が、日本のテレビ局が放映しないようなすばらしい内容の番組をつくっている。

 それが下のサイトに掲載されている。日本語訳もあるので、是非見て欲しい。これが日本の政府だ。


http://nanohana.me/?p=4198
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『金大中自伝』(千草書房)

2011-08-29 09:04:46 | 日記
 姜尚中さんにお会いした時、金大中のことが話題になったことがある。その頃、金氏を東大に呼ぶんだというようなことを話されていた。

 金大中氏はもちろん知らない人はいないだろう。大統領にもなった韓国の政治家である。このところ韓国政治史の勉強をしていて、韓国史に関わる本をいろいろ読んでいる。自分でも購入するが、図書館からもよく借りる。最近はわざわざ静岡まで行かなくても、静岡県立中央図書館の本を近くの図書館を利用して借りられるのでとても便利である。

 さて姜さんの売れ筋の本、『リーダーは半歩前を歩け』(集英社新書)も借りた。別にリーダーに関することを知りたいのではなく、ここには金氏のことが記されている。金氏との対談のなかで、金氏は「半歩前」を歩くことを心がけていたとのこと。民衆とつかず離れず、である。姜さんはリーダーの条件としてこれをあげている。

 金氏は、5回もの「死線を越え」てきた政治家である。有名なのは金大中拉致事件である。これは1973年8月のこと、東京のホテルから韓国のスパイ組織(中央情報局-当時は朴正煕独裁政権の時代、金氏は朴氏の政敵であった)に拉致され、海に投棄されたかもしれないという危機的な状況にあった。それ以後も死刑判決を受けたり、金氏の人生は韓国史の怒濤の中で、何度も大きな波にもまれながらもかろうじて生きてこれたといえるようなものだ。金氏はいつも突飛なことを言ったり行動したりするのではなく、よりベターな現実的な政策を提起しながら政治活動を行ってきたから、「半歩前」ということが言えるのだろう。

 姜さんが「惚れている」政治家・金大中とはどういう人なのかと関心を抱くようになった。私は金氏については一般的な認識しか持っていなかった。

 そこで今岩波書店から『金大中自伝』上下巻が発売されているが、それが借りられないので、まず2000年に出版された『金大中自伝』(千草書房)を借りて読んだ。

 そこで感じたことは、1945年以降の韓国の歴史は壮絶としか言いようがないものだということだ。朝鮮戦争が始まる前から韓国ではすさまじい暴力と不正の嵐が吹き荒れていた。これについては『朝鮮戦争の社会史』(平凡社)を購入して、ある程度読んでいたので知ってはいたが、金氏がその嵐の中で、いやその後も続く暴力と不正の社会でどういう人生を送っていたのか、その幸運と不運が記されている。壮絶、としかいいようがない。

 なぜ金氏は乗り越えてこられたか、それは歴史に対する信頼である。姜さんの本の中の対談で「歴史は長い目で見れば必ず前進するのです。それは民衆の意志です。民衆の意志は必ず歴史を動かします」ということを述べている。金氏は、危機的な状況を何度も経験しているが、なぜそのなかを生き抜いてこられたのかを考える時、この歴史に対する信頼(確信)があったからだろうと思われる。

 韓国の現代史は、日本の政治の比ではない。選挙では堂々と不正がまかり通る。開票作業の途中で何度も停電になったり不正は当たり前。権力者の政敵がいつのまにか消えてなくなるのも珍しいことではない。人権や民主主義を求めて行動すれば、独裁的な権力の激しい暴力が立ちふさがる。そういうなかで、絶望もしないでなぜ闘ってくることができたのか、その背後には、膨大な読書から引き出した知識と知恵、そして歴史への確信、こういうものがあったのだろう。

 確かに金氏は20世紀が排出した偉人の一人になるだろう。金氏は2009年8月18日に亡くなった。



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映画【100000年後の安全】を観た。

2011-08-26 22:07:06 | 日記
 シネマイーラで、「100000年後の安全」を観た。

 原子力発電所を稼働すると、大量の放射性廃棄物がでる。フィンランドでは、地下に大規模な貯蔵施設を建設している。映画については、公式HPを見て欲しい。

http://www.uplink.co.jp/100000/

 その貯蔵された放射性廃棄物が危険でなくなるためには、100000年という長い長い期間が必要とされる。その間、人間が掘り出さないようにしなければならない。

 しかし100000年という時間・・・・は、途轍もなく長い長い時間だ。10万年前、人類はいまだ文明を築いていない。ネアンデルタール人がいた頃でもある。

 そして100000年後、いったい人類はどうなっているだろうか、地球は?そんな先の先まで、放射性廃棄物は管理されなければならないのだ。

 この映画を観ていて、つくづくと、人類は原子力に手を出すべきではなかったという思いを強くする。

 原発によって今利益を得ている人々は、今後次から次へと世代をつないでいくが、未来の人類にこの危険きわまりない放射性廃棄物を残さざるを得ないことをどう考えているのだろうか。


 このことは、倫理の問題でもある。原発は、危険というだけでなく、倫理的にも禁止されなければならない。


 ※放射性廃棄物の問題だけではなく、以前にも指摘したが、稼働したり検査したりする時、どうしても人間に頼らざるを得ず、彼らは確実に被曝する。ヒバクシャをつくり出さざるを得ない原発は、やはりあってはならない。
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なぜこんなにも遅いのか!!

2011-08-25 10:36:22 | 日記
 こんなにもたくさんの放射性物質が放出されたのかと、今更ながら驚く。こういう数字が、事故から5ヶ月以上経過してから出てくるということに、日本政府の情報隠し、不作為を感じる。「東京新聞」の配信である。


福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分

2011年8月25日 07時08分



 政府が、東京電力福島第一原発の1~3号機事故と、一九四五年の広島への原爆投下で、それぞれ大気中に飛散した放射性物質の核種ごとの試算値をまとめ、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出していたことが分かった。半減期が約三十年と長く、食品や土壌への深刻な汚染を引き起こすセシウム137の放出量を単純比較すると、福島第一原発からの放出量は広島原爆一六八・五個分に相当する。

 福島第一原発事故は今年六月の国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に対する日本政府報告書、広島原爆については「原子放射線の影響に関する国連科学委員会二〇〇〇年報告」を基に試算されている。

 セシウム137の放出量は、福島第一原発1~3号機が一万五〇〇〇テラベクレル(テラは一兆)、広島原爆が八九テラベクレル。このほかの主な核種では、福島事故で大量に飛散したヨウ素131(半減期約八日)は、福島が一六万テラベクレル、広島が六万三〇〇〇テラベクレルで、福島は広島原爆約二・五個分。半減期が約二十八年と長く、内部被ばくの原因となるストロンチウム90が、福島が一四〇テラベクレル、広島が五八テラベクレルで、広島原爆約二・四個分となる。

 ただ、政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している。

 試算値は川内博史衆院科学技術・イノベーション推進特別委員長が八月九日の同委員会で「広島型原爆の何発分かを政府として正確に出してほしい」と要求していた


 この記事中、「政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している。」とあるが、これは今回の事故の規模を低めようという意図があるのではないか。爆風や熱線などがないから・・まだよかったではないかと、政府は言いたいのか。原発は原爆とは異なる、それは当たり前。しかしこれほどまでに多くの放射性物質が放出されたことが重要であり、この事故の重大さがわかるというもの。

 原発は、原爆よりも多くの放射性物質が放出されるもの。危険この上ないものだ。



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テレビって、こういうもの。

2011-08-23 15:27:24 | 日記
 これは『日刊ゲンダイ』に載せられたもの。日本テレビ系列の24時間何とかは・・長期間続いているが、「感動」の押しつけ。きわめて不自然、といっても、かなり前から見ていないけれども、24時間・・・は、現在のテレビ番組をある意味で象徴しているのだろう。

 ある場合は「感動」を押しつけ、ある場合は「笑い」を押しつけ・・・「笑い」を押しつけるのは、それ以外のほとんの民放の番組だった。

 私の友人も、最近はテレビが面白くないので見なくなった、という人が増えている。当たり前だと思う。



ネットで暴露された徳光24時間マラソン“噴飯”全裏側


<スタートは相模原市中央区。武道館まで63キロ>

「おい徳光、休みすぎだろ!」「これじゃ散歩じゃねーか」
 ネットを中心に非難囂々(ごうごう)だったのも当然だろう。「24時間テレビ」(日本テレビ)の恒例企画、24時間マラソンに今年は70歳の徳光和夫が挑戦した。だが、走行距離はたったの63キロ……。しかも、休憩ばかりで、とてもマラソンとは呼べない内容だったのだ。
 マラソンのスターターとして巨人の長嶋茂雄終身名誉監督がサプライズで登場。そんな大盛り上がりの様子や走っている姿が番組や公式HPの動画、テキスト速報で随時アップされていた。「このマラソンへの挑戦がたくさんの人に元気を与えようとしています!」「皆の思いを背に徳光さんは、一歩一歩、武道館に向かいます!!」などと仰々しかった。
 だが、その実態は――。あるネット上のサイトでは徳光の姿をツイッターやUstreamで24時間生中継。おかげでテレビが映さないマラソンの実態が明らかになったのだ。
 まず、スタート早々に出発地点は相模原市中央区の南橋本駅付近の企業敷地内であることが判明。ちなみに、ここからゴールの日本武道館までは直線距離で約40キロ。最短ルートならゆっくり歩いても9時間程度しかかからない。今回は徳光の年齢を考慮して走行距離は歴代最短の63キロ(これまでは萩本欽一の70キロ)に設定されたが、それでも短すぎだ。
 しかも、ネットの24時間中継を見ると、「スタートして5時間で4時間睡眠(TV中継一切なし)、その後2時間ほど休みながら歩き、90分休憩」。早朝からは再び走り始めたが、「14:00 休憩 日産プリンス東京246上馬店」「14:56 休憩(トイレ休憩・ファミリーマート上馬交差点前店)」「15:19 休憩 アランチャータスクーターズ(目黒区碑文谷)」と休憩ばかり……。しかも、休憩中は足にお灸(きゅう)をしてもらったり、マッサージを受けたりと至れり尽くせり。
 徳光は番組終了直前の午後8時45分頃に武道館に到着し、ゴールのテープを切ったが、血色もよく、健康そのものに見えた。階段でコケるシーンもあったが、マイクの声は「千里の道も一歩から」とよどみなかったし……。
 ちなみに、東京マラソンでは規定の7時間以内に42.195キロを完走した70代以上のランナーが多数。フルマラソンのギネス記録は2010年のホノルルマラソンを完走した92歳の女性(9時間53分)である。
 至れり尽くせりの24時間マラソン。これで視聴者に「感動しろ」とは押し売りもいいところ。その上、ギャラまでもらえるんだから、こんなにいい商売はない。 .
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さあ研究するぞ、モルモットはたくさんいる!

2011-08-21 21:12:24 | 日記
 かの有名な放射線学の大家、山下俊一教授は、とても張り切っている。なぜなら福島原発の事故により、多くの人々が被曝したからだ。研究者としての山下教授は、ヒロシマ・ナガサキのヒバクシャに対してABCCがやったように、フクシマのヒバクシャをモルモットとしてとても喜んでいるようだ。

 それは下記のアドレスに紹介されている、山下教授のインタビュー記事に記されている。ヒバクという悲惨を悲惨と思わずに、ヒバクシャに心を寄せる気持ちもなく、ひたすら研究に励もうという意欲が伝わってくる。

 是非読んでいただきたい。

http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/08/blog-post_9917.html
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映画“一枚のハガキ”

2011-08-20 21:45:08 | 日記
 昨日、浜松のシネマ・イーラで新藤兼人の「一枚のハガキ」を観た。99歳の新藤監督が人生のなかでもっとも主張したかったことを映画にした。

 それは何か。戦争の悪である。戦争というものが、どれほど庶民の人生を変えたか、あるいは破壊したかを描いたものだ。

 象徴的な場面は、藁葺き屋根の貧しい農家の前から1人の男が人々の「歓呼」の声に送られて「出征する」。しかしすぐその同じ場面に、白木の箱を抱えた人々の列が現れる。  
 戦争というものは、庶民の命を無慈悲に奪う所業であると云うことだ。私はさまざまな戦争の実態を調べたことがある。そのなかで東京にいる参謀たちがいかに無謀な作戦を立案し、その結果いかに多くの命を奪ったかを知って慄然とした。

 日本人は、戦争を起こした当時のリーダーたち、戦争を推進した軍人たち、戦争で大もうけをした者たち、あるいは官僚や裁判官、政治家など、彼らの責任をなぜ追及しなかったのかと思う。

 さて新藤は戦時下、ある経験をした。集められた100人の兵士、そのうち生き残ったのはたった6人。なぜ6人が残されたのか、そこに必然性はあったのか。まったくない。94人は「くじ」によってあちらこちらの戦場に送られ、そして死んだ(殺された)。新藤は偶然生き残ったのだ。

 亡くなった兵士の1人、それは実話ではないと思うが、その妻をはじめとした遺族たちのその後の人生がいかに破壊されたか、それを描く。実話ではないと記したが、十分にあり得る話であった。

 残された遺族たちは、それでも生きていかなければならない。絶望や哀しみを抱えて生きていく。

 しかし新藤は、それでも生きていけ!というメッセージを送る。それも絶望や哀しみではなく、積極的に生き抜け、希望を持って生きていけ、と。

 新藤のメッセージは十分に伝わる。そのメッセージを知るだけでも見る価値があるだろう。

 一言だけ記しておけば、筋に無理があるという気がした。





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日本は旧ソ連以下の国家である。

2011-08-20 15:45:45 | 日記
 次のHPから、テレビ朝日が放映した動画を見て欲しい。私たちは、こういう国家に住んでいる。

 旧ソ連は、人権がないとか、共産党による独裁国家だと言われてきた。しかしその旧ソ連より、私たちの国家は住民に対してひどい対応をしている。あるいはやるべきことをしていない。

 怒りを持ち続けること・・・・・そしてそれを表明していくことが必要だ。

 http://hiroakikoide.wordpress.com/
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近藤宏一『闇を光に ハンセン病を生きて』(みすず書房)

2011-08-18 16:26:50 | 日記
 ハンセン病は、日本では徐々に過去の病気となってきている。歴史の中に見つけるしかないという時代がもうじき到来するだろう。

 ハンセン病者である近藤さんは、もうこの世にない。しかし近藤さんが残した文章はおそらく生き続けるだろう。

 ハンセン病は、簡単な病気ではない。病気そのものも様々な後遺症をのこすが、それだけでなく差別という問題がまとわりついている。

 病気と差別に苦しめられながら生きてきただろうに、この本にはそういう記述はほとんどない。そうではなく、今と未来を精一杯生きようという前向きのものだ。

 自分自身がおかれた環境の中で、別に気負うのでもなく、どう生きればよいのかを考えながら精一杯生きていく、その姿がここに描かれている。

 「念ずれば花ひらく」、明石海人(静岡県出身のハンセン病の歌人)の「深海に生きる魚族のように、自らが燃えなければ何処にも光はない」ということばのように、近藤さんは積極的に生きた。

 こういう人生から、僕たちは多くのことを学ぶことが出来る。

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原発はカネまみれ

2011-08-17 21:25:43 | 日記
 佐賀県知事や玄海町の町長が九州電力とカネで結びついているということは広く報道された。今度は、北海道の泊原発が再稼働するようだが、高橋という知事、こちらは北海道電力とカネで結ばれているようだ。

 フクシマ原発の事故以来、原発の再稼働はなくなっていた。原発推進勢力はまず佐賀県の玄海原発を狙ったが、泥がいっぱい出てきておじゃん。そこで次の狙いが泊原発。こちらは「うまくいったようだ」。カネをばらまいておけばが、原発推進勢力の戦術なのだ。

 原発はとにかく汚いカネが動き回っている。しかしもとを正せば、我々の電気料金や税金だ。こういうことにつかわれていいのか。

http://savechild.net/archives/7197.html
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不労所得 毎月106万円

2011-08-13 11:01:57 | 日記
 原子力安全委員会、今回のフクシマ原発事故で無能さを露呈した機関。今もそのままのメンバーがアーデモナイ、コーデモナイと無責任な発言をしている、その委員長である班目氏は、なんと委員長であると云うだけで106万円を受け取っている。

 その無能な原子力安全委員会が、またもやその無能さと無責任さを露呈した。

 http://tanakaryusaku.jp/2011/08/0002762
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これが浜松市

2011-08-13 11:00:44 | 日記
 NHKのニュースである。これが浜松市なのだ。

灰に放射性物質 公表せず埋める
8月13日 4時45分

 静岡県浜松市が、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、下水処理施設の汚泥などを焼却して出た灰から放射性物質が検出されていたのに、国の通知に反して一般に公表しないまま最終処分場に埋め立てていたことが分かりました。

浜松市によりますと、先月19日、市内の下水処理施設から出た汚泥などを焼却処理する施設で灰を検査したところ1キロ当たり282ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。国は6月にまとめた方針で、1キロ当たり8000ベクレル以下の汚泥や灰は埋め立て処分できるとし、その際は一般に公表するよう通知していました。しかし、浜松市は放射性セシウムが検出された灰を市内の最終処分場に埋め立てたあとも、これまで公表してきませんでした。また、放射性セシウムが検出された先月の検査のあとは、新たに出た灰について検査をしないまま埋め立て処分していたということです。指摘を受けて浜松市は、12日夜、急きょ記者会見を開き、「本来、公表が必要だが通知の解釈を誤り、公表していなかった」として、今後、ホームページで公表していくとともに、検査についても行う方向で検討するとしています。

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