浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

宝塚のこと

2023-11-16 11:54:33 | その他

 我が家では、春先にすみれの花が咲く。すっと前に調査のために白井鐵造記念館にいったとき、当地のすみれ愛好会の方からいただいたすみれが毎年咲き続けている。

 宝塚歌劇団のレビューにもっとも貢献した白井鐵造(1900~1983)の出身地は、周智郡春野町犬居、現在の浜松市天竜区春野である。犬居は秋葉山のふもとの集落である。今では秋葉山山頂には秋葉神社があるが、明治初年の神仏分離の前は、三尺坊を祀る秋葉寺があった。潰された秋葉寺は、今はその中腹に再建されたが、あたかも秋葉神社が秋葉信仰の正統であるかのように宣伝されているが、近世までは秋葉寺しかなかった。秋葉神社は、近代が創り出したものだ。

 さて白井の父は秋葉寺の大工であったという。白井は尋常小学校を卒業後、浜松にある日本形染に就職した。彼は働きながら通信教育で勉強するような努力家であった。その後上京し、小林一三に出会い、宝塚歌劇に関わるようになり、パリでレビューの勉強をし、宝塚歌劇団の演出家となった。

 宝塚歌劇団は、そのため、白井の故郷を訪問することがよくあるし、春野中学校の修学旅行は宝塚歌劇団の観劇が盛り込まれている。

 宝塚歌劇団が浜松市周辺で上演するとき、私は何度かそれを見に行っている。チケットは、ファンクラブに入っていた女性に頼んで入手してもらうなど、なかなか苦労した。宝塚歌劇団の1部の演劇は学芸会のようだは思うが、2部での豪華絢爛なショーは素晴らしいと思ってきた。とりわけ、照明の美しさに、私は感動していた。

 さて、今回の宝塚歌劇団の団員が自死した事件を契機に、宝塚歌劇団の陰湿きわまりない上下の関係、団員たちの奴隷的な境遇が明かされ、私はたいへん驚いている。阪急のカネ儲けの手段として、団員たちが低賃金、長時間労働などにより、搾取収奪されている状況が明るみに出された。そうした状況に置かれているからこそ、音楽学校や歌劇団において、学生間、団員間の暴力的な構造が維持されてきたのではないかと思った。

 私はジャニーズ関連のタレントにはまったく興味はないが、ジャニーズ問題も、事務所が所属タレントをこき使い、奴隷的な搾取を行っているようで、宝塚と同様なにおいがする。

 宝塚歌劇団の隠されていた醜悪な姿が白日の下にさらされているが、劇団側は隠ぺいを図り、さっさと片づけてカネ儲けに走ろうとしている。旧ジャニーズ事務所も同じ対応だが、この際、徹底的に膿を出しきらないと、人びとは戻っては来ないだろう。

 宝塚の「伝統」とされている陰湿な上下関係や団員の奴隷的待遇は、白井がつくりだしたものでないことを祈りたい。

 まだ寒い時期に、我が家のすみれは、青い花をつける。長い期間咲き続けるものではないが、なかなか可憐な花である。「すみれの花咲く頃」はいい歌だと思う。宝塚歌劇団のすみれは、再び咲くのだろうか。

 

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パソコン購入

2023-11-13 08:04:53 | その他

 パソコン購入で学んだこと。

 windows8の保証期間が消えたので、今年はじめ、浜松市内のパソコンなどの専門店で、安価なマウスコンピュータを購入した。一年もたたないうちに、キーボードのシフトキーを押すと動きがにぶくなった。そこで購入した店に持参した。

 ところが、その店の従業員の応対が悪いこと。面倒くさそうな態度で応対された。購入するときはニコニコ笑顔で対応するが、メーカーに送る修理となるとカネにならないからやりたくないんだろうが、当方としては5年保証をかけてある。

 その従業員の問題かも知れないが、そこではもう買わないようにしよう。

 もうひとつ、NECのwindows10を今も使用しているが、これは直販で買ったもの。このパソコンもキーボードがおかしくなったことがある。NECに連絡すると、宅配業者が持ちにきてくれて短期間で戻ってきた。

 メーカー直販で購入した方がよいということがわかった。

 もちろんその店ではもう絶対に買わない。10月末に持っていったが、さていつ戻ってくるか。

【付記】もちろん、マウスコンピュータも買わない。

 

 

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亡くなる

2023-04-02 21:55:34 | その他

 音楽家の坂本龍一さんが亡くなられたとのこと。坂本龍一さんの活躍については、いろいろな報道で知っていたし、社会的な活動をされていたことも知っていた。71歳という早すぎる死が、坂本さんに訪れたということ。

 近年、訃報を聞くことが多くなった。近現代の歴史を研究するなかで出会った多くの歴史研究者が、つぎつぎと亡くなられた。私が書いたものを送ると、何らかの感想を送っていただいていた方も亡くなられ、私はもう歴史研究から引退しようと思い定めた。

 私にいろいろ教示していただいた方々、私が敬意をもって接していた方々は、すでに一人もいない。彼らは、戦後民主主義を担いながら歴史研究をしてきた。今生きている現実を批判的に見つめながら、現実との緊張関係のなかで歴史研究をされていた。そうした姿勢に教えられることも多く、私自身もそうした姿勢を堅持しながら生きてきた。

 いま、ふと、このどうしようもない閉塞感に心悩むとき、〇〇先生ならばどういうことを考えるのだろうかと思う。

 今日も私は書庫に入り込み、今まで読んだ本の中から、もういちど読み直すものを選んでいた。先生方の著作を、もういちど学び直そうという気持ちからである。

 私の一日をしめるのは、読書と農作業である。時々、思索に耽っている自分自身を発見することがあるが、まだまだ読まなければならない本がある。

 今日も一冊、本が届いた。櫻井義秀氏の『統一協会』(中公新書)である。まだまだ頑張らなければ、と自らに言い聞かせる。

 

 

 

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【CD】中島みゆき「世界が違って見える日」

2023-03-08 22:45:17 | その他

 中島みゆきのアルバムは、ほとんど所有している。車のカーナビにもたくさんの曲を入れている。

 なぜか中島みゆきの歌は好きだ。ほとんど同じ年令だから、同じ時代を生きてきた。同世代のじいさん、ばあさんを鼓舞してくれる音楽だと思う。

 歌詞を読んでいると、みゆきさんは社会のあり方に疑問を抱いているように思える。だからよけいに、みゆきさんの曲が気にかかる。収録されている「童話」のなかの、「どうして 善い人が まだ泣いているの」というような歌詞に、敏感に反応してしまうのだ。

 昨日届き、ずっと流している。Amazonで注文しようとしたらその時はなかったので、ヨドバシで購入。今はAmazonにもあるようだ。

 

 

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間違いだらけの回答

2023-02-16 21:59:16 | その他

 chatGPTの回答は間違いがいっぱいあるということを、ここに示す。下線の箇所が間違い。大杉が生まれたのは香川県。生年は、1885年である。確かに大杉は1923年の関東大震災の渦中に虐殺されたが、1923年は大正12年であり、昭和期には生きていなかった。

 chatGPTの回答が正しいものではないことを肝に銘じるべきである。

【質問】大杉栄を知っていますか?

【回答】 

はい、大杉栄(おおすぎ さかえ)について知っています。大杉栄は、明治時代から昭和時代初期にかけて活躍した社会運動家・政治家で、日本の社会主義・労働運動の先駆者の一人として知られています。

大杉栄は、1878年に山口県で生まれ東京帝国大学(現・東京大学)法学部を卒業後、新聞記者や弁護士として活動しました。労働者や農民の権利を守るために、社会主義思想を広め、労働組合や社会主義政党を結成するなど、社会運動に尽力しました。

1923年に起こった関東大震災では、被災者の救援活動を行い、大杉栄自身も被災して亡くなりました。彼の遺志により、遺産はすべて救援資金として寄付され、遺書には「私の死後、一切の祭りをやめて、あたりまえの食事だけをとって、その分を被災者にあげてほしい」という言葉が残されています。

大杉栄は、社会主義者としての信念を貫き、自らの命を犠牲にしてまで、社会の不正や不平等を是正するために尽力した人物として、今も多くの人々に尊敬されています。

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もう一つ聞いてみた

2023-02-16 21:36:27 | その他

【質問】第二次世界大戦において、日本はいつ降伏すればよかったのでしょうか。

【回答】

第二次世界大戦において、日本が降伏するべきだったタイミングについては、歴史家や研究者の間でも意見が分かれています。以下にいくつかの意見を紹介します。

一つ目は、日本が最初に原爆が投下された広島市と長崎市が壊滅した後、すぐに降伏するべきだったという考え方です。この見解は、広島と長崎への原爆投下によって、日本の戦争指導部が戦争の行き詰まりを認識し、降伏の意思決定につながるきっかけを与えたという見方があります。

二つ目は、日本がソ連に対して敗北を喫した直後、すぐに降伏するべきだったという意見です。1945年8月9日にソ連が日本に宣戦布告し、8月10日には満州でソ連軍が侵攻を開始しました。この時点で日本は既にアメリカの原爆攻撃を受けており、ソ連による侵攻は日本にとって追い打ちをかけるような状況でした。そこで、ソ連による侵攻を受けて戦局が一層悪化したことを受け、日本はすぐに降伏するべきだったという見方があります。

三つ目は、日本がアメリカとの交渉に応じて降伏するべきだったという意見です。1945年6月以降、アメリカは日本に対して降伏を求める交渉を行っていました。この時期に日本が降伏していれば、原爆投下やソ連による侵攻を受けることはなかった可能性があります。また、降伏によって多くの犠牲を避けることができたという見方もあります。

以上のように、日本が降伏すべきだったタイミングについては、いくつかの意見が存在します。ただし、当時の日本の指導者たちは、戦争継続に固執し、降伏を選ばなかったことが歴史的事実として残っています。

【考察】私は、1944年7月サイパン島などのマリアナ諸島が米軍に占領され、「絶対国防圏」が崩れ、そして東条内閣が政権を放棄した時、この段階で日本の敗戦が確定したのだから、この時点で降伏すべきではなかったかと思う。しかし【回答】の末尾にあるように、日本の指導者たちは、戦争を継続し、破滅に向かって進んでいったのである。
 
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宗教のこと

2023-01-21 17:33:03 | その他

 統一教会のようなエセ宗教は問題外であるが、三大宗教と言われるキリスト教、仏教、イスラム教のなかで、もっとも内容があるのは仏教だと思っていた。とはいってもきちんと勉強したわけではなく、感覚的に、である。

 まずイスラム教。イスラム教についての簡単な本は読んだことはあるが、しかしイスラム教を信仰している人のあいだでの、シーア派とスンニ派との壮絶な争い、また烈しい女性差別、それも教義をもとにしたものであるが故に、イスラム教は私にはとうてい良い宗教であるとは思えない。

 次にキリスト教。キリスト教徒には尊敬すべき人が具体的に存在する。そのことを脇において、記す。

 歴史的にみれば、キリスト教の悪事は多い。十字軍でのムスリム虐殺。アメリカ新大陸にキリスト教徒が移住し、多くの先住民を殺したこと。キリスト教世界におけるユダヤ人迫害の尻拭いをイスラム世界に押しつけたことなどなど。世界史を振り返れば、世界でもっとも多くの人を殺したのがキリスト教であると思う。

 その点、それに比べ、仏教は相対的にマシではないかと思っていた。

 昨日、デモクラシー・タイムズの番組を見ていて、なるほどと思った。そして仏教に関してとても勉強になった。植木さんの本を注文してしまった。 

原始仏教・大乗仏教の溌剌とした女性たち 植木雅俊さん 

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auの携帯

2022-07-03 09:35:35 | その他

 私は戦後補償裁判に関係したときから、弁護士と連絡を取るために携帯電話を利用し始めた。ほとんどの方がいまだ携帯を持っていないときであったから、もうかなり長期間となる。昔は日本移動通信だったかな、いずれにしてもauとの付き合いは長い。

 ところが昨日から電話が使えない。わが家は光回線を導入し、Wi-Fiをとばしているから(複数のパソコンを利用している)、ネットをみることはできるが、電話はできない。

 現在の段階で、auは70%回復しているというが、電話はできない。70%回復はうそではないかと思っている。かからない人は、30%のなかに自分は入っているのか、と善意に解釈するのだろうが、私は70%回復はウソだと思う。

 友人からの電話も家電にかかってくる。携帯が使えないからだ。

 以前、docomoでもこうしたことが起きた。緊急時にはどこの回線も使用できるようにすればよいのにと思う。

 追記 11時になっても利用できない。ほんとに回復してきているのか?ウソだろう。

 

 いつになったら回復するのか。

 

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和多田進さんのこと

2022-06-07 13:41:38 | その他

 有田芳生さんのTwitterを読んでいたら、和多田さんのことが書かれていて、70歳で亡くなられたと書かれていた。

 私はどのような経緯で和多田さんと知り合ったのか記憶にない。和多田さんが晩聲社の社長をしていた頃に知り合ったのだろう。

 さて本多勝一さん、筑紫哲也さんらが『週刊金曜日』を立ち上げる、その編集長になったから、という連絡があり、ついては浜松で本多さん、筑紫さんの講演会を主催するという企画がもちあがった。私は同誌の購読者らを募り、講演会を開催した。その準備過程で、右翼が本多さんを狙っているという知らせが警察からもたらされ、それを和多田さんに伝えたところ、すぐにやってきて、駅前の名鉄ホテルで善後策を話し合った。

 まず警察に警備を依頼することを命じられ、私は浜松中央警察署に出向いた。警察との話し合いで、舞台の両サイドには関係者がすぐに飛び出せるように人を配置すること、最前列は確実な人で埋めることなどが決まった。逐一和多田さんと連絡をとり、警察との話し合いの結果を伝え対策を立てた。

 当日、1993年12月18日、浜松駅に本多さん、筑紫さん、和多田さんが到着した。私は会場にいたので迎えに行かなかったが、駅到着の段階から警察の警備が始まった。私は会場責任者として警備課長と一緒にいたので、講演についてはきくことはなかったが、無事に終了し、そのあと懇親会に臨んだ。短時間の懇親会ではあったが、かつらをしない本多さんを、はじめてみることができた。筑紫さんは終始和やかであった。

 そのときの色紙が残っている。

 懇親会終了後、大きなタクシーが横付けされ、3人は次の講演会場である甲府に向かった。

 のち、私は警備課に菓子折を持参し謝意を示した。

 それ以降、和多田さんは『週刊金曜日』の編集長を降り、私も和多田さんとの交流はなくなった。

 何年か前、知人が和多田さんに会い、和多田さんが私が元気でいることを聞いてきたことを伝えられた。私は和多田さんも元気なのかと思ったが、連絡をとることはしなかった。

 和多田さんは2016年に亡くなられていた。6年前である。短い期間の交流だったけれども、本多さんらの講演会は忘れられない思い出である。

 講演会開催に尽力した方々とは今も交流が続き、何年かおきに会っている。しかし『週刊金曜日』の購読を続けている者は少なくなっている。

 〇〇さんが亡くなった、という知らせが時々届く。寂しいけれども仕方がない。

 

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刺激と考えること

2022-06-03 19:54:05 | その他

 日々の生活はなかなか忙しく、刺激がないと思考は活発化しない。

 一日のうち、数時間は畑に出て、ジャガイモやタマネギを収穫したり、そして収穫後の農地を耕したり、また夏野菜の世話をしたりする。農業に関するアイデアが浮かんだり、作物の生長について考えたりすることもある。

 また今月末の講座のレジメづくりで、その関係の本を読んだり、パソコンに打ち込んだりする。

 すると、それ以外のことを考える契機がほとんどなくなってしまう。要するに、他者とのコミュニケーションがほとんどないからである。

 今日は午後眼科に行った。半年ごとの点検である。半年前とほとんど変わらず、である。歯科と眼科は定期検診に行っている。歯と眼は、いつも酷使するからである。そろそろ耐用年数が近づいているという自覚があるからだ。

 待合室で、岩波新書の『学問と政治』を読んでいた。日本学術会議に任用されなかった学者がその問題を問題として論じている。なかなか有益な本で、『世界』2021年12月号に記された内容について、それを補訂したものを新書として刊行したものだ。『世界』でも読んでいたのでアトランダムに読んでいるが、いくつかを記そうと思う。

 「学問と政治」という書名であるが、学問というものが庶民と縁遠くなっているという自覚を、私は抱いている。ネット上でははっきりとフェイクとわかるもの、既知のもの、常識的なもの・・・とりたてて騒ぐほどのものではない情報が、さも新しいものであるかのように報じられている。ネトウヨが騒ぐ「南京事件」、「従軍慰安婦」、朝鮮人徴用工の問題など、その事実は確定していると言ってよい。しかしそれをいまだに否定して喜んでいる輩がいる。

 学問研究の成果は公表され、それらは買わなくても図書館などで簡単に読むことができる。しかし、それらの成果は、庶民のなかに常識的な知となってはいない。テレビをはじめとしたメディアが「一億総白痴化」を図っているのかも知れないが、知は力を失っている。

 本書の末尾には、宇野重規さんの「政治と学問、そして民主主義をめぐる対話」が掲載されている。『世界』に掲載した文のあとに、補充されたものが書かれていた。その部分を読みながら、宇野さんも同じような感慨をもっているのだと思った。それは次の文に表れている。

 「学問を愛する人々の分厚い層を維持・発展させていくことが何よりも重要だ。社会から孤立してしまった学問ほど弱いものはないからね」

 「学術的な本を読み、自分自身では研究をしないとしても、学問や研究を愛し、信頼してくれる読者の人たちとの幅広い関係を大切にしていかなければならない。」

 「学術的な本」は売れないので発行部数が少なく価格も高騰している。私が大学生の頃は、学生は「学術的な本」を買って読んでいた。今は、少数の読む人と、ほとんど読まない多くの人に分化されている。「学術的な本」は庶民から、価格の点でも遠ざかっている。

 学問研究の重要性は言うまでもないことである。それをどのように人々の間に伝えていくのかが問われているような気がする。

 「すべての人が「学問って面白い。自分も研究をしてみたい」と思える社会、そういう社会に向けて努力することが結果的に、社会の発展につながると思う。」 

 

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Twitterはやらない

2022-05-29 12:44:14 | その他

 友人が、私のブログは文が長いので・・・・・と言っていた。多くの人はTwitterに慣れていて、短い文を読むことには苦痛を感じないらしい。

 私は、自らの意思を伝達するためには、きちんと文として展開しなければ不可能であり、またへんな誤解を与えてしまうのではないかという虞をもつ。

 実際、Twitterの文を読むと、短い文章で批判したり、論争したりしている。そこで使用されていることばはきたないものもあり、なかには暴力性をもったことばもある。そういうことばをつかわないと、短い文で何らかの意味ある内容を伝えられないのかもしれない。

 だが、それによって不要な対立を生む。

 Twitterは簡単にネット上に思ったことをアップするわけで、みずからのなかでは未消化なもの、あるいはきちんと調べていないもの、吟味されていないもの、ふと思いついただけのもの・・・・が渾然としている。そういうものは、以前だったら他人の目に入るところに示されることはなかったのだが、Twitterはだれでも見ることができるから、それらが問題視されることになる。

 だから、私はTwitterをやる意思はない。生煮えの思考は、公の場に示すべきではないと考えるからだ。

 とくに、本来ならば手を結ぶべき人びとが、生煮えの思考をさらすことによって不毛な対立関係に入っている事例もあり、そういうことは避けなければならない。理性的で冷静な対応ができるように、慎重な意見発表が求められていると思う。議論の場を、感情的な対立が台無しにしてしまうこともあり得るからだ。

 

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「モスクワ人魂」と日本人

2022-05-27 21:25:35 | その他

 『現代思想』、「ウクライナから問う」に、ドメイトロー・ドンツオーウの「モスクワ人魂」の翻訳が載せられていた。

 まずショックだったのは、プーシキンの「転向」が記されていたことだった。高校生の頃、プーシキンの詩に心を高ぶらせていた。プーシキンはデカブリストの乱の周辺にいた。ところが彼は「ロシア専制政治」の宮廷詩人となったのだという。

 同時代の詩人がこういう詩を書いている。

 彼は自由を人びとに布教せり/ツァーリを民とともに裁きに呼べり/しかるにツァーリのシチュー(キャベツスープ)を味をしめるや/宮廷の皿まで舐めるおべっか使いと成りにけり

 何ということだ!

 そしてドンツオーウはモスクワ人=ロシア人の特徴を記している。

 ・・彼らの「自然な状態」とは、本物の力の奴隷であることである。このような力が彼らの眼前に立ち上がるところ、彼らは跪く。我が君主の前で、もしそれがピョートル一世かスターリンのような者であったれば、そして外国人の前で、もしそれがタタールの汗(ハン)のような(強大な)者であったれば跪いて改悛する。そうでない者たちには、襲い掛かり齧りついて噛み殺す。

 ロシア専制政治により支配され、その後社会主義権力のスターリンにより支配されてきた人びとが、一挙にそうした習性から脱して自由人になることはない。奴隷状態のまま生きてきた、というのだろう。

 しかし、権威や権力者に従属的であるという習性、長いものには巻かれろ、そして自分よりも「弱い」と見做した者には、暴力を振るう、暴力を振るわなくても、暴言を吐く、という習性は、日本人のものでもある。そうした姿を、たくさん見てきた。ロシア人の習性は、同時に日本人のそれでもある。

 そのような習性は、学校で強く育成される。目立たないように、まわりと同調する。教師に逆らわない。抑圧された感情は、イジメという陰湿な行為へと転化する。イジメの相手は、「弱い」とみなした者である。

 ロシア社会と日本社会は、似ているのだろうか。

 

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南丹市の愚行

2022-05-21 09:14:42 | その他

 南丹市という都市があることを、最近まで知らなかった。

 南丹市の近くに京丹波町がある。その須知に、昔岩崎革也という人物が住んでいた。銀行家であり、地域の政治家でもあった。

 岩崎は、「初期社会主義者」といわれる幸徳秋水、大杉栄、堺利彦らと親交があった。そのため、岩崎家には彼らからの書簡がたくさん残されていた。地域の研究者を中心に、それらの書簡を解読していたが、岩崎家は道路の拡張工事もあり、また老朽化が進んで取り壊されることとなった。

 問題はその書簡類である。その書簡類を保存公開する役割を果たしたのが、南丹市立文化博物館である。さらに同博物館は、その書簡類を解読し、『岩崎革也宛書簡集』を4回にわたって発行し、さらにその解説編をも発行した。

 京丹波町は南丹市に隣接する。その町の貴重な資料の保存公開に大いなる力を発揮した南丹市、その仕事に感心していた。

 しかしその南丹市が、特異な人物を「観光大使」に任命したという。

 地方行政というのは、無思想、無原則、何でもあり、というのが一般的なのであろうか。

 

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ワクチン接種は何のため?

2021-08-12 22:37:16 | その他

  COVID-19の蔓延に対して、日本政府は何等効果的な対策を立てずに今まで来た。感染拡大に備えた COVID-19患者専用の病院をつくることもなく、PCR検査を抑制し、ウィルスの跳梁を自由にさせてきた。感染症対策のイロハは、早期に検査を行って感染者を割り出して隔離し、彼らを治療し、感染者と非感染者とを接触させないことである。

 しかし日本政府はそういうことを一切せずに、国民に対しては自粛と行動制限を呼びかけるのみであった。そしてただひとつやっていることはワクチン接種である。ワクチンの価格は2000円程度のようだが、その総額はばく大になる。

 日本政府がひたすらアメリカの国益のために働いてきたことは、戦後の歴史をみれば明らかである。日本の国益を無視して、支配層はひたすらアメリカに貢ぎ続けてきた。

 このパンデミックの中、PCR検査を抑制し、 COVID-19の蔓延にブレーキをかけることもなく、ひたすらワクチン接種をすすめるということは、つまりアメリカへの貢献の一環ではないのか。

 日本政府や自治体は、税金を利権につながる企業や「お友だち」に投下してきた。政府はまた、税金のなかからアメリカに多額のカネを貢いでいるが、要するにPCR検査は利権にもならないしアメリカにも貢ぐことは出来ない、ならばワクチン接種でアメリカ企業に貢ごうと決意したのかもしれない。

 日本の支配層には、アメリカの国益を最優先する人々が入り込んでいる。いつも、私たち日本国民は、アメリカのために働きカネを税として納め、政府はそれを献上する。ワクチン接種もその一環ではないか。

 

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スポーツは人間を育てないという例

2021-08-06 20:39:37 | その他

無免許都議だけじゃない…人身事故を起こした静岡市議の呆れた対応

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