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当たり前ではあるが、今年のGWはいつものとはかなり異なる。いつもGWの過ごし方として深大寺にお参りして蕎麦を食べたり、植物園を巡ったりする、また、野球やサッカーの観戦に行くことなどに決めていたが、これが全て難しくなってしまった。
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ただ、いつも通り行おうとしているのは唯一粽を買いに行くことである。前日にいつも通り粽を予約した岬屋に向かう。井の頭線駒場東大前駅を降りて東大の門の前まで行くが、やはり中に入ることはできない。
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左に曲がり、次の道を右に曲がってハナミズキが並んでいる道を行く。この季節には近くの旧前田侯爵邸や日本近代文学館などに向かう人がかなりいるが、焼きたてパンの店に並ぶ人がいるくらいである。
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バス通りを右に曲がり、さらに左に曲がって岬屋の前まで行くがここは通常列などできない店なのに長蛇の列。しかし、コロナ対策として前の人には近づかず並び、予約した水仙粽に加え、柏餅を購入してすぐに帰路を急いだ。(私にとっては不要不急ではないつもり)
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子供の頃に歌った『せいくらべ』という唱歌の歌詞の1番に『ちまき食べ食べ兄さんが測ってくれたせいの丈』とあるので端午の節句に粽を食べるのは当たり前と思ってきたが、ふとそれならばなぜ柏餅と粽を食べるのだろうか?ということが気になったのである。
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調べて見ると『柏餅』と『粽』には全く違うルーツがあった。まず『柏餅』は日本で作られた菓子である。柏は新しい新芽が生えるまでは葉が落ちない、つまり跡継ぎが絶えないという縁起の良い木と考えられていて、端午の節句が盛んになった江戸から広まったものである。
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しかし、柏餅は柏があまり育たない関西では広まらず、中国から渡ってきた粽を端午の節句に食べる風習となった。中国の故事だが、『楚の屈原は国王の信任が強い側近であったが、国王は隣国の秦に籠絡されて屈原の言うことを聞かず、国の行末に失望した屈原は入水自殺した。
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これを聞いた民衆が屈原の身を魚に食われないよう供物を投げた。しかし、龍がこの邪魔をしたため、龍が苦手としていた棟樹の葉にもち米を詰めて五色の糸で括り、川に流した』というものでここから転じてもち米を笹に包み、粽を作るようになったのである。
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因みにその五色からこいのぼりの吹き流しの色も五色になったと言われている。まあ、その由来はともかく、今年も無事に柏餅も粽も食べることはでき、また菖蒲湯にも浸かることができましたが。因みに私の好みな葛粉で作った水仙粽です。ご馳走さまでした。