▲田原青果センター提供スターマイン(桜組)@田原祭り五町合同花火大会 2011/9/18
銀菊がなんだか赤っぽくなってしまうのが悩みだったが、人様のところでヒントを得て今回初調整。見た目に近くなってかなり個人的満足。色の満足なので、煙がかかっているとかいうのは些末な問題である(笑)
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週末の三連休、愛知県の渥美半島にある田原市で祭りが開催された。
昨年も見に行ったが、帰りの交通機関の都合で途中退場を余儀なくされた。今年はバスの時間もよーく吟味し、ちゃんと最後まで見られるスケジューリングに。
昨年のリベンジである。
なぜ、東京からそんなところまで行くのか。そこに花火があるからである(爆)。
だけど、昨年までその存在すら知らなかった祭りに2年連続で行くのは、花火だけではない。
多分、これは私だけの「きっかけ」になるのだろうが、宮城谷昌光の某小説にほんの少しだけこの地に在った城が登場するのである。たったそれだけのプラス要素が私を動かした。
実際、中世からの城下町であった田原は、古くからの文化を持ち、その祭りは実に興味深い。神輿があり、山車があり、花火があり…。それも古いまま死んでいない、今も生きている祭りを実感できるのである。
若者がはじけ飛び回る姿は少々羽目を外してもすがすがしいものであり、それに町底力のようなものを感じる。
どこかに片貝の共通項を感じる。
ここの花火は、地元の人々が煙火の打ち上げ資格を取得し、煙火店の協力を持って打ち上げられている。それも、朝6時からである(笑)。
昨年はもうちょっと遅く到着して、朝っぱらから町中に投げられる爆竹の音に驚愕したものであるが、その前にいきなり尺クラスの号砲が町中に何発も響き渡っているのである。
いい目覚ましだ(笑)
花火観覧の場所取りをし、名古屋圏の特盛モーニング(餡トーストと一部トレード)で腹を満たし(その後もう1軒入った珈琲店でもトーストとゆで卵が出て「あぁ、これが中京圏の喫茶店洗礼なんだな」って思ったが…)、10時過ぎから出発するという山車を見に行く。
すると、近くで爆竹の音が…。
そうなるとそちら方面に行かねばならない(笑)。住宅街を縫っていくと、そこに神輿がいた。
昔の教場で授業の開始終了を告げるような大きな鐘「カラーンカラーンと」を振り回して神輿に乗っている。この鐘は、夜、大筒を奉納する際にも同じように降っていて、それはそれで趣きがある。
神輿と合わせて、大きな天狗の面を持った若者が、町々の家に入っていくのは厄払いとご祝儀を集めるためだろうか…。
山車の巡航。
ここの町中の大半はかや組らしく、あちこちをウロウロするのを何度か見かける。
電線が低いところでは、こうやって棒で電線を持ち上げる。昔、小千谷の万灯パレードもこうやっていたなぁって思いだす。
方向転換は力技。車輪には鉄輪が填められており、曲がる際には力づくで押す。いや、そこ、アスファルト削れているんですけど…(笑)。
山車の下にはお囃子隊。女の子の袴姿がかわいらしい。朝のうちは化粧も生きて、妙な大人っぽさを感じる。
昼には3台の屋台が1カ所に集まり、からくり人形の舞いが披露される。
▲本町山車「神宮皇后車」
神宮皇后が新羅攻めをする際に釣りで占ったという主題のからくりで、前立ての采振り人形の舞の後、神宮皇后が出てきて魚を釣り上げるというもの。右で見守っているのは武内宿祢。
釣竿の先に魚が付いているのだが、それをブンブン振り回すので、そんなに振り回すとリリースされそうだなぁって思う(笑)。
▲萱町山車「総代車」
日本武尊が奥に鎮座している。かつてはこの人形が踊っていたそうだが、今は前の総代人形「おべろべい人形」と巫女人形が踊る。総代人形は時折、目を向いて舌を出すしぐさが子供に人気とのこと。
巫女人形は、一人ではかわいそうだからと後から追加されたという話が、小千谷横町の「巫女爺(めっこんじさ)」と同じエピソードで微笑ましい。
▲新町山車「鷹神天皇車」
前立ての唐子人形が何ともかわいらしい。人形なのに、いい表情をするし、時折色気すら感じるのが不思議だ。
▲新町山車「鷹神天皇車」
奥の鷹神天皇はどっかと座ったまま動かない。その前を女官が立つのだが、どことなく女優の中村玉緒さんを彷彿とさせる。動きも左右にスライドするだけなので、玉緒さんが「あらどうしましょう」ってオロオロするようで、そう思うと目が離せなくなる(笑)
日中の暑い時間(汗だく状態)を屋内でやり過ごし、夕方は手筒花火見物へ。
ここの手筒方法は、女性も参加できるのが一つの特徴。
手筒は奉納者個人が火薬を詰めて作るのが基本と聞いている。この伝統行事に関しては、火薬取扱いの規制除外案件に記載されている。
今年は思いっきり風下で、煙が飛んできて全く見えないは、花火の燃えカスが目に入ってきたはでさんざんだった。お隣が昨年の花火撮影の際に隣にいた方と知り、驚く(すみません、私人の顔と名前を忘れることに関しては天下一品です)
今年はズームレンズを持っていって、アップを狙ってみるが煙が煙だったので、あんまりいいのが撮れなかった。
そして、夜は花火大会
▲10号玉 かや組 変芯千輪。芯の色変化もきれいだ。
以下の3枚は「同時打ち」というもので、スターマインの合間に6回ほど打ち上げられる。5町(雪輪組、衣組、魁新組、桜組、かや組)がてんでに何発も(だいたい150発ぐらい)打ち上げる。多分、お互いにどの玉をどのタイミングで上げるといった細かい打ち合わせはされていないのだろう。どういった花火がそろい踏みするのかは、開いてみないとわからないのが撮る側の悩みであり、魅力である。
▲菓子蔵せき提供スターマイン(かや組)
万華鏡が舞う。
▲雪輪組奉納スターマイン
始めに大玉を打ち上げ(この時は8号)、その後尺雷の自爆(右前の明るく白くなっている部分)→文字仕掛け→スターマインと進み、最後に大玉(10号)で〆る。
▲桜組奉納スターマイン
今年は予算潤沢だったようで、非常に豪華な打上となった。桜型の桜色の花火を何発も上げたが、完成率はイマイチのような気がした。
▲かや組奉納スターマイン
光の宝石系だが、滞留煙に飲み込まれてしまった
そして、再びバスの住人となり、爆眠しながら東京に帰ってきた。