翌日はどこに行こう~。
見るからに残雪の多い山本山はあきらめて、その向こうの西山へと向かう。山本山より約1週間季節が早く動く。
それでも人様のブログで、まだ残雪がたくさんあるという情報は得ていた。当然、長靴の出番である。
登山口の婆清水まで、車で送ってもらう。婆清水ですらまだ冬季休業中。周りにはまだ結構な残雪である。もっとも、水はいつでも湧き出しているもだから、ちょっと上の水場でペットボトルを満たす。
歩き始めからカタクリが咲いている。キクザキイチゲも咲いている。
ちょっと上に上がると、もう林床はカタクリのじゅうたん。斜面いっぱいにカタクリがどこまでも続いている。この濃度の濃さには圧倒される。まだまだつぼみのカタクリも多く、また残雪の下にはまだ眠っているカタクリも多そうで、あと2週間ぐらいは楽しめそうな予感はする。
中間にはマンサクの森があり、両サイドに黄色い花が付いている。コブシはまだ咲始めといった感じ。
天気予報とは裏腹に、時折雨が落ちてくる。早々にポンチョをかぶって、巨大テルテル坊主となって山道を上がる。道の3~4割は残雪の上を歩くといった感じだろうか。長靴大活躍である。
見晴らしの良いところでは、足元にコシノコバイモも。この山でも早い時期に咲くんだねェと認識。カタクリよりも小さくて地味な花であるから、見落とす人も多いだろう。私も人に教えられて気が付いた。
見上げれば、ダンコウバイが一塊になって黄色い花を目いっぱいつけていた。
上の方は意外と斜度がきつく、雪は早めに落ちている。そういうところではナガハシスミレやオオバキスミレも咲き始めている。
それにしてもカタクリの密度の濃さは本当にすごい。もし殺人事件に巻き込まれて、崖から突き落とされることになったら、私は迷うことなくこのカタクリの谷に突き落とされたい(笑)。
坂戸山や六万旗山ほどカタクリの山として有名じゃないんだけれど、標高の低さから行って、こちらの方もなかなかのモンだと思うのだが…。まぁ、観光はあちらにまかせて、こちらは地元の人の山菜採りの山も兼ねているわけだし。もっともこの時期はまだ山菜も出ておらず、その筋の方とはとんとお目にかかることはなかった。
山頂のあずまやには、風除けにブルーシートが巻かれていた。時折越後三山が望めるそこで雨が降っていたこともあり30分ほど休んで下山する。