土曜日、日帰り新潟行。
出発前に天気予報を確認すると、新潟は「暴風雪」。新潟市自体はあまり雪が降らない所だけど、近年は一時的にごっそり降って都市機能がマヒしたことも記憶に新しい。
この時期の積雪地帯へのお出かけは非常に迷う。新潟にいた子どものころはこの時期の履物がいくつかあるのだが、東京ではそんなに揃えられないし、履く機会もない。雪が積もっているか否かぐらいの差しかない。
でもまぁ、大は小を兼ねるということで、「雪が積もっている小千谷(最大3メートル)」に帰るときと同じレベルの靴を履いて出かけた。
今回の移動は高速バス。昼前出発のゆっくりコース。
最前列のドライバー後ろ席でのんびり北へ。
東京は曇り気味で、出発直後にザザザザッと雨になった。高速に乗った辺りで夢の世界に行き、上里SAの休憩で目覚める。群馬はいい天気だ。上州名物空っ風が強く、ハイデッカーバスは心なしか時折風にあおられているような…。
谷川岳の裾野が見えるようになると、その山頂覆う霧のような雲と上空に白く輝く雲が気になる。新潟側から押し寄せている雪雲だ。
こう見るとさ、関東の人ってもっと谷川岳にリスペクトしていいと思うんだよね。谷川岳が雪雲をほぼ冬のシーズンブロックするからこそ、この冬の晴天が堪能できるわけだもの。かつて田中角栄が言った「谷川岳を爆破で崩して日本海側の雪雲を全部流す」って演説をぶった気持ちが分からなくもないわ。
その谷川岳に近付くと、太陽は照っているのに大量の風花がバスを覆うようになる。そして関越トンネルへ(いやぁ、1日違ったら気が気じゃなかったね、関越トンネル)。
トンネルを抜けると、雪国である。それも絶賛吹雪中! ホワイトアウト!
土樽PAの辺りは本線を閉鎖して、PAの中へ強制誘導。ノーマルタイヤにチェーンを付けるように強いるための方便だ。本日乗っているバスは車体はピンク色でも元々の所属は新潟のバス会社。当然この時期は既に冬タイヤである。ぐるぐるぐるぐる回って、PA脱出、本線へ戻る。
雪は時々強まったり弱まったりしながら、長岡辺りまで真剣に降っている。以後は再び夢の中…。
再び目覚めると、すでに新潟西IC。すっかり暗くなってしまっているが、あれ、雪も雨も降っていない!?
おいおい、暴風雪の天気予報は何だったんだよ~。…まぁ、この時期の天気予報はあてにならないってことは経験上知っているけれどさ。
ということで、穏やかな夜を迎えようとする新潟市に到着。
やけにがっちりした足回りがちょっと気になる。とはいえ、履き口にはモフモフしたものが取り付けられているから、まぁごまかせないこともないのだけど…。
時間があるから、どこかで靴を買っていこう!
と万代方面に向かって歩きはじめる。何軒か見て回るがなかなか気に入ったものがない。ベーシックで、それでいて足裏がきっちり(これ重要)しているもの。ところが、新潟市だとそれほど雪周りの心配をしなくてもいいのか、ノペッとした足裏の物が結構あることに気付く。そりゃ、小千谷に比べれば、降らないも同然だものな、新潟市。
結局伊勢丹で買ったよ。結構高いのだったよ。まぁ、今年の自分への誕生日プレゼントのようなものだ。
さっそく靴を履き替えて、万代橋を渡って対岸のホテルへ。
本日の目的は、「新潟清酒達人の集い」への参加のみである。
一応「銅の達人」だからね、私。
毎年参加案内は来るのだが、その2時間のために新潟まで出かけるのはかなりコストがかかることもあり、静観していた。今回、参加する気になったのはひょっとしたら「銀の達人」(もう3度も落ちている)になるための何かヒントがあるのかもしれない、って勘ぐったためである。
結果から言ったら、全くの筋違いであったんだけれどね(笑)。
まぁ、平たく言ったら飲み会さ。
新潟の各蔵から1本ずつ出されたお酒を、おいしくいただく会。そこに酒造組合の人も混じって、ちょっとした裏話や専門的話も聞けるということ。でもね、みんな飲んでいるから段々ねぇ(笑)。
ホテルのおいしい料理を味わい、酒を楽しむ。中には「肉に合う酒」を出しているところもあるんだよ。そして魚もうまい! 久々に角がきっちりした刺し身を食べたよ。十日町の蕎麦も。
何せ90蔵以上あるからさ、新潟県内の酒蔵。さすがにちびりちびり飲んだって、飲みきれるには時間も肝臓も足りない(笑)
それに、今年の「酒の陣」で記憶を失っている身としては、まぁそこはほどほどに…。
それにしても、まだまだ知らないおいしいお酒が結構あるのよねぇ~。そうこうしているうちに、各蔵から意欲的な新作が出たりして、本当に追いつかない感じ。こういう美味しいお酒をみんなに飲んでもらうと、もっと蔵が頑張れるんだけれどなぁって思うんだよね。
会場には当然「銀の達人」や「金の達人」もいるわけなんだが(ほとんどは「銅の達人」であるのだが)、「金の達人」クラスになると、飲みながら酒の感想を書くべくボードを抱えていたりするのよね。ただ、無自覚に飲んでいてはダメだってことな。
▲ずらりと並ぶお酒の山。各テーブルに4本ずつ配され、その外辺に92本並んでいるのである
そしてお開き。
なんと残ったお酒は、持って帰っていいんだそうだ。もう何度も来ている方は、慣れたもので試飲口を外してキャップをキュキュってはめて何本も抱え込んでいる(私もなんだかんだで2本抱えた)。
さらに、参加者にはもれなく1本(720ml)のお土産が付くから、ホテルの料理クオリティとあいまって5,000円という会費は決して高くない(さすがに東京から出向く分はペイできないが)。これは参加者が抽選になるわけだ。
確か今年は東京の椿山荘でも開催したが、この内容であればあれは高くないってことだな。あんまり参加者がいなかったようだが、来年以降も開催するのであれば検討しよう。
なお、この土曜日、崖っぷちだったアルビのJ1残留が奇跡的に決まった。会場ではその辺りでも盛り上がっていたよ。
帰りは新幹線で。お土産は新潟限定ビールである。
サッポロビールもホテルオークラも元は新潟県人が大きくかかわっていたんだよなぁ。
さて、来年も銀の達人に挑戦しますか~。
新潟に来ていたのですね。暴風雪警報。
ちょうど今こちらは強風の中にいます。
佐渡地方の波の予報がすごいです。
8㍍後6㍍。雷も先ほど鳴っていまし
て、雪起こしだなあなんて..
そんな冬本番へと向かう越後へと良い
酒を楽しみにでしたね。うらやましい
です(笑)。
佐渡だと本当に風頭で波頭ですから迫力ありますね。
日本酒、まだまだ新潟には隠れた美味しいお酒がありますよ。あ、牧野家伝来の酒というのも味わいました。