浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

マスメディアではない情報源

2012-09-22 08:41:01 | 日記
 偏った報道をしている日本のマスメディアにたいして、現地のフリージャーナリストが発信しているブログなど。


 ふるまいよしこの「北京ごろごろ日記」。

http://wanzee.seesaa.net/

 他に「拡大する反日デモ、中国在住者のツイートで知る現地の様子」という「まとめ」サイトがあるが、なぜかそのアドレスがアップできない。この表題をグーグルで検索されたい。

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マスメディアの役割

2012-09-22 08:18:25 | 日記
 今日の『中日新聞』の「特報」欄は、秀逸である。歌手の谷村新司の「最後の砦が文化、交流を絶やしてはならない」と主張している。

 こういう記事は、もっともっと取り上げるべきである。

 テレビをはじめとしたメディアは、中国人の「反日デモ」の破廉恥な「暴徒」の姿しか報道しない。メディアは、日本と中国が対立を深めることを望んでいるかのような報道がほとんどだ。

 領土問題は、下手をすると、武力衝突になりかねない。そうならないように、国民のナショナリズムの暴発をおさえるような理性的な報道に、本来は終始すべきである。

 とくに日本の場合は、近代以降、中国への侵略を繰り返し、多くの人々に塗炭の苦しみを与えてきた。その被害者としての記憶は、消えるものではない。領土問題を契機に、過去の記憶が噴出することもあるだろう。また、日本と中国は、経済的にはもう過去には戻れないほど強く結びついている。対立を強化するのではなく、善隣友好の芽を伸ばしていくことこそが求められている。

 未来永劫、日本と中国は、隣国であり続けるのだ。ずっと対立し続けるなんて、そんな馬鹿なことはない。

 「特報」欄の隣、「週刊ネットで何が」には、マスメディアが対立を助長するニュースをたれ流していたが、ネットではそうではない情報がたくさん送られていたということだ。

 「反日デモ隊が荒らした店を清掃する中国人学生」、「理性愛国・反対暴力」のプラカードもあったそうだ。「この先で日本車が襲われているからUターンして」というプラカードをもった中国人の姿・・・

 この記事のまとめは、こうだ。

 今回、ネット上では「暴力にまゆをひそめる理性的な中国人」も垣間見え、冷静な対話を期待する声も目立ってきている。むしろ、テレビなど既存メディアの映像の方が「暴動」に偏っていたかもしれない。

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『ふたたび』

2012-09-20 09:02:49 | 日記
 ハンセン病市民学会が発行している『いま、ぬけだそう! 手をつなぎ共に生きる社会へ』という年報を読んでいたら、映画「ふたたび」のことが出ていた。

 早速ホームページを探してみていたら、この映画は必ず見なければならないと思い始めた。

http://futatabi.gaga.ne.jp/

 ハンセン病に罹患することがわかると、病者は隔離されていた。それによる悲劇が数多くつくられた。強い差別のもとにあったハンセン病。今、その犯罪性が指摘され、ハンセン病者の人権の回復が叫ばれている。

 この映画は、その一環でもある。

 この映画、原作があるというので早速取り寄せた。矢城潤一の『ふたたび』である。発行は宝島社、文庫本である。なかなか感動的なストーリーである。内容的に深みがあるストーリーではないが、読む者に感動を与えることは間違いない。

 すぐに読めるので、読んでみて欲しい。そしてハンセン病についての理解を深めて欲しいと思う。
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考えること

2012-09-17 20:22:21 | 日記
 中国で、若者たちが、「尖閣」は中国領だと主張して、大きな騒動を起こしている。彼らは日系企業や日系の店を襲撃し、略奪し、あるいは放火している。これは、絶対に許すことはできないことだ。これは犯罪であり、中国にとっても、あるいは「尖閣」は中国領だと主張する若者にとってもマイナスになるだろう。

 「尖閣」は小さな島々だ。近代以前は、おそらくいろいろな地域の人々が、国籍という観念もなく、島々にたどりつき、仲良くやっていたことだろう。中世には、「倭寇」という海賊がいた。その集団は、決して倭人だけ(当時の日本列島に住んでいた人々)ではなく、大陸に生まれた者、朝鮮半島に生まれた者など、いろいろな人間によって構成されていたはずだ。

 この島は、「俺たちの国のもの」なんていう観念など持っていなかったはずだ。

 欧米の価値観(「万国公法」)が入ってきてから、「領土」なんていう意識が生まれてきた。小さな島で構成された「尖閣」は、あまり利用価値もなかったのだろう。だから、「俺の国のものだ」なんていう意識もなかったのだろう。

 「尖閣」はどこの国家の「領土」なのか。日本にも、中国にも、あるいは「琉球王国」にも、それぞれの「根拠」があるのだろう。

 「領土」の問題で、双方が憎悪をかき立て、対立を深めていく。そこに何の良いことがあるのだろうか。

 中国と日本、隣国同士だ。今後もずっと隣国であり続ける。戦争なんてしたくはないし、絶対に戦争はあってはならない。だとするなら、話し合いしかない。じっくりと話し合って、譲り合い、妥協点を見つけ出そうではないか。

 「日中不再戦」は、1945年以降の両国の国是であらねばならない。

 今回の騒動の発端は、石原都知事の「尖閣」買い取り問題に発する。それも、日本ではなく、アメリカ・ワシントンでの発言から始まっている。こんなことをすれば、「発火」することは予想できた。


 私は、疑惑を抱く。日中の対立をかき立てようとする意志の存在を。ふと考えれば、オスプレイの沖縄配備の問題が暗礁に乗り上げている。日本国民に「対中国」という視線をつくりだし、それを背景にアメリカの意志を実現させようとする動きを。

 石原さん、あなたアメリカのために動いているの?
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久しぶりに

2012-09-16 08:50:47 | 日記
 今日の新聞記事を見ると、中国各地で「尖閣問題」に関わった抗議デモが繰り広げられ、日系企業などが襲撃された、という。


 領土問題は、狭隘なナショナリズムに火をつける可能性があるので、注意深く対処すべきであった。日中の指導者は、かつて「尖閣問題」については、未来の世代に解決を任せるという賢明な決定を下していた。

 ということは、中国の指導者は、日本による支配を承認していたことになり、日本は火を噴かないように、静かに支配を続けていればよかったのだ。

 今回の騒動の発端は、石原都知事のパフォーマンスにある。なぜ石原は、わざわざアメリカで「尖閣」を東京都が購入するということを発表したのか、理解に苦しむ。

 石原のパフォーマンスが、火をつけたら燃える可能性があるところに火を投じたのである。

 日本の経済は、中国なしには成り立たない。輸出入においても、今詳しい数字は忘れたが、最大の相手国である。

 いったいこの対立で何が生まれるというのか。対立することで、両国の国民が幸せにでもなるというのか。

 特定の政治家や一部の人間が、なんらかの利益を得るために、あるいはおもしろ半分に対立をあおる。

 アメリカにおけるムハンマドを貶める映画製作も同様だ。これによりアラブ世界で、反米の嵐が吹き荒れている。誰かがこれで利益を得るのであろうが、それにより大きな被害が生じるのだ。

 そしてその被害は、庶民にしわ寄せされる。冷静に、対立によって誰がトクをするのかをじっくりと見つめるがよい。

 扇動される対象にされるのは、まっぴらごめんである。
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