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タンポポという野草はほぼ日本中に自生する。漢字では『蒲公英』、英語ではdandelionという。勝手にオスライオンのたてがみにシルエットが似ているからかと思ったが、フランス語で『dent-de-lion(ライオンの歯)』に由来し、葉がギザギザでライオンの牙を連想することからきている。
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タンポポはキク科の多年草でギザギザの葉が地表に広がり、弱い冬の日の日照も吸収して越冬する。これをロゼッタ型と呼び、茎は非常に短く、水平に広がると図鑑には書いてある。
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しかし、先日東大駒場の構内を歩きながら面白いものを見つけた。というのもあまり周囲に丈の高いものがない道沿いや道の真ん中に生えているタンポポはそのとおりだが、草むらに生えて、周りの特にイネ科の植物の多い場所のタンポポは花の下の茎はかなり高い。やはり、よく目立ち受粉できるようにしているのかなあという仮説をもった。
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ところでタンポポにも外来種(セイヨウタンポポ)と在来種があり、総苞辺が反っているのが外来種、反り返っていないのが在来種らしい。ただ、他の動植物と異なり、セイヨウタンポポは在来種より生育可能な場所が多い反面、初春から初夏の寒暖の差が大きい場合に生育できないこともあり、どちらが強いとも言えないらしい。
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タンポポというと子供の頃、親に戦争中は食べるものがなく、タンポポを食べたという話を聞かされ、こいつらは食べたくないなあと思ったことばかり記憶にある。タンポポコーヒーは結構美味いらしいが、食わすわ嫌いである。
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まあ、春の陽だまりの中に咲く黄色いタンポポはサクラ同様我が国では知らない人のいない親しみのあるはなである。
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