晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 続・白山信仰の源流 11/20

2012-11-21 | 雨読

2012.11.20(火)曇、雨

 さて本書の主旨とは無関係だが、白山神社にまつわる馬場についての記載があり、三和町菟原中(現福知山市)の別所について馬場の地名考証をしていたところなので興味深く思っている。
 馬場というのは一般的に武士が馬の調教をしたところを指し、各地に多くある馬場地名の由来はその意味となっている。「地名の語源」では馬の調練場以外に、崖、広場、山上の平坦地とある。崖というのはハバがハマとかババに転訛したものと思える。
 全国方言辞典ではババは通り、街道、前庭とある。つまり馬の調練場以外の意味があると言うことだ。
白山神社の場合は加賀、越前、美濃の三国に馬場が設けられ、参詣のための登山口という説明が成されている。馬を降りて繋いでおく所という意味で馬場と称されたということで、すこぶるわかりやすい命名だ。
 神社などの参道で下馬して馬を繋いでおく所、と理解すればなるほどという地名がいくつかある。
 「鳥垣のこと」で考証した馬場先(睦寄町鳥垣)などはまさにこの意味だろう。坂尾呂神社に参詣するための馬場、つまり入口、登山口が鳥居の下辺りで、そこに突き出た﨑という意味にとれば明解である。Img_4171 Img_4174
 



坂尾呂神社と馬場先

京都市中京区の壬生に壬生馬場町という町名がある。壬生車庫の北に当たる地域だが、これは神社というより宮城に対する馬場なのではないだろうか。千本押小路辺りに朱雀門があったというからそのように思うのだが、如何だろう。
 比叡山の麓、坂本の松の馬場町というのは将に参詣道口の意味があるようだ。
 また、江戸期の町名で宇治橋東詰めにあった馬場町は宇治、宇治上神社の参詣道(馬場)という風に日本地名大辞典には明記している。
 ただ、馬場=参詣道、山岳仏教の登山口などという使い方は一般的ではないようであらゆる辞典などには出てこない。

 白山信仰と金属関連地との関係については、大己貴命、妙理大権現、十一面観音などかすかに感じるものがあるが、確たるものは得られなかった。末尾に書かれているゆかりの寺院というのが北陸地方を中心に書かれているのだが、実に金属に関係する地域が多く、山伏が金属の探査に関わっていたという仮説に合致しているように思える。
 本書の内容は科学的客観的だと書いたが、「飛倉」「飛鉢」についてもうひとつ紹介しておこう。説話に出てくるこれ等の現象は山上の寺院などが物資の輸送にケーブルいわゆる野猿(やえん)を使っていたことの表れではと書いておられるのだ。愛宕山の中腹の月輪寺のケーブルを思いだしてなるほどと感心した。
 ところが古代仏教で、宗教的にも政治的にも重要な天変地異や疫病平癒、特に天皇や貴族に対する病気平癒の祈祷については科学的なメスが入ってないのである。
 祈祷で病気が治るはずも無く、そこには治療法もさることながら、薬剤が大きく貢献したのではないだろうか。白山が薬草の宝庫であることももちろんだが、金属も当初は薬剤として探索されたのではないかと思うのである。おわり

【晴徨雨読】112日目(2006.11.20)
この日も雨模様だったが何日も居ると退屈するので出かけることにする。本当は雁坂峠を越えて山梨県から神奈川県に入ろうかと随分迷ったのだが、自転車がトンネルを通行できそうに無いので南下することにした。実際どうなのか未だに解らない。都市部の道は嫌なんだが、できるだけ裏道を走ることにする。何度も迷ってずぶ濡れで狭山に着く。狭山は学生時代に髙麗の日和田山ロックゲレンデに通っていたので憶えていたからだ。Img_1807




滑川町、武蔵丘森林公園、この辺だけがスイスイと走れる。

【作業日誌 11/20】
ウッドデッキ防草シート張り、支柱準備

【今日のじょん】:我が家のホートー息子にほうとううどんを食べさした。でかいうどんをなんとも上手に食べること。うどん大好きでおかーの横を離れない。P1030325 P1030326 P1030327

コメント
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