2013.12.8(日)曇り
話題が食材偽装から遠ざかっていくようだが、この際に食文化について論じていくのも意味があろうかと思い書き綴っている。特産物は現地に行って食べろというのはもっともな話だが、それでは米なんかはどうなるのだろう。
例えば新潟魚沼産コシヒカリは人気の品種だが、現実には魚沼で生産しているより多くの魚沼産コシヒカリが流通しているということだから意味深だ。このお米を魚沼に食べに来いといっても、ご飯だけ食べているわけにいかない。他の食材も作って、店舗を設け、魚沼に客を呼び込むには手間も資本も要る。そんな面倒なことより、いい値段で出荷した方が随分と楽だということになるだろう。
前回登場の大間だって同じ事である、大間の漁師にとっては、獲ったマグロがどこで消費されようが、高く売りさばければいいわけである。大間にはマグロ御殿がいくつかあると聞いたが、町全体に感じた淋しさは何だろう。大間のマグロという素晴らしい資源を所有しながら、その関係者のみが享受するという矛盾こそがその淋しさの原因では無いだろうか。
本物を食べたければ現地に行かないと食べられないとなれば、東京でニセモノを食べさせられることは無くなる。大体東京で大間産か〇〇産か味の見分けられる人がどれだけ居るのだろう。そこに偽装のつけいる隙が出来る。
調理人だって有名産地の名を挙げておけば、客はそれだけで美味しい美味しいと食べてくれるわけだから調理の工夫などしなくていい。だけど東京には練馬大根しかないとなれば、必死で工夫するわけだ。ちょうどかつての京都の調理人が材料の無い土地であらゆる食材の加工に苦心したように。
これぞ本当の食文化ではないだろうか。
食文化をはじめあらゆる文化が経済優先になって置き去りになっている。いくら経済的に豊かになっても文化の程度が低ければ、国民は幸せになれない。
食材偽装で明らかになった食文化の破壊を、今食い止めないと日本はさびしい国になってしまう。つづく
【作業日誌 12/8】スタッドレスタイヤ交換。自分でやることでタイヤの減り具合、傷みなど発見できる。それで浮いた工賃2,000円をおいしいものでも食べるとかすればなお豊かな気持ちになれるし、パンク時のタイヤ交換練習にもなるぞ。
【今日のじょん】最近おやつがイルマン棒から野菜ボーロに代わってちょっと面白いゲームが始まった。どちらかにボーロをにぎって、「どっち?」と聞くと手を出してどちらかを選ぶわけだ。最初左手ばかり出してたので、やっぱり分からないのかなと思っていたら、左手で右や左を選んでいるので、その賢さに驚く。そういえばじょんは左利きだったっけ。
「どっち?」「クンクンクン」
「こっち」
「ごめいとう」