『宿場町を歩く』その4。今回は五街道の始点である日本橋周辺に行く。と言ってもほぼ毎日通っている場所だが、日光道中御宿場印は日本橋の南詰にある観光案内所で販売しているのである。日本橋には観光案内所が2ヶ所あるが、こちらはまさに橋の上、中央区観光協会が運営している。
日本橋が初めて作られたのは1603年と言われている。翌年には江戸幕府が日本橋を起点に各街道に一里塚を築かせることに関する記載がある。今の日本橋は1911年に架橋された20代目にあたる。
親柱には唐獅子が設置されているが、この唐獅子が抱えているのが東京市のマーク、また中央の麒麟の像は『麒麟現れば聖人生まる』という中国の故事に因んだものである。
北詰にある東京市道路元標は1911年に日本橋の中央に置かれ、都電・本通線の架線柱として使われていたものを1972年に現在の場所に移したものである。今の道路元標は新たに50cm四方の『日本国道路元標』が埋め込まれている。この文字は当時の内閣総理大臣佐藤栄作の書であるが、なにしろセンターライン近くにあるため、写真を撮るのが難しい。(写メはレプリカ)
また、里程標には『千葉市37粁(キロメートル)、宇都宮市107粁、水戸市118粁、新潟市344粁、仙台市350粁、青森市726粁、札幌市1156粁』と書かれている。ここを始点とする国道は1号(〜大阪府大阪市)、4号(〜青森県青森市)、6号(〜宮城県仙台市)、14号(〜千葉県千葉市)、15号(〜神奈川県横浜市)、17号(〜新潟県新潟市)、20号(長野県塩尻市)の6本である。
因みに日本橋の下を流れている川の名前は意外に知られていないが、実は日本橋川。川より橋が有名であるからなのか、神田川から分かれて隅田川に柳橋付近で注ぐまでの部分の名前である。