東京造形大学附属美術館にて『ヤマザキマリの世界』が開かれています

『テルマエ・ロマエ』 の漫画や著作で人気を集め、東京造形大学の客員教授も務めるヤマザキマリにスポットを当てた展覧会が、東京造形大学附属美術館にて行われています。



その『ヤマザキマリの世界』の内容について、Penオンラインに寄稿しました。

漫画家・ヤマザキマリの創作の源とは? 学生とともに作り上げた展覧会が開催中|Pen Online

まず会場では代名詞とも言える『テルマエ・ロマエ』 をはじめとした漫画の原稿などが並んでいて、あわせて「漫画ができるまで」と題し、制作プロセスも紹介されていました。


さらに『プリニウス』や『オリンピア・キュクロス』などの原画も公開されていて、ヤマザキマリの漫画家としての活動を追うことができました。

これに続くのがヤマザキマリの人生の足跡、ないし画家としての活動をたどる展示で、幼少期のお絵描きから15歳の時の「女性の肖像」、はたまたシュルレアリスム風のドローイングなどが並んでいて、画家としての原点を見ることができました。


『山下達郎の肖像』と『立川志の輔の肖像』とは、ヤマザキマリが実に22年ぶりに描いた油彩の肖像画で、油彩の豊かな質感表現と、モデルの特徴を捉えた緻密とも言える描写に目を引かれました。ヤマザキマリは現在、漫画家、および著述家として幅広く活動していますが、そもそもイタリアで油彩を学ぶなど画家を志していただけに、今後は画家としても新たな方向性が示されるのかもしれません。

今回の個展で最も重要なのは、単にヤマザキマリを資料で紹介するのではなく、東京造形大学の学生による二次創作と言える作品も公開されていることでした。漫画作品を組み合わせてヤマザキマリの肖像を表したモザイクアート『ヤマザキマリの肖像』も面白いのではないでしょうか。



一連の附属美術館に続き、第2会場のZOKEIギャラリーでも主にヤマザキマリの著作に関する展示が行われていて、作家の軌跡を示す年表などとあわせて見ることができました。



漫画、著述、さらにメディアへの出演など、実に幅広く活躍するヤマザキマリの創作世界の魅力を、東京造形大学の学生が向き合いながら巧みに引き出した好企画といえるかもしれません。手作り感のある展示内容も魅力的に思えました。


日曜・祝日は休館日ですが、11月6日は開館します。また会期中の閉館時間は16:30ですが、11月7日(月)と11月25日(金)に限り、19:00まで開館します。(最終入館は閉館の30分前まで)



入場は無料です。11月26日まで開催されています。*第2会場ZOKEIギャラリーの会期は11月18日まで。

『ヤマザキマリの世界』@yamazakimari_W) 東京造形大学附属美術館@tzuartmuseum
会期:2022年10月25日(火)~11月26日(土)
休館:日曜・祝日。
 *10月30日(日)と11月6日(日)は開館。
料金:無料
時間:10:00~16:30。
 *11月7日(月)、11月25日(金)は19:00まで開館
 *入館は閉館の30分前まで。
住所:東京都八王子市宇津貫町1556
交通:JR線相原駅よりスクールバス5分(徒歩15分)。
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