人形町に多いのはラーメン屋、その中でも四川料理や担々麺専門店である。その一方で閉店する店も多く、その後にまたラーメン屋さんが居抜きで入るケースも多い。半年ほど前に取り上げた『柊』という店が閉店、その後に旭川ラーメンの『すがわら』が移転してきた。そのお隣もラーメン屋さんだったが、こちらも改装工事中。
そんな中、変わり種のお店がまた近くにできた。パワースポットで有名な小網神社からも程近い。
名前は『RYUS Noodle Bar』、少し聞きなれない名前だが、店の入口のポスターを見ると『2013年カナダ・トロントで創業、2018年〜21年に新横浜ラーメン博物館出店、その後、同博物館にイベント出店していた』というお店が11月に人形町に日本初の路面店を出した。味は今は塩ラーメン(900円)のみ、今後は味噌ラーメンや醤油ラーメンを順次出していくらしい。
鶏白湯の塩ラーメンがあるならいいかと入店、11時40分で先客は2人のみ。ハイカウンターが新しい店であることを物語っている。食券を購入、カウンターに置いて待つ。特にトッピングは行わないが、有料の味変調味料として『特製メープルバター』『白トリュフオイル』もある。
5、6分でラーメン到着。すると丼以外に塩麹レモンをレンゲに乗せて、味変として少しずつ使うことを慫慂された。
麺の他には鶏のチャーシューが2種類、ムネはさっぱり、モモは低音調理されていて味もしっかりついてかなりレベルが高い。さらにミニトマトが乗っているが、これもメープルに漬けてありやや甘く、店主のこだわりを感じる。ツユの中には青ネギ、刻み玉ねぎ、下の方にはメンマ、白舞茸(だろうと思う)が忍ばせてあり、このあたりもかなり凝っている。
たっぷり黒胡椒を挽いて麺から頂く。細麺のストレートでツルツルしていて喉越しがいい。よく白湯スープに絡む。
スープは滋味溢れるこってりした鶏白湯。ただ少しだけざらつきがあるように舌に感じられたのが気になった。さらに塩麹レモンを入れると途端に爽やかに。味変の元はなかなかやる。
食べ始める頃には店の噂を聞きつけてきたのか、あまり天気も良くない日なのに急に店が混み始め、あっという間に外に列。カナダ発の逆輸入ラーメンは珍しいが、わざわざ待つほどの味なのか、と思った。
ただ、まだ開店から僅かしか経っておらず、名店になって二度と来れないような繁盛店になるのかも知れない。ご馳走さまでした。
RYU Nuoodle Bar
中央区日本橋蛎殻町1ー9ー5