浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

なぜPCR検査ができないか

2020-04-30 22:32:01 | 政治
 要するに、検査が出来ないという事態になることをまったく予想していなかった厚労省の医系技官の無能さにある。

 PCR論争に寄せて─PCR検査を行っている立場から検査の飛躍的増大を求める声に

 この最後を読んで欲しい。

実はRNA抽出キットがすべて輸入品であるからである。入手が難しくなってきている。業者の話では、現在入荷するのは注文の20%程度だという。それは、ご存じのように世界各国で膨大な数のPCR検査が行われていることと、無関係ではないと思われる。いわばマスクやPPE同様、国際的争奪戦が繰り広げられている可能性が高い。PPEやマスクで起きていることが検査キットでも起きていて、日本はその競争に完全に乗り遅れている。もしこのまま手に入らなければ、例えば先に挙げた施設でも1日100検体近く検査したら1カ月も持たない。

 そのキットがないのだ。
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BBCの報道 日本の検査数に関して

2020-04-30 20:01:05 | コロナ

日本の新型ウイルス検査、少なさに疑問の声
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『東京新聞』記事

2020-04-30 14:26:10 | 社会
こういう微温的な書き方ではなく、もっと怒れ!

<新型コロナ>抗体検査5.9%陽性 市中感染の可能性 都内の希望者200人調査

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「独り歩き」?

2020-04-30 14:13:37 | 政治
 昨日の『東京新聞』第一社会面トップは、PCR検査のこと。見出しは、「「37・5°C 4日間」独り歩き」である。

 PCR検査をしてもらえる条件はとても厳しく、PCR検査にたどり着くまでに、多くの人はとても苦労し、重篤になったからやっと、と言う人が多い。

 だが政府は、その条件が「受診の条件のように一般的に定着している弊害がある」というのだそうだ。しかし実質的に条件になっているではないか。

 PCR検査に関する補正予算はたった49億円。厚労省の医系技官たちは、PCR検査を拡大する気はさらさらない。しかし、非難されたくないので、政治家には「そういう条件はない」とか、一日2万件の検査が可能だとかを言わせている。安倍政権も拡大する気はない。だが批判されるので、それをかわすためにウソをつく。

 安倍政権はウソをつき続ける政権である。PCR検査も、ずっと厳しく絞ったままで推移していくことだろう。

 なぜか。厚労省の医系技官の最大の目的は医療費の抑制である。PCR検査なんかにカネをつかってたまるか、ということなのだろう。

 『東京新聞』、この見出しはいけないよ。「独り歩き」ではなく、厚労省や政府は、二枚舌を使って、検査をさせないように今も動いている。

 メディアはもっと批判しなさいよ。安倍の答弁と現実をきちんとすりあわせて、ウソをウソと指摘し、怒れよ!!

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なめられたもんだ

2020-04-30 14:03:59 | 政治
 昨日の『東京新聞』の「こちら特報部」は、「アベノマスク」を受注した福島県の、公明党員=創価学会員の樋山某が社長になっている「ユースビオ」なる会社についての調査記事である。

 今までマスク輸入をしたこともなく、またほとんど素性がわからない会社に、政府からマスクの注文がいくなんてことは、まったくあり得ないことだ。まだマスクを国内で製造したり販売している会社であるなら納得もいくが、まったく無関係であった会社が受注するなんて、まったくまったくありえない。

 当然、公明党議員の口利きなどがあったのだろう、さもなければこういう胡散臭い会社が受注するなんてありえない。

 政府はこの会社を隠していたが、ついに公表した。政府も胡散臭さを感じていたから内緒にしていたのだろう。

 国費を使ったこの「アベノマスク」騒動。ここにも政治家が暗躍する利権がはびこる。

 政府も公明党も、よくもこういうひどいことをするものだ。

 デタラメなことをする政府に、国民はまったくなめられている。

 私は、不潔であることが証明されたマスクなんかいらない。
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〈翻訳〉ダイヤモンド・プリンセス号の教訓

2020-04-30 10:34:31 | コロナ
 日本の厚労省は、ダイヤモンド・プリンセス号の検疫を行った。その経験を、病院とか施設とかに役立てているのだろうか。

covid-19パンデミックの初期には、中国以外にもSARS-CoV-2感染の温床として悪名高い場所があった。その船は疫学者に重要な教訓を与えた。

 2月20日、WHOは、中国以外の世界で知られているCOVID-19 の感染者の半数以上が、1隻の船、ダイヤモンド・プリンセス号に乗っていたことを発表した。5億ドルをかけて建造された16年前の豪華客船が、3700人を超える乗客を乗せて日本で隔離され、数百人が感染し、船室に閉じ込められた。

 この状況は広く嘆かれた。日本の疫学者は、ダイヤモンド・プリンセス号の船内の状況を「完全に混沌とした状態」と表現した 。米国疾病対策予防センター(CDC)は、船内での隔離の有効性に疑問を呈し、COVID-19 のパンデミックについてホワイトハウスに助言を与えている感染症専門家のアンソニー・ファウチは、隔離プロセスは「失敗した」と述べた。

 しかし、国際的な注目がクルーズ船から遠ざかってから、少し変わったデータが発表されている。船の封鎖は伝染病を抑制するという測定可能な効果があったようだ。また、船の換気システムや排水システムが病気の蔓延を悪化させなかったという兆候もある。

 対策はどうだったのかという疑問は残るが、ダイヤモンド・プリンセス号は不幸な実験ではあるが、COVID-19 について科学者たちに多くのことを教えてくれた。これらの教訓は、老人ホームや刑務所など、病気が蔓延しやすい他の場所で病気を食い止めようとしている関係当局に役立つだろう。

 2月29日、Infectious Disease Modelling誌に掲載された論文では、日本政府の要請により2月5日に乗客を客室に閉じ込めた後、ダイヤモンド・プリンセス号でCOVID-19 の感染拡大が大幅に減少したことが明らかになった。研究者らは、日本当局が公表している記録を用いて、船内で症状のあった197人のデータを調べたが、乗客と乗組員の間で確認された感染者は合計712人で、そのうち約半数は検査時に無症状だったため、データは限られている。しかし、感染の時系列を見ると、感染は主に船内のロックダウンの前に発生したことを示唆している。2月5日以降、乗客間の感染は、感染者とキャビンを共有する人に限定されていたようだ。
 論文の著者は、「隔離は乗客のために効果的だったが、不幸にも、乗組員のためにはならなかった」、「乗組員の間での感染は、2 月 5 日以降も続いた。」とし、また船の空調システムと廃水システムを分析したが、これらのメカニズムがウイルス感染を悪化させたという明らかな兆候は見られなかった。一般的に換気によってSARS-CoV-2が拡散することはないかもしれないが、送風された空気の流れは、同じ部屋にいる人から別の人へのウイルス感染を助長する可能性がある。
 この分析は、ダイヤモンド・プリンセスの封鎖が、2月に議論されたよりも効果的だったという主張に重みを与えている、とロンドンの衛生・熱帯医学学校のマーティン・ヒバードは言う。「しかし、問題は、実際にどのくらいのロックダウンが完全に行われていたのかきちんと知っていないということです 」と彼は付け加えた。乗客が客室を出たまま、ビュッフェで食事をしているという報告があった。

 船内でCOVID-19 の陽性反応が出た時に症状が出なかった人の割合が多かったことも、研究者の関心をかき立てている。3月12日にユーロサーベイランス誌に発表されたある研究では、陽性例の18%が「真の無症状者」、つまり感染しているにもかかわらず症状が出なかった人々であると推定されている。

 「ダイヤモンド・プリンセスは、無症候性の症例と、無症候者が病気を感染させるかどうかの出発点として、非常に重要でした」とヒバードは言う。

 船上の症例に関する情報は現在、世界中の疫学者によって検討されている。この情報は、例えば、英国政府にcovid-19に関する助言を行っているインペリアルカレッジのチームによるモデリングに影響を与えている。

 限られた空間ではウイルスが拡散しやすくなると言うのは明らかなようだが、ダイヤモンド・プリンセス号の研究は本当にこの点で何かを教えてくれたのだろうか?エディンバラ大学のユルゲン・ハースは、その通りだと述べている。一つには、乗組員の間での感染の第二の「波」は、医療スタッフ、ケアワーカー、またはCOVID-19 を持つ患者と交わる人が予防措置を講じることがいかに重要であるかを示している。

 ハースはBMJ誌に、エディンバラのケアホームの約40%がCOVID-19 の影響を受けていると考えられていると語っている。彼によると、ダイヤモンド・プリンセスは、複数のケアホームにまたがって働くスタッフを可能な限り避けることがいかに重要であるかを示しているという。
 さらに、どのような共同生活圏が病気の感染につながっているかを示している。「例えば、人々が食事をする談話室、ジムや映画館、会議室などがある施設では、これらの場所で最初の感染が起こる」と彼はBMJに語っている。このような場所は、クルーズ船、介護施設、刑務所などでよく見られるものであり、特に病気に最も脆弱な人々の間で、密接な関係を持つグループの間でCOVID-19 広がるのを防ぐために、その管理方法を慎重に検討すべきである」とヒバードは言う。

 ダイヤモンド・プリンセスは、高齢者が重度の病気を発症するリスクがどれだけあるかを理解する上でも重要だった、とヒバードは言う。予想はしていたが、その影響は「他のウイルスと比較して想像以上に顕著だった」と。
 船内でのウイルス感染は新しい概念ではない。軍隊を満載した船は、1918年のインフルエンザを多くの人々に素早く広め、アメリカからヨーロッパに病気をもたらした。ダイヤモンド・プリンセス号だけがCOVID-19 に感染した船ではない。例えば、南極を巡る小型クルーズ船の乗客の半数以上がこの病気に感染していることが最近発見され、イタリアの別のクルーズ船は日本の長崎で隔離され、48人のスタッフが陽性反応を示した。

 航行中の船舶は、残念ながら、浮遊する小宇宙である。これは、SARS-CoV-2が陸上でどのようにして拡散するかについての詳細を明らかにし、レジャーセンターからオフィスビル、ケアハウスに至るまでの建築物の中でウイルスがどのようにして拡散するかを示唆している。
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【本】福間良明『「勤労青年」の教養文化史』(岩波新書)

2020-04-29 21:33:03 | 
 「教養主義」とは「読書を通じた人格陶冶」、「読書や勉学を通じて真実を模索し、人格を磨かなければならない」という価値観である(4頁)。

 教養主義は、私が高校生の頃まで存在していた。そして今も、私はその教養主義の支配下にある。高校生の頃からずっと、みずからの教養を高めなければいけない、というある種の強迫観念をもちながら生きてきた。

 私は高校から大学まで行ったが、本書は進学することなく中学校卒業で働くようになった人々も、その教養主義の支配下にあったこと、しかしそれは1960年代になるとそれが消えていくということを記したものだ。

 青年団、青年学級、集団就職、定時制高校、人生雑誌(『葦』、『人生手帖』)の実態を追跡することにより、教養主義の支配下にあった「勤労青年」が教養主義から離れていくプロセスを明らかにしたものだ。

 著者の福間良明は、歴史社会学者であり、歴史学者ではない。「勤労青年」と教養主義との関わりを、敗戦後から1960年前半までの変遷を描いたものであり、その変遷の理由を一定明らかにしているが、しかしそれは構造的な説明ではなく、表層的な説明に終わっている。社会学の限界であると思う。

 「人文知を下支えする大衆的な基盤の喪失」がその原因であると言うが、ではなぜ基盤が喪失したのか、そこまで考えなければならないのではないか。もちろん、そうなると、竹内洋『教養主義の没落』(中公新書)の指摘のさらにその先を考えなければいけなくなる。

 今、人文知は「冬の時代」である。大学も、さらにそれ以下の学校においても、人文知を遠ざけて実務的な「知」を重視する傾向が強くなっている。文学部が消され、社会学が隆盛するのも、文学部で学ぶことは「人文知」、社会学は「実学知」だという認識を文科省などがもっているからではないかと思う。

 いずれにしても、教養の「き」の字もないような言説が、ネットを中心にして、さらに政治の中枢でも跋扈している。

 「教養主義」の復活は、もう望み得ないのだろうか。
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逃亡を図る「専門家」

2020-04-29 09:40:14 | コロナ


コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声
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使用しない方がよい「アベノマスク」

2020-04-28 23:40:58 | 政治

本誌入手のアベノマスク「仕様書」でわかった“欠陥”と国内生産の謎 「命取りになる」と自民党幹部

 このマスクつけていても、つけていなくても、結果は同じ。すべてが通り抜けてしまい、何も遮断しない。
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ローテクの日本

2020-04-28 22:07:16 | 社会
 先日、私は「ローテクの日本」という記事を翻訳した。日本人はみずからをく先進国の国民のように錯覚しているようだけで、あらゆるエビデンスはそうでないことを証明している。
 
 そのひとつがファックス。わが家にもファックスはあるが、最近はほとんど動いていない。しかし今、そのファックスがフル回転しているところがある。COVID-19 感染症対策の最前線、保健所や病院である。

 『毎日新聞』記事。

「昭和のオフィスか」 最前線の医療現場に強いられる「手書きでファクス」 新型コロナ

 なるほど、ここにあった

その「調査票」はExcelファイルである。患者臨床症状調査、行動調査が二枚、そして接触者調査。これに書き込むのである。

 そしてファックスで送るというのだ。なんというローテク。

 厚労省の医系技官は、自分で書くわけではない。現場の医者などに書かせるのだから、自分自身が忙しくなるわけではない。
 こういう輩が、厚労省の医系技官なのだ。
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生き残るに値するか

2020-04-28 21:31:40 | その他
 いつの頃からか、人が死ぬときとは、その人がこの世界で生きようという意志を失ったときではないかと思うようになった。だから、自分自身が死を間近に見すえざるを得なくなったとき、まだ生きたいという強い意志を持っていたなら、死が我が生を奪っていくことはありえないと思って生きてきた。
 今後も、そういう気持ちを持ちながら生きていたいとは思う。

 今も、私はまだ読まなければならない本を読み終えてはいない、だからまだ死ぬわけにはいかぬ、と思ってはいる。だがその生きる意志が少し弱くなっているような気がしているのだ。

 それは、この日本は生きるに値する国家なのかという疑問が、大きくなってきているからだ。COVID-19 の流行、それに対する日本政府のあまりに貧しくお粗末な対応、あの「アベノマスク」が象徴している対応、それしかなし得ない日本国家のありよう。これは、私だけではなく、人々に絶望感を与える。

 そうしたありように、私は怒り、そして時に悲しむ。だが怒っても、怒っても、現実は変わらない。少なくとも、このCOVID-19 の流行を効果的におさえるために必要な検査は拡充されない(補正予算にも計上されていないのだ)。
 そのため、早期発見、早期治療ができないから、死ぬべきでない人がこの世を去っていく。

 私の怒りは表面から、徐々に奥深いところに沈潜していこうとしている。

 そんなとき、私は藤原辰史氏の「パンデミックを生きる指針」を読んだ。

 そこに私の意識と通じることが書いてあった。「日本はパンデミック後も生き残るに値する国家なのかどうか」。

日本は、各国と同様に、歴史の女神クリオによって試されている。果たして日本はパンデミック後も生き残るに値する国家なのかどうかを。

 私は、躊躇なく「値しない」と言う。

 だがこれは、こういう問いにもなり得る。すなわち、

果たして日本人はパンデミック後も生き残るに値する国民なのかどうか・・。


 
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厚労省、検査拡大は考えていない

2020-04-28 20:04:59 | 政治

PCR検査費1日1500件のア然…“1日2万件”は予算案から消えた
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「アベノマスク」のカネ

2020-04-28 13:24:00 | 政治
 「アベノマスク」を注文した会社、公明党関係とか、ネトウヨ的な人が社長だったようだ。

 https://twitter.com/HAKOCONNEMAN/status/1254642657428508675
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「戦時下」? メディアは翼賛態勢

2020-04-28 11:46:54 | メディア
 メディアの多くが政治権力の補完勢力になりさがっていることが、実際の関係者の証言で明らかになっている。

https://toyokeizai.net/sp/vfiles/2020/04/pressenquete.pdf
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とにかく医系技官に批判を集中せよ

2020-04-28 09:20:40 | 政治
 安倍晋三が一日2万件のPCR検査ができるようにする、と言明したが、検査を受けるためには今もって厳しい条件が課されている。

 なぜか。簡単なことだ。厚労省の医系技官が検査をさせないようにしているのだ。だから、マスメディアは、厚労省の医系技官に批判を集中し、彼らの責任を追及すべきである。

 彼らは、みずからの失敗が白日の下にさらされ、責任を追及されるのが一番イヤなことなのだ。

 メディアは、厚労省の医系技官たちを攻撃せよ!!
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