『大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101』 泉屋博古館東京

泉屋博古館東京
『特別展 大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101』 
2023/3/18~5/21



東洋陶磁の名品を数多く所蔵する大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションが、東京・六本木の泉屋博古館東京へとやってきました。


『法花 花鳥文 壺』 明時代・15世紀

それが『大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101』で、会場には国宝2点、重文11点を含む101点の中国と朝鮮の陶磁が並んでいました。


『青花 枇杷鳥文 盤』 明時代・永楽(1403〜1424)

まず目を引くのは「珠玉の名品」と題し、中国・北宋時代の白磁や明時代の盤、はたまた朝鮮・高麗時代の青磁などで、中でもともに明時代の『青花 枇杷鳥文 盤』や『法花 花鳥文 壺』といった色彩や文様の鮮やかな作品に惹かれました。


『青磁 水仙盆』 北宋時代・11世紀末〜12世紀初

安宅産業株式会社の会長であった安宅英一が、会社の事業の一環として陶磁器の収集をはじめたのは1951年のことで、以来4半世紀をかけて961点もの膨大なコレクションが築き上げました。

安宅が美術品の収集に際し、最も重要視していたのが古美術商との関係で、「壺中居』の創業者であり、日本を代表する古美術商だった廣田松繁からは、『白磁刻花 蓮花文 洗』をはじめとするいわゆる「三種の神器」を入手しました。


『油滴天目 茶碗』 南宋時代・12〜13世紀

一連のコレクションは安宅産業の経営破綻に伴って散逸の危機を迎えるもの、大阪を本拠とする住友グループによって大阪市に寄贈され、大阪市立東洋陶磁美術館が建てられると、広く一般にも公開されて現在へと至りました。


『青花 宝相華唐草文 盤』 元時代・14世紀

大阪市立東洋陶磁美術館は、現在、2023年秋の再開館を目処に改修工事のため休館中で、その経緯もあって今回のコレクションの東京での展示も実現しました。


『鉄砂虎鷺文壺』 朝鮮時代・17世紀後半

安宅コレクションの形成プロセスを紹介する展示も面白いかもしれません。右も左も極上の東洋陶磁ばかりが並んでいて、まさに「名品選」とするのに相応しい展覧会でした。


『五彩 牡丹文 盤(「大明萬曆年製」銘)』 明時代・万暦(1573〜1620年)

会場内の撮影も可能でした。


5月21日まで開催されています。おすすめします。

『特別展 大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101』 泉屋博古館東京@SenOkuTokyo
会期:2023年3月18日(土)~5月21日(日)
休館:月曜日
時間:11:00~18:00
 *金曜日は19時まで開館
 *入館は閉館の30分前まで
料金:一般1200(1000)円、高校・大学生800(700)円、中学生以下無料。
 *( )内は20名以上の団体。
住所:港区六本木1-5-1
交通:東京メトロ南北線六本木一丁目駅北改札1-2出口より直通エスカレーターにて徒歩5分。
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