株式会社ノアと聞いてもあまり馴染みはないかも知れないが、ほぼ山手線内で13店舗の立ち食いそば店を経営する『吉そば』と言えば知っている人も多いはず。

実は創業124年の老舗であり、三重県桑名市の醤油にこだわるお店、そのため、江戸前の店に比べてツユがまったりしている。
久しぶりに日本橋店に行ってみた。この店は椅子のない『リアル立食い』のお店、それでもカウンターはアクリル板で隣と仕切ってある。入口に2つある券売機でかき揚げそば(440円)を選択、お店の人に渡すと『蕎麦でいいですか?』と聞かれ、うなづく。

もう1人の年配の人が蕎麦を釜に入れて温め、それを機械で洗濯機の様に湯を切る。もう1人がかき揚げ、ネギと乗せて、ツユをお玉一杯、私の前にかき揚げそばが到着する。

七味を振り、割り箸を割って食べ始めるが、せいぜい2、3分である。蕎麦は茹で蕎麦、個人的には立食い蕎麦はこれで十分と思っている。ツユは桑名産だけあり、甘味料不使用でもやや甘め、いわゆる立食い蕎麦らしい味だが、濃すぎることはない。

かき揚げはバリバリ系ではなく、ややしっとりしている。中身は玉ねぎ、ニンジン、ネギと思われる。これを壊しながら蕎麦を食べすすめていく。


格別に美味い訳ではないが、間違いのない、安心する立食い蕎麦である。一気に身体は暖かくなり、次の訪問先を目指す。便利な食べ物ということを再認識した。

店の滞在時間は10分に満たないが、これもちょうど良い。ネットで調べてみると吉そばの原宿にある系列店は茶蕎麦の専門店らしい。こちらも一度訪れてみたいものだ。ご馳走さまでした。
吉そば日本橋店
中央区日本橋室町1ー13ー1
0332795928
中央区日本橋室町1ー13ー1
0332795928