晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

別所探訪(32) 菟原中-31 11/4

2012-11-06 | 歴史・民俗

2012.11.4(日)晴れ

  地名、特に金属関連地名について研究を続けていると金属関連地域、それは鉱山の所在地であったり、鋳物師や鍛冶師の居住地であったり、古代の製鉄や鍛冶遺跡であったりするのだが、妙に共通する地名が出てくる。既に金属地名として認知されている、金山、金堀、金屋、鍛冶、鋳物師、タタラ、釜など誰でも納得する地名と、認知はされているがそう誰でもが知っているとは思えない、芋、糠、ホド、吹き、菅、穴、アサ、藤、椿、サビ(寒、淋)、菱、黒、赤、ササ(笹、佐々)、湯、湧など多くの地名がある。
 そして認知はされていないが金属関連地に共通して出てくる地名がいくつかある。
例えばユリ地名などは鉱石を選鉱する淘汰からくる地名だとして2009年だろうか「遊里のこと」のなかで提唱した。何とも稚拙な発想で、恥ずかしいから撤回しようかと思っていたところで、柴田弘武氏の「別所地名事典」に同じ様な発想でユリ地名が出てきたので驚いた。しかもそれはわたしの発想より先に出されているのだ。
 そのユリのように認知されていないが金属関連地名では無いかと思われるものがいくつかある。根拠が無くて、発表できなかったのだが公表して多くの方の意見を聞いた方が良いかと思うので、列挙してみたい。
マ(間、馬、真など)地名、草地名、清水、引地、杉、桜、芝、虫、シズ(志津、静)、平、生、江などである。思いつくままに書いたので他にもあろうかと思うが、おいおい各語について記事を書いてゆきたい。
 今回は”マ”についてであるが、それは佐渡の金山を訪ねて逗留していた宿が、真野湾に面していたことが発端である。もちろんその時には何も感じていなかったのだが、産鉄の地を調べていて真野の地名が出てくるのである。Img_0413


真野湾はトライアスロンの準備で大わらわだった。(2006.8)


 その時佐渡も真野湾だったなあと思いだし、他の真野地名を調べる。南相馬市や石巻市の真野川は文献や周囲の地名からも金属関連地であることが解る。
 大津市の真野、真野川にしても産鉄の地である。真野氏という氏族が居て、やがて各地の真野郷に広まったという説がある。いずれにしても知る限りの真野地名は産鉄あるいは金属関連地域なのである。
 そして上林にも真野がある。中上林に入ると念道(ねんどう)、小山そして真野となり、その向かいが浅原(あずら)となる。真野の地は江州真野ノ庄から佐々木季重なる武士が来たという伝説がある。(上林風土記)それで真野というのかも知れないが、その向かいにある浅原に注目したい。「浅原のこと」で述べたようにそこは上林に於ける産鉄の候補地である。その浅原の谷が上林川に合流するところこそが真野なのである。佐々木氏が居住したとして、それ以前から真野だったのではないだろうか。つづくImg_3224




浅原が産鉄の地だと予想するのはその地名と、金山彦神を祀る葛禮本神社の存在だ。

【作業日誌 11/4】
ウッドデッキ作業3日目、ツーバイフォー塗装

【晴徨雨読】96日目(2006.11.4)霊山、飯坂温泉
秋の観光シーズンに三連休と来ているから、どこも大変だ。霊山に登って飯坂温泉鯖湖湯に入る。贅沢なコースだ。原発事故後どうなってるんだろうね。Img_1603 Img_1612_2






【今日のじょん】:朝の散歩時の好きな風景、上林川の朝を御紹介しよう。じょんはいつも居るんだけど、入れるとゲージツ性がそこなわれるので、じょん無しでどーど。P1030209 P1030207


 

 

コメント
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