hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

新大塚付近の坂(2)

2018-11-11 05:00:16 | 坂道

『江戸の坂、東京の坂』その110。砂利場坂から左に曲がり、細い道を行く。左側にある古い集合住宅には丸山町南住宅(文京区丸山町40番地)とある。住居表示が千石に変わったのが1967年のことだから、この住宅は50年は立っているのだろう。


そのまま真っ直ぐに歩くと不忍通りに突き当たるが、千石3丁目交差点を底に坂道が左手に伸びている。この坂道が『猫又坂』、大正時代くらいまでは千石3丁目には千川(小石川)が流れていて、かかっていた橋が猫又橋のため、この名前となったが、その親柱は残っている。『猫又』の由来は橋自体を木の根の股で橋を架けたため、『根木股橋』と呼ばれていた。


しかし、若い坊さんが白い獣に化けた狸に溝に落とされたという言い伝えから猫の化け物である猫又になったようである。


不忍通りの猫又坂に対峙する千石3丁目を底とする坂道が『白鷺坂』である。現在では大塚小学校になっている土地に江戸時代に伊達宇和島藩の下屋敷があり、池を中心とした庭園があった。

明治となり荒廃するが白鷺の営巣地として鳴き声に悩まされるほどであったということが、名前の由来と言われている。

白鷺坂は長い坂道で大塚3丁目交差点まで登っている。さらにその先、護国寺に向けてまた下るのだが、この坂道が『富士見坂』。


坂の上からよく富士山が見えたことからつけられたものだが、確かに標高は28.9mと都内幹線道路の最高地点となっている。東京には他にも富士見坂や潮見坂は多くあるが、ビルやマンションの建設により、実際に見ることができる坂道はないようである。