『東京の坂、日本の坂』その193。赤羽の坂⑦、東京北診療センター裏の道をしばらく行くと細い分かれ道が出てくる。これを右に曲がると鬱蒼とした雑木林、武蔵野の自然林を残す『諏訪緑地』となっている。
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ケヤキ、シロダモ、イヌシデ、シュロ、アオキなどが自然のままに生えているが、中に入ることはできない。
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この先は下り勾配が少しきつくなる。この坂道が『宮の坂』、道路で分断されているが、左にある諏訪神社が『宮』にあたる。細い暗い道ではあるが、江戸時代からある旧道で旧袋村から赤羽に抜ける重要な道であった。さらに諏訪神社の参道である。
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諏訪神社は建御名方神(たけみなかたのかみ)という力持ちの神様である。かつては秀善和尚が故郷の信州諏訪から持ち帰った2本の苗を植え、『袂杉』と名付けた。
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ただ、社殿裏に植えたものは枯死しているが、社殿にはその杉の切り口が残されている。
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諏訪神社に参拝後、広い道路に出て先を右に曲がり、階段坂(名前は特にない)に向かう。坂上からの眺めは素晴らしい。降りると宮の坂に続く旧道に戻る。左側に緑色の物体、よく見ると大きなカラスウリだった。
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これを左に曲がり、しばらく行くと左手に再び登る階段坂。これが『殿山の坂』、かつては標識があったようだが、今は朽ちてしまい、姿はない。
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その標識には『袋小学校から台地に登る階段坂で殿山の名前は台地上の旧字名に由来する』と書いてあったようである。(坂学会の資料を参考にしました)
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次の坂は分かりにくいところにあるため、一旦坂を登り、台地の上まで行く。赤羽台団地の中を歩き、袋町公園までようやくたどり着く。
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公園から台地の下まで続く坂をようやく見つけるが、これが『念仏坂』。かつては寂しいところにあったためにこの名前がついたようである。(以下、次回)
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