▲打ち上げ開始は18:50。かなり明るい空に花火が溶けていく
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神明の翌日は土曜日。今年はのんびりしようと、温泉付きのホテルにしたのだが、その後、翌日に東京湾大花火祭が開催されることを知る。
これって、今年最後だよな…。
東京オリンピック誘致の資料を見た時から、この花火が終わってしまうことは規定路線だった。メイン観覧場所となる晴海会場はオリンピックの選手村となっていた。こういうのはオリンピック終了後は大抵リノベーションされて分譲される。すなわち、主催の中央区はメイン観覧場所を失う。
中央区としては、安全に大勢が観覧できる場所がないから、もううちでは主催しないという。代わりに東京都さんが継続してくれませんかと申し出たようだが、袖は振ってもらえなかったよう。
時期的に来年にはオリンピックに向けた工事を着工せねばならないということで、今年で休止の方向となっている。「休止」ではあるが、現状では再開の予定はない。
うーん、どうしよう。
神明の翌朝、ホテルの無料朝食も食べないで始発で出発し、お台場とかに並ぶかとも考えたが、さすがにキツイだろう。ということで、とりあえず個人協賛席を確保した。日の出会場である。
パイプいすが設置されているが、場所はどこでもいいとのこと。ならば最前列でって妙な気合を入れて、午後イチに会場に到着。先客は2組であった。
この時点で最前列は確保確定。
以後、ただただ開場の17時を待つ。時間つぶしにハードカバーの新刊を持って行ったが、前日の疲れと暑さで集中できず、早々に仕舞い込んだ。紫外線対策のストゥールに手袋をはめ、帽子を目深にかぶり日傘を差して、午後の暑い時間帯を路上で焼かれる。
気が付けば、台船は海上に曳航されていた。ん、4台目もあるようだが、どうもこれには筒が載っていないような…(実は小型煙火の筒があったようだ)「
午後2時、昼花火が少し上がった。以後1時間ごとに昼花火が打ち上げられる。
風は…風下だ。
入場待ちの列は15時過ぎから延びるようになり、最後尾は日の出駅の方まで行っていたようだ。
このころ、明らかにチケットを持っていない人がワラワラと集まりだす。
なんでも16時から車道の3/4が封鎖されて、路上観覧ができるのだとか。こちらは無料。なるほど、どうりで若い子が多いわけだ。
16時の開放と同時に、ものすごい攻防戦が一瞬行われる。本当に一瞬で決着。すげぇ…。
南浜橋から芝浦にかけて、この道路が封鎖されるようであった。もう、関係ないからいいけれど…。
そうこうしているうちに協賛席もようやく開門。行列が長くなったということで15分早い開場であった。
はやる気持ちで会場に飛び込むと、長い…。
入口から日の出桟橋までずらーーーーーーーッとパイプいすが並んでいる。当初はやや駆け足で、やがて早足で、そして普通の歩みで(疲れた)、日の出桟橋の方へずずずずずずずいっと向かう。
風が北東からだったので、少しでも煙の影響を受けないように北方向へシフトしたわけだ。
大玉が載った台船のうち、一番北側にある台船正面付近に場所を定める。カメラを覗くと、ぎりぎりレインボーブリッジが入る。もう今日はこの構図で固定だな。
▲第2部より「花火で夏の思い出ゲットだぜ!!」ピカチュウ花火の後にモンスターボールが上がったよ
最初からこんなに奥まで来る人はほとんどおらず、しばらく椅子に座ってボーーーーッとする。幸いにして日陰、そして海風が吹いている。ようやく人心地。
やがて、ほかの人もこの奥地までやってくる。
一応日の出の協賛席は完売らしいので、多少ドタキャンする人がいたとしても、このパイプいすのほとんどに人が座るわけだ。
そしてふと気づく。周りが2マンセルであることに…。そりゃそうだよねぇ。そんなところに一人で飛び込むのって、ある意味勇者だよ、私。
いつまでも私の隣が空いていることが非常に居心地悪い。いっそのこと荷物置きにしちゃおうかと思った頃に、勇気ある中国系カップルが現れて、その列の空いている席をひとつづつ詰めてもらって、自分たちカップルの席をキープして着席した。ナイス! しかも、彼氏の方は私と同じカメラ持っているぞ!
▲尺5寸
入場時に初めて渡された花火プログラムに目を通す。
打ち上げ開始早いなぁ…。長岡や柏崎なんぞ比にならないほどに明るいうちから花火をぶっこむ。
ちなみに、この日の出個人協賛席は7,000円もするのだが、アナウンスは一切なしであった。対岸の晴海から微かに流れてくる音を拾うこともうまくできず、ほぼなにも分からないままに花火が上がっていく。
そのうちに、なんとなく構造が分かって、ようやくプログラムとの一致をみる。
まぁ、第四部の芸協玉さえ見逃さなければいいのだ。
▲尺5寸
▲芸協コーナー1「昇小花八重芯ステンド牡丹」静岡県 田畑朝裕
▲芸協コーナー2「昇木葉ひまわりの花」長野県 篠原茂男
▲芸協コーナー3「昇曲付三重芯錦先紅光露」茨城県 堀米三郎
▲芸協コーナー5「昇曲付変芯錦先紅遊星」秋田県 今野正義
▲芸協コーナー6「昇曲導付三重芯変化菊」東京都 小勝則孝
▲芸協コーナー7「昇小花潮騒のメモリー」東京都 細谷圭二
▲芸協コーナー8「昇分火付八重マジカル芯雅錦菊」秋田県 新山良洋
▲芸協コーナー9「昇曲導付三重芯菊先散華」新潟県 阿部正明
▲芸協コーナー10「昇小花付八重芯マジック牡丹」静岡県 小口昭三
▲芸協コーナー11対打ち「昇曲付八重咲き・侘び寂びの華」山梨県 山内宏
▲芸協コーナー12対打ち「昇分火ステンドグラス千輪菊」福島県 菅野忠夫
▲芸協コーナー13対打ち「昇小花八重芯菊先紅光露」長野県 青木昭夫
▲芸協コーナー14対打ち「昇銀朴彩色万華鏡」愛知県 磯谷尚孝
▲芸協コーナー15対打ち「昇曲導四重芯変化菊」茨城県 野村陽一
芸協玉4番がうまく上がらなかったのが残念だが、納得いく玉が見られて満足。
それにしてもここ、晴海の対岸だから、おそらく晴海会場と見え方は一緒だと思うの。対打ちはああいう打ち上げ方でよかったのか!? 人様のを見るに、お台場会場や品川埠頭の方がきれいに並んで見えるんだよねぇ…。
竹芝辺りが一番きれいに見えたのかもね。
そして第6部まで行って終了。
▲尺5寸
▲尺5寸
▲尺5寸
普通さ、こういう花火会場って、時差退出するじゃない。一応日の出会場でもゆっくり出てくださいって言っていたんだけれど、ものの10分もしないうちに片づけるからさっさと出ろ的なアナウンスに変わった。警備のおじさんも人の側に立ってすっごいプレッシャーをかけてくるのだ。
まだ片付けているんですってばっ!
思いっきり奥にいる私が出口に出たころには、入り口付近ではすでに椅子の撤去がものすごい勢いで進んでいて、なんというか興ざめだったのである。
初観覧にしておそらく最後となる花火大会は、微妙な感じで終了した。
夜景は綺麗だったけれど。