侘助がさきはじめました
「このズボンがちょっと長いので、なおしてくれんかねぇ・・・」と爺やがズボンを1本ぶらさげてきた。
心筋梗塞、胃がんと続けて発症して手術後には約20キロも体重減で、今までの服はどれもぶかぶかになった。
新しいのを買ったらと進めても、「うんにゃ~これでよか」とすましたもの。
靴をはいて寸法あわせたら「う~ん、2センチほど長いねぇ」
爺やも身長が縮んだな、うふふ~「ひまのときでよか!」といわれて、そのままほっておく私の性格ではない。
すぐにとりかかったが、なにしろロックミシン処理がしっかり食いついていて、ズボンのすそ縫い糸をほどくだけでも首がいたくなってきた。
「あ~ちょっと一休みしてから・・・」
と思ったとき、爺やの手には別のズボンが、
「よかなら、これもついでに・・・」
数えてみたらなんと 「うわ!5本も追加!!」
ぎゃ~ッ!とさけびたくなった。
「これだけのズボンを、今からちゃんと履きこなしできるの?」といいたくなった。
「ちょっとだけでよかよ、短くするのはね」というけど
ちょっとも、いっぱいも手直し手間は同じことよと、ブツブツこぼしながらも、やらねばならんし・・・
まずはほどきにかかったが、黒と紺色の布地に糸がしっかり絡みついていて、ほどくだけでも数時間かかった。
アイロンで折り皺を直して、採寸どうりに仕付け糸掛ける。
かかと部分に充て布をぬいつけて、
3センチほど切断した布端にジグザグミシンをかける。
8センチの幅で仕付けをかけて、裾上げを手縫いではじめる。
黒のはぶ糸で千鳥縫いをはじめたが、これがなかなか思うようには
いかない。糸も細くて針の目も小さくて・・・
「あ~ ロックミシンがほしいよ~」
まずは、針に糸がすんなりとうらない。
白内障手術はしたけれど、手元はやはり老眼で
遠近両用メガネをかけても一度では糸がとうらない。
やっと糸がとうり、少し長めに糸を切って縫い始めると
今度はすぐにもつれてしまう。
また糸とうしやりなおし・・・あ~もうイライラ
延々と黒い糸と黒い布地に挑戦
昼間の3時間ほどかけて、6本を4日でようやく仕上がった。
終わってみれば肩こりと頸痛が再発、あ~プロに頼んだ方がよかった・・・
でも、補正料金も6本分はちょっともったいないか
「あ~、もうこんなことするのは嫌だなぁ」と初めて思った。
今朝の新聞で、
TOKIO・ 城島氏の ”出会いに感謝” の記事から
2月9日は 「服の日」。
由来は2(ふく)9(く)という語呂合わせから来ているとか・・・
今日のアップ記事が 偶然に服に重なり、
これで疲れも吹き飛んでくれるか?
今日は曇り空の日曜日。
飯塚から、今は亡き妹の次男夫婦家族が、遊びにきてくれます。
老いた叔母夫婦を忘れずにいてくれて うれしい。