hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

日本橋川の橋を渡る(2)

2018-11-19 05:00:53 | 川と橋

『ぶらり橋巡り』その75。俎橋を渡り、喧騒が少なくなる。わずか100mほどなのに竹平通りにかかる地味な橋が宝田橋である。高速道路がほぼ覆っていて昼間でも薄暗い橋。

この橋自体は昭和になってから作られたものだが、由来はこのあたりの元の地名、『下平河宝田村』から来ている。江戸中期に江戸城の拡張により住民は立ち退きを求められて中央区日本橋大伝馬町に移転を余儀なくされたが、その名残がべったら市や日本橋七福神で有名な宝田恵比寿神社の名前に残されている。

その先を歩いて行くと川はゆっくりと右に曲がり、奥に江戸城内濠に架かる竹橋が見えるあたりにあるのが雉子橋である。歴史ある鋼製のアーチ橋であるが、1925年に作られたものである。橋の下の方をよく見ると内濠の方向に管が繋がるようになっているのがわかる。


橋の名前にある『雉子』であるが、勅使として来日した数万人の唐人をもてなすために幕府が全国から雉子を集めた。その鳥小屋がこの辺りにあったため、雉子橋と呼ばれることとなったのである。明治には大隈重信の雉子橋邸があったが、現在では信じられないような話である。

日本橋川はこの先は一ツ橋、神田橋などを経て日本橋に繋がるのだが、この先は次の機会に歩くこととする。