私は、メディア関係者が首相と食事を共にする行為はすべきではないと考えています。首相の食事相手は、首相動静をみますと、各社同じ顔ぶれの方が多かったように思います。
先日、メディア関係者が首相と中華料理を一緒に食べたということが問題になりました。どの社がでたかということで、毎日新聞は欠席したとのこと。東京新聞は、先日の私のブログではおそらく参加しなかっただろうと書きましたが、参加していたようです。ここの部分は訂正します。
どこが参加したか、参加したことについての見解が紹介されています。
「桜を見る会」が紛糾する中で安倍総理と会食したメディア、しなかったメディア
朝日新聞社は、こう答えています。
「11月20日の首相との懇談は、首相に対する数少ない取材機会の一環ととらえ、応分の費用を負担したうえで参加しました。取材を尽くしたうえで、遠慮なく報道することがメディアの役割だと考えています。
なお参加した弊社の首相官邸取材キャップは、翌21日朝刊1面『疑惑続出 逃げず説明を』という署名記事で、首相に対し『これで幕引きは許されない』と厳しく主張しています。この記事も含めて弊社の報道内容をご覧いただければ、『政権側とメディア側の近すぎる関係』というようなご懸念を持たれるには及ばないことを理解いただけるかと存じます」
共同通信社。
「会食に参加しました。国の最高権力者である首相の肉声を聞く貴重な場と考えました。会食は会費制でした。こうした会食に参加したからといって、取材の記事の内容に変化が生じることはありません。報道機関として権力監視の役割をきちんと果たしていきます」
私は、在職中、タテ関係が基本となる私的な食事会には、一切参加しませんでした。なぜなら、いくら会費制であっても、その場のあり方は、タテ関係の「上」にある者をたてながらの食事会になるわけであって、そこにはタテ関係にもとづく個人的な感情が生まれるからです。「上」に対して言うべきことを言うためには、精神的な「借り」(もちろん物質的な=金銭的な「借り」も)をつくるべきではないし、緊張関係が少しでも崩されないようにしなければなりません。
朝日新聞社は、「参加した弊社の首相官邸取材キャップは、翌21日朝刊1面『疑惑続出 逃げず説明を』という署名記事で、首相に対し『これで幕引きは許されない』と厳しく主張しています。この記事も含めて弊社の報道内容をご覧いただければ、『政権側とメディア側の近すぎる関係』というようなご懸念を持たれるには及ばないことを理解いただけるかと存じます」と弁明し、参加したことで筆の力は鈍っていないと言いたいのでしょうが、私は参加しなかったほうがもっと厳しい記事になっていたと思います。
共同通信社についていえば、最近の記事を読むと、全体として「権力監視の役割」を果たしているとは思えません(時に鋭いものはあるが)。
何故に、首相がこの時期にメディア関係者と食事を共にしたのか、それを考えるべきでしょう。
先日、メディア関係者が首相と中華料理を一緒に食べたということが問題になりました。どの社がでたかということで、毎日新聞は欠席したとのこと。東京新聞は、先日の私のブログではおそらく参加しなかっただろうと書きましたが、参加していたようです。ここの部分は訂正します。
どこが参加したか、参加したことについての見解が紹介されています。
「桜を見る会」が紛糾する中で安倍総理と会食したメディア、しなかったメディア
朝日新聞社は、こう答えています。
「11月20日の首相との懇談は、首相に対する数少ない取材機会の一環ととらえ、応分の費用を負担したうえで参加しました。取材を尽くしたうえで、遠慮なく報道することがメディアの役割だと考えています。
なお参加した弊社の首相官邸取材キャップは、翌21日朝刊1面『疑惑続出 逃げず説明を』という署名記事で、首相に対し『これで幕引きは許されない』と厳しく主張しています。この記事も含めて弊社の報道内容をご覧いただければ、『政権側とメディア側の近すぎる関係』というようなご懸念を持たれるには及ばないことを理解いただけるかと存じます」
共同通信社。
「会食に参加しました。国の最高権力者である首相の肉声を聞く貴重な場と考えました。会食は会費制でした。こうした会食に参加したからといって、取材の記事の内容に変化が生じることはありません。報道機関として権力監視の役割をきちんと果たしていきます」
私は、在職中、タテ関係が基本となる私的な食事会には、一切参加しませんでした。なぜなら、いくら会費制であっても、その場のあり方は、タテ関係の「上」にある者をたてながらの食事会になるわけであって、そこにはタテ関係にもとづく個人的な感情が生まれるからです。「上」に対して言うべきことを言うためには、精神的な「借り」(もちろん物質的な=金銭的な「借り」も)をつくるべきではないし、緊張関係が少しでも崩されないようにしなければなりません。
朝日新聞社は、「参加した弊社の首相官邸取材キャップは、翌21日朝刊1面『疑惑続出 逃げず説明を』という署名記事で、首相に対し『これで幕引きは許されない』と厳しく主張しています。この記事も含めて弊社の報道内容をご覧いただければ、『政権側とメディア側の近すぎる関係』というようなご懸念を持たれるには及ばないことを理解いただけるかと存じます」と弁明し、参加したことで筆の力は鈍っていないと言いたいのでしょうが、私は参加しなかったほうがもっと厳しい記事になっていたと思います。
共同通信社についていえば、最近の記事を読むと、全体として「権力監視の役割」を果たしているとは思えません(時に鋭いものはあるが)。
何故に、首相がこの時期にメディア関係者と食事を共にしたのか、それを考えるべきでしょう。