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『改めて日本語を考える』その21。江戸っ子が始めたのでだろうか、面白い『地口』というのが結構ある。改めて言うと堅苦しくなるが、『あたりき、車力、車引き』『驚き、桃の木、山椒の木』『その手は桑名の焼き蛤』などと言うと一度は聞いたことがあるのではないか。
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これらは最初の言葉に意味があり、その後は音が似ていたり、洒落になっていたり、リズムが良かったり、いうものがある。最初のは『あたりき=当たり前』を強調するために、『リキ』の韻を踏んで『車力=人力車を引く人=車引き』と洒落てみたものである。いちいち解説するのも不細工なことではあるが、たぶん若者には一体何のことだかわからないであろう。
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調べてみると数は多く、寅さんが啖呵売でよく使う『おっと合点承知の助』『見上げたもんだよ屋根やのふんどし』『結構毛だらけ、猫灰だらけ、お尻の周りはクソだらけ』などのあまり意味がないものから『とんだ目に太田道灌』『びっくり下谷の広徳寺』と言った故事を知らないと分からないもの。
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『当たり前だ(前田)のクラッカー』『そうはイカのきんたま』など比較的新しいものまである。
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因みによく使われる『虞れ入谷(いりや)の鬼子母神』だが、実は先があって『そうで有馬(そうでありま)の水天宮、志やれの内(堀の内)のお祖師様』と続くのである。この意味は分かるだろうか?虞れ入谷=おそれいりやした、そうで有馬=そうであります、志やれの内=堀の内、と解説すれば解ってもらえるだろうか。我々がこのリズミカルな言葉遊びの実例を作ってみるのも面白いかもしれない。
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そういえばあるカレー店でご飯の量を『品川、大井町(多い)、大森(大盛)、それ以上を蒲田』と言っていたのを思い出した。