『日本歴史』800号を、図書館から借りた。原口清氏の「遠山茂樹さんを偲ぶ」という文を確認するためであった。遠山先生のお話は何度か聞いたことがある。そのなかで、歴史を学ぶものは、常に現代的課題を意識して研究しなければならない、ということばを私はしっかりと覚えている。原口先生も、「遠山史学の意義」の第一に、こう記している。
歴史学者は自分が生きている現代が提起する諸課題に基づいて自己の課題を設定して過去の史実を分析し、その考察の成果を生かして現代に発言するという、歴史研究と現実の世界との相互作用によって専門研究者とその説を聞く国民との両者の接触・相互刺戟と相互向上を期待するものであった。
またそこには、永原慶二さんを追悼する文もあった。永原先生は、学者然とした、きわめて温厚な方だった。永原先生とは、一緒に仕事をさせていただいたことがある。
ついでに『日本歴史』2016年9月号を借りた。「座談会 戊辰戦争研究の現状と課題」を読みたくて借りたのだが、そこでの宮地正人氏の博学と問題意識の鮮明さに、さすがと思った。戊辰戦争時には、藤木久志氏が研究していた戦国時代の村の様相が復活していたという。戊辰戦争は、原口先生のそれが有名であるが、戊辰戦争研究がかくも進展していることに驚いた。勉強しなければならないと思った。
歴史学者は自分が生きている現代が提起する諸課題に基づいて自己の課題を設定して過去の史実を分析し、その考察の成果を生かして現代に発言するという、歴史研究と現実の世界との相互作用によって専門研究者とその説を聞く国民との両者の接触・相互刺戟と相互向上を期待するものであった。
またそこには、永原慶二さんを追悼する文もあった。永原先生は、学者然とした、きわめて温厚な方だった。永原先生とは、一緒に仕事をさせていただいたことがある。
ついでに『日本歴史』2016年9月号を借りた。「座談会 戊辰戦争研究の現状と課題」を読みたくて借りたのだが、そこでの宮地正人氏の博学と問題意識の鮮明さに、さすがと思った。戊辰戦争時には、藤木久志氏が研究していた戦国時代の村の様相が復活していたという。戊辰戦争は、原口先生のそれが有名であるが、戊辰戦争研究がかくも進展していることに驚いた。勉強しなければならないと思った。