▲乃木坂駅直結口のエントランスにはヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たちとダリ展の告知が交互に…。
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シルバーウィーク、当初は新潟方面にまた行こうと思っていたのだけれど、夏の無理がたたって、資金枯渇。なお、行こうと思っていた花火は2つとも雨天打ち上げとなったようだから、結果オーライといえばそれまで(まぁ、この連休中はかなりの確率でどこも雨にやられていたから、致し方なしなのだが…)
ということで、春先に前売りチケットをゲットしていたヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たちに行ってきた。
以前だと、前売り券を出力して、どこかに保管しておくうちにあれ、どこに行ったっけってパターンなのだが、最近はネットチケットをスマホに入れられるので便利。
ルネッサンスというとフィレンツェが有名だが、ミラノやローマ、ヴェネツィアなどのイタリアの各都市でもその花が開いた。今回はそのうちのヴェネツィアを中心とした展示。といっても???という人が多いだろうが、要はティツィアーノの晩年の傑作「受胎告知」を中心としたその趨勢を展示するものである。
当日新国立美術館に入るといきなり大行列! え、そんな人気だっけ!?と思ったら、数日前に開幕したダリ展でした。新国立美術館は小中学生のみならず、高校生も無料で入館できる日ということで、100人以上が入場待ちをしている状態。
2階のヴェネツィア・ルネサンスの方はといえば、特に行列もなく、中の混雑もなく快適な環境で観覧できた。
うーん、テーマとしてはダリが面白いが、絵画としてはヴェネツィア・ルネサンスの方が面白いと思うんだけどなぁ…。ヴェネツィアが芸術の都っていうのは今の学生は知らんのかな? あー、そもそもヴェネツィア派というのもここ四半世紀で日本で認知され始めた言葉なのかもしれんなぁ(もちろん、専門家除く一般人にとっての話)
そうなると古臭い宗教絵画よりは、何だこのおっさん、面白いぞって感じのインパクトのあるダリの方が人気なのはむべなるかな。
まぁ、私自身もシュールレアリスム好きではあるのだけど、私はマグリッドが大好きで、ダリにはちょっと距離があるのだよね。
ということで、いきなり聖母子に出迎えられる。赤いケルビム飛び回る聖母子像(上記画像の一番右がその部分)。最初、赤いバラ(マリアの象徴)かと思ったら顔だけ天使のケルビムでビビったよw
一部女子にはケルビムとかセラフとかが好きって子いるんだけど、私にはこの天使たちのかわいらしさはよくわからないとだけ言っておく。
教会によって管理されてきた聖母子画像が変化するのがルネッサンス期。母子が視線を交わす構図すら珍しかったらしい。それがああやってこうやって…って、ダヴィンチの糸巻きの聖母子像(もはや象徴無し)の表現にたどり着いたりするんだよな。
まぁ、この辺りはかじった程度の知識しかないので、さっさと終了。
ちょっと気になった点が二つ。
一つは、マリア超人すぎないか1?という点。
イエスが生まれた晩に、近所の羊飼いやら東方三賢人やらが星に導かれてイエスに会いに来るのだが、マリアの身なりが整いすぎているのだよね。産褥期にあれば無理だろう。藁によっかかってイエスを抱いているのならまだしも(そういう絵画も見る)、素っ裸のイエスを中央に配して身なりを整えて礼拝している姿とか、マリア、どんだけパワフルなんだよって感じ。まぁ、聖書の登場人物はそもそも男女ともスーパーマンだし、マリアは処女懐胎だしなんだって出来そうなんだけれどさ。
で、もう一つは、聖母子像は児童ポルノに該当しないのか?という素朴な疑問。聖母子像というのはマリアは決まった色の服を着、時にユリやらハトやらバラやらが添えられているのだが、幼子イエスの方はたいてい素っ裸である。産着ぐらい着せてもらいなよw
非実在人物(イエス)の裸体だしなぁ。聖なるものをそのような目で見るとはけしからぬと宗教者からお叱りを受けることは重々承知の上での暴言なのだが、二次元の子供の裸体に目くじらを立てる人に、見識を伺いたい気持ちになった。
(なお、個人的に2次元の児童ポルノの容認者というわけではありません)
あ、お釈迦様の誕生の像(天上天下唯我独尊ポーズ)も腰布を巻いただけで上半身裸か…。
という、雑念にまみれて美術展を見てきたというわけである。
でも、ヴェネツィア・ルネサンスは良質な大型の絵画展示が多いので(あのサイズのカンバスってどう作ったのかな?)、西洋絵画好きなら見る価値あると思いますよ。
整理に時間が掛かって、こちらはやっとこさ片貝記事前編をアップしたところてす。また覗いて下さい。
仕事の方が忙しくなり、お返事遅くなりました。まぁ、たしかに女児の絵画ってないんですが、今はその方向性の方もいらっしゃいますし…。
いやね、頭の固い人がいつかその方向にぶつかって、いつか大騒ぎになるんじゃないかってむしろ期待しているんですよw