立食い蕎麦も好きだけど、たまには老舗に行きたくなって仕事で訪れた虎ノ門で行っちゃいました。虎ノ門と言えば『虎ノ門砂場』、正式には『名代虎ノ門大坂屋砂場』と言うらしい。
新しいビルが林立する虎ノ門にあってここだけ時間が止まったような木造2階建の店舗は外から見ただけでも風格十分。前に止めてある出前用の自転車すら絵になるお店。
意外に新しい暖簾をくぐり、もちろん手動の戸を開け、店に入る。まだ11時半なのにほとんどの座席は埋まっている。ただ、大半は4人がけに1人ずつではあるが。
老舗とは言うもののメニューは豊富でカツ丼セットなどもあり、天せいろだけでも、エビ、車海老、ゴボウ、かき揚げ、穴子、アオリイカ、サクラエビ、珍しい白魚まである。しかし、寒い冬はやはり『天ぷらそば』(1650円)にする。
蕎麦が来る間にメニューを丁寧に見ると酒の種類も多く、酒の肴も豊富なのに驚く。これは一度は来なくてはと思う。
あまり待たずに天ぷらそばが登場、正統派で中身は海老が1本、ほうれん草。薬味の晒しネギは細かく切ってある。まずは一口啜るが細くて白い蕎麦は上品な一品。天ぷらは揚げたてで歯が痛いほど熱い。海老の甘味も際立つ。
するすると喉越しがたまらない。ツユはいい塩梅、東京の老舗蕎麦は味が辛いのが多いが、ちょうどよく、もちろん甘すぎない。これは次は天せいろだなと独り言が出そうであった。
蕎麦の量もそこそこあって腹もふくれ、なにしろ大変美味かった。ご馳走さまでした。
虎ノ門砂場
港区虎ノ門1ー10ー6
0335019661