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片貝まつり

2011-09-11 19:45:00 | 花火

▲大柳火 尺5発同時打ち@片貝花火 2011/9/10
 いわゆる和火の系統で、普通の設定ではちゃんと写らない。で、それ専用の絞りにして撮るのだが、いつ上がるかもよく分からない。必ず昇銀竜が付くのだが、すべての昇銀竜がこの大柳火というわけではなく、やけに眩い銀菊だったりもする(これだと絞りを逆せねばならないのだよ)。そんな中、今年は何発か事前に大柳火と分かる番付があったのがありがたかった。(たまに大柳火と書いてあっても違う玉が上がることが過去何度かあったのだが…)
 で、花火後もしばらくシャッターを開けておいて、観覧客も入れてみた。この花火の撮り方の一つの帰結だと思う。
 これは自由観覧席の風景である。例年、テントを張ってここに泊まって2日間通しで見る人も少なくない。
 でもこの撮影地点、どうも来年はダメらしい…。


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 金・土開催の片貝花火。天気は両日とも何とか持ち、4年連続の奇跡の片貝となった(片貝は2日のうちどちらかは雨が降るのが半ば定番化している)。10日は同じ小千谷市内の実家の方とか、シャトルバス発着のイオンとかはザンザカ降っていたんだけれど…。
 で、土曜日は初めから自由観覧席で見ることにして、朝早くから場所取りだけをしていた。
 だけど、感覚としては前回の土日開催よりは人は少なかったように思う。いや、平日開催に比べれば混雑はしているのだよ。でも想定以上ではなかったってこと。前回の週末開催は雨でもものすごい人出だったように思ったのだが…。
 花火って気分じゃない人がまだ多いのかな。

 でもね、マナー違反の人は結構多かったように思う。



▲四尺玉 昇天銀竜黄金すだれ小割浮模様@片貝花火2011/9/9
 世界一の四尺玉は初日より。本当は10日の黄金千輪二段咲きの方が好きなのだが、どうしてもコンディションが整わないのだよね~。今年は煙が邪魔だった…。

※※


 ここの花火は普通の花火大会と思って来てはいけない。人口わずか5000名程度の小さな町の町民が身銭を切って打ち上げる花火なのだ。
 そのため、朝から町は玉送りなどの行事が行われる。いつも片貝の町中でそういったものを見ていたわけだが、今回は田んぼの真ん中を歩く某町の「若・小若」の屋台を見かけた。その集落の集合場所では、ひとりの笛吹きがあの片貝独特の祭囃子を吹いて見送っていた。静かな神社への道行き…。
 片貝の町中ではじけ飛んでいるのはほんの一部に過ぎないことを知った。

 元々は地元の人による地元の人のための祭りであって、観光客を全面的に受け入れるようになったのはごく最近にすぎない。
 すべての花火は浅原神社への奉納である。

 そんな花火を奉納するためにやってくる屋台が、たかが花火を見る客よりも早く会場を出るってどういうことだって、クレーム付けてきた馬鹿者がいたらしい。
 そういう片貝の花火の「意味」も「思い」も知らないヤツは、今すぐ四尺玉の筒に突っ込んでやりたい。むしろ来なくてよろしい!

 また、花火終了後に歩いてシャトルバスや駐車場に向かう人波を逆走してくる車。警備員がここは車は通行禁止だからって注意しても逆切れするやつ。お前も三尺玉に筒に突っ込んでやる! 二度と片貝に足を踏み入れるんじゃない!



▲尺玉2発 千輪@片貝花火 2011/9/9
 個人的にピンクのキラキラ千輪って呼んでいたが、正式には「昇曲導付金波緑分砲に紅点滅千輪」というらしい。昨年知ったがまだ覚えられない(笑)。
 片貝煙火って実は千輪が結構きれいなんだよね。

※※



 片貝側もがんばっていると思うだよね。小千谷市の協力を得ているとはいえ、運営は地元の煙火協会が行っている。それが商売ではない人々が、力を寄せ合って開催している花火大会、もとい奉納煙火なのである。
 最近は公式HPなども作成して、いろんな広報に努めているが、その思いのすべてが赤の他人に届くことはなかなか難しい。

 だからそんな不心得者が出てくるのだ。




▲にゃんスターマイン@片貝花火 2011/9/9
 毎年型物のスターマインを上げる片貝煙火。今年は柏崎でも上げた猫のスターマイン。なかなかの成功率だった。

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 でも、もう片貝は昔のような、それこそ市内でも他地域の者は見ることも難しい…という時代に戻ることはできない。
 そして片貝側も、観光客を受け入れざるを得ない背景があるわけだし…。

 少子化というのは伝統の祭りを維持するにもなかなかに厳しい状況である。



▲おさかな芯の変化菊@片貝花火 2011/9/9
 で、最近増えているのが型物芯の割物。これは、お魚型の芯が入った割物で、青いラインの外枠をつなげると、左下を頭に、右上を尾っぽとしたお魚型が見えてくるでしょ。
 今年は、このほかにハート芯やスマイル芯などの割物が上がった。で、この成功率が結構高いんだ。伊勢でもこのおさかな芯を上げたらしいし…。


※※


 でもまぁ、片貝はまた来年も同じように花火を打ち上げる。それは雨が降ろうが槍が降ろうが地震が起きようが変わらないわけで、その花火を打ち上げるために節制して貯金をし、その一瞬にかける気概が、決してスタイリッシュではないけれどとっても血が通っているんだと思うんだよね。
 それって、多くの人が忘れつつある愚直な生き方なのではないかな。