2014.7.5(土)曇り
穴というのはかくも魅力的なものなのか。大学に進んだ時、探検部に入ってケイビングをするか、山岳部に入ってクライミングをするか随分迷った。ケイビングに憧れたのは、子供時分に鍾乳洞(質志鍾乳洞はまだ整備されていなかった)やマンガンの廃坑に潜り、探検気分を味わっていたからだ。結局クライミングを選んだので洞穴とは縁も無く数十年を過ごした。そんな冒険心が戻ってきたのが、自転車旅行である。最初に潜ったのは佐渡の金山で、著名な観光地である。探検とはほど遠い金山めぐりは何の感動も無かったけれど、周囲にある坑道跡は立ち入りは出来ないけれど、興味深いものがあった。
佐渡金山、道遊の割戸にも幾つかの採掘洞が見える。(2006.8.28)
その後東北に行くと、沢山の観光鉱山がある。中には長大なものもあり、シーズンオフとて他に訪れる人は誰も居なかった。もちろん灯りは点いているものの、しずくが垂れる洞内を一人でめぐるのはなかなか迫力のある探検だった。鍾乳洞も幾つか行ったが、こちらは人が多くて興ざめである。
尾去沢鉱山内部(2006.9.20)
沖縄は洞穴の宝庫である。石灰岩の洞穴はガマと呼ばれ、古代の生活跡や葬地などの遺跡も多いのだが、なんといっても沖縄戦時の防空壕や避難壕として知られることが多い。そのなかで伊平屋島のクマヤ洞窟は異色である。チャートの大岸壁の途中に開いた洞窟で、人っ子一人居ないところでこの穴に入っていくのはかなり勇気が要った。
クマヤ洞窟の入口はこんなに狭い、天岩戸伝説も出てくるはずだ。(2007.2.21)
伊江島のニャティア洞(千人ガマ)も誰も居ない時だったが、その前に気味の悪いところに行った後だったので平気だった。
ニャティヤ洞は海に出る事も出来る。(2007.2.19)
その他石見銀山や吹屋などの鉱山跡など巡ったが、洞穴の魅力は何が出てくるだろうという期待感である。何があるか解っている洞穴ですらわくわくするのだから、何が出てくるか解らない未知の洞穴ならこれほど魅力的なものは無いだろう。
石見銀山はいろんな所に間歩穴があいている。(2007.4.19)
「穴の考古学」(赤星直忠著)学生社昭和45年初刊 府立図書館借本
著者の赤星氏は遺跡としての横穴や洞穴の研究に一生をかけられた方であるが、その根底は穴の魅力だったのではないだろうか。つづく
【作業日誌 7/5】薪割り
【今日のじょん】例の何者かに掘られた畑だが、雨のためネズミ取りを取り除いたら、三度同じところを掘られた。さすがに野生動物は用心深い。しかしもし狐だったら、ネズミ取りを仕掛けるのはマズイかな。
浄化槽の所も掘っている、ここは天ぷら油を撒いた所なんだが、、、。