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2月22日のえぞCONEと環境教育学会北海道支部との合同フォーラムのパネルディスカッションは、学会の「未来ビジョンを受けて~北海道の環境教育のこれまでとこれから」なのですが、これまでは、ざっと自分事として前のブログにしたためました。
私の問題意識としては、環境教育や自然体験活動の担い手は確かに増えたが、それで世の中がベターな方向にすすんだか・・、否(いな) である・・・。
で、学会の「未来ビジョン」のその1であるが、「自然と人をつなぐ:長時間・広域的な事象を実感的に認識する学びの提案」とある。
環境教育の学びの目標として、「時間的視野の拡大」と「空間的視野の拡大」がある。 この学会ビジョンにおいても 「現在行われている多様な実践活動を統合的に整理したうえで、直接的な自然体験に加えて情報通信技術(ICT)を活用した長時間・広域的な事象のバーチャルな体験も織り交ぜながら、環境との関わりながら生きていることを現実として実感できる学びを提案する」と提言されている。
環境教育のプログラムデザインには3つの段階があると考えています。
In the Nature 自然の中で(学ぶというより、感じる)
About the Nature 自然について知る
For the Natur 自然のために(行動する)
自然の中で過ごす心地よさ、自然の美しさ、不思議さを体験することが基本中の基本で、それをなくして、知識を増やしても、ましてや 植樹だけを、環境美化活動しても、身についた生活行動の変革には結びつかないと考えられます。
この時、InからAboutにゆく段階でICTを活用したプログラムは効果があるのではないかな。
私の住む地域では、各ゴミの地層処分地選定問題、新幹線トンネルから出る有害物質処理問題、金鉱脈の試掘問題、あいつぐ風車建設計画など次から次と未来に環境問題にかかわる事象が表出しています。 もちろん反対活動はありますが、それは地域全体のこととはなりにくい・・・。関心がない市民が多すぎるのです。関心がないというよりは、自分事とつながらない、生理的に不快感をもよおさないということなのだろうと思えます。 この部分にICTを活用したプログラムができないものだろうかな・・・。
もう一点、環境教育の土台な部分であるIn the Natureプログラムについてなのですが、体験をしたあとの「ふりかえり」「評価」が不十分であるとも考えられます。「あなたが、今ここで感じたことが大切、重要」という「あなたまかせ」なふりかえりが横行しているのかもしれない。
いかに効果的なふりかえりをプログラムのあとに行うか、ここのところ、プログラムの起承転結の「結」の部分の手法の深まりができていないのではないかなー、と自省を含めて思い当たりました。
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