我黒松内町は「北限のブナ」まちづくりのシンボルとして、ここ10数年間、都市との交流事業を創出してきました。20年ほど前には、工事や仕事以外に訪れる人は少なかったそうです。 当時、隣町の人から、黒松内の人どおりの少ない夜の町のことを「お前の町を逆さから読んでみろ」とからかわれたことがあると、嘘のようなホントの話があったと、先輩から聞かされています。
黒松内町 → 町内松黒(ちょうないまっくろ)
相変わらず、夜は暗くて、夜らしくていいのですが、今や、交流人口は15万から20万人を数えています。先輩諸氏の努力から、ちょっとは名前が知れた北海道の田舎町になりつつあります。
基幹産業は農業ですが、市街地の人達にはそのような感覚はあまりなく、「勤め人が多い町」だとの認識です。職業人口構成から言えばその通りです。大きな福祉施設群、振興公社、役場関係でかなりの就業人口を占めてしまいます。 ですから、黒松内の交流事業を町外の方が見ると、いわゆるグリーンツーリズムが進んでいると思われがちですが、そうではありません。
このグリーンツーリズムのビジョンを策定する委員会が町にでき、私も委員となっています。その第2回目の会合が本日ありました。農家が委員の中心で、私のような交流活動を行っている人、商店の方もいます。このグリーンツーリズムについての考え方は幅広いので、行政の期待と民間の気持ちの集約がなかなか難しい面があり、議論が迷走しています。どうも、ある方向へ「説得」されているような気がしてしまいます。
しかし、このような会議が今までになかったのだと思います。ちょっと硬いですが・・・、ともかくも、迷走するような議論が行政と民間が一緒にできる会議の場ができたことは、まず前進でしょう。
私は、「グリーンツーリズム」や「エコツーリズム」と焦点を絞るようなネーミングはやめて、「黒松内ツーリズム」として、農業、自然、そして福祉も含め、教育、交流のキーワードで町内、町内外をつないでゆけばいいと思っています。
が・・、共通の土俵を作るのは なかなか難しいものです。