高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

「知る」ということ

2013-06-10 02:55:24 | 主義・主張
「溢れる情報の中で、私たちは逆に知るということをどんどんと失ってしまっているのではないだろうか」とKAHIMI Karie さん。

 私は早起きをすると、インターネットやfacebookで時事を、少しばかり本を読んで、世の中のことをできる範囲でチェックしている。しかし、あまりにも膨大な情報に立ちすくみ、「知ってしまったこと」に対して、心が立ち止まってしまうことがしばしある。

「知らなくてもいいこと」ではないか・・。知ってしまったら、その前で何もできない自分にも気がつくことになり、壮大な矛盾を抱えてしまう。

例えば民主党政権で公共工事をストップしようとした八ッ場ダム問題・・・。工事は再開されている。

 あのダムの上流にはヒ素を含む有毒物がある旧万代鉱が存在し、八ッ場ダムの上流域には強酸性の有毒な水質がある。そして、その有毒物を含む水をいったん留め置き堆積し、カルシウムを入れて中和するためのダム、品木ダムがある。ところが、両ダムの関連を知ることは意外と発見しにくく盲点になっている。八ッ場ダムをウテキペディアで検索しても、このことは、全くと言っていいほど情報集積公開されていない・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E3%83%83%E5%A0%B4%E3%83%80%E3%83%A0

 しかし、品木ダムで検索すると、多少は下流にある八ッ場ダムとの関連性が書かれている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%81%E6%9C%A8%E3%83%80%E3%83%A0

 これだって、原発立地と同じことだ。元々建てるべきでない地勢(原発は地震多発国日本)であるのに巨大な利権構造が構築されてしまい、工事を止めるに止められない構図になっている。 こんなことが世の中のあちらこちらにあるのだろう。

 しかし、今現在、福島第一原発で何が起こっているのか、今日、どんな事故対策工事が行われたのかを知ることはインターネットでも至難・・・。TPP問題も同じだ。つまり、情報を発信する人が少ない。肝心な元の元で情報管制が実は敷かれているからだ。 ところが、これももし「知ってしまう」と精神が持たないくらいに、今を生きることと壮大な矛盾が生じることを「知って」しまうかもしれない。 

無関心でいたい・・・それは不安と恐れの裏返しなのだと思う。

情報社会の中で「知る」ということは、実は、「今」を生きるのにとても大変な作業でもある。

だから・・、

楽しいこと、夢のあることもかたやしていないと、心身が持たない、保てない・・・。
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