食品「値上げ」の企業が5割超 家計の実態「悪いと感じる」2008年2月29日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080229/biz0802291839009-n1.htm
農林漁業金融公庫は29日、食品関連企業を対象にした製品価格の調査結果を発表した。値上げを実施済みか、予定している企業の割合は計52.8%に達した。
中国など新興国の経済発展に伴う需要増を背景に、小麦をはじめとした原材料の価格が急騰。
仕入れなどのコストが平成18年度に比べ増えたと答えた割合は99.8%とほぼ全企業に及んだ。
製品の値上げ幅は全業種平均で9.1%。業種別では製造業が10.1%と最も高かった。
卸売業は8.0%、小売業は5.9%と、消費者に近い業種ほど価格転嫁が難しく、値上げ幅を抑える傾向がみられた。
一方、消費者への調査では、家計の実態が「悪いと感じる」と回答した割合は51.0%。「値上げされれば極力買わない」と答えた割合は、菓子が37.0%、漬物は35.0%、冷凍食品は33.2%と高かった。
調査は1月、全国6937社を対象に行い、2242社が回答した。
食品値上げ:消費者容認は「10%まで」農林金融公庫調査 2008年3月1日 毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080301k0000m020099000c.html
食品値上げについて農林漁業金融公庫が行った調査で、消費者が受け入れられる値上げ幅は「最大5~10%程度」という結果が出た。実際の値上げ幅はこれを上回る場合が少なくなく、消費の減少につながる品目も出そうだ。
調査は1月に行い、消費者2000人(インターネット)と食品産業の2242社(郵送)が回答した。
消費者の調査では、何%までの値上げなら購入するかを質問したところ、平均で▽野菜10.7%▽鮮魚9.3%▽みそ・しょうゆ8.8%▽牛乳・乳製品8.2%▽パン7.7%▽冷凍食品5.8%▽菓子5.7%▽ファストフード4.4%▽コンビニ弁当3.9%--などの結果がでた。日常的に欠かせない食品は許容度が高い傾向がある。
食品産業の調査では、輸入原材料の高騰などでコストが増加した企業が99.8%に上り、これを受けて約半数が値上げした。値上げ幅は食品製造業で平均10.1%、小売業で5.9%、飲食店で4.3%だった。
農林公庫は「消費者の値上げへの見方は厳しい。食品産業はコスト増に苦しんでいるが、価格転嫁には健康や安全・安心などの付加価値をつける必要があるのではないか」(調査室)と話している。
まあ、バブルが崩壊してから値上らしい値上もほとんどなかっただけに、ここ最近の相次ぐ食料品の値上はある程度は致し方ないものだとは思いますが、コスト転嫁できるかは業界によっても大幅に事情は異なるようですね。
コスト増を販売価格に転嫁できたかについては、製造業⇒卸売業⇒小売業⇒飲食店と消費者に近くなるほど価格転嫁が困難になっているようです。
次に品目別に価格転嫁率を見ると、糖類や油脂が転嫁率100%、パンも83.3%、麺類75.7%に対して、炊飯・惣菜は42.9%、飲料27.5%、酒類26.8%。このあたりは業界が寡占状態にあるかそれとも競合が激しいかがモロに現れているように思います。
コスト増加分を価格転嫁できない理由は「業界横並び」「取引先に決定権がある」の両理由を指摘する企業が食品産業・製造業・卸売業でいずれも7割を突破。小売業は「業界横並び」を挙げる企業が多く、飲食店は他に「自助努力でカバー」「経営方針や戦略が値上に沿わないから」をあわせた4つの理由が同程度の割合になっています。
一方、消費者の側の意識調査ですが、味噌・醤油や牛乳・乳製品といった代替不可能な商品で値上許容意識が高く、漬物加工品や酒類では値上に対する抵抗感が強いようです。冷凍食品に対する値上への抵抗意識も強いですが、こちらはすっかりバーゲンの目玉化していることと、最近の冷凍食品への農薬や殺虫剤混入問題が少なからず影響しているものと思われます。
値上をしたら買わない・元々買わない商品も漬物加工品や酒類、冷凍食品が高いのですが、値上をしたら買わないに限ってはお菓子が特に高くなっているようです。
値上の許容は生鮮食品に比べると飲食店の値上に対する抵抗意識が強く、生鮮食品も牛肉に対する値上の抵抗意識が強いようですね。
値上に対する許容幅は商品にもよりますが、高くても大体1割が限度といったところでしょうか。
今後の主食の消費については、パンや麺類が値上、米が値下がりしている現状もあるのか、米の消費を増やすと回答した方が32.1%、米がもう少し値下がりしたら消費を増やすと回答した方が15.6%。消費者の値上に対する抵抗意識は予想以上に強いようですね。
食品業界のコスト増加に伴う「価格転嫁の状況」及び消費者の「価格値上げ」に対する意識」 はこちら
http://www.afc.go.jp/information/investigate/pdf/sangyou-food-h20-02.pdf
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080229/biz0802291839009-n1.htm
農林漁業金融公庫は29日、食品関連企業を対象にした製品価格の調査結果を発表した。値上げを実施済みか、予定している企業の割合は計52.8%に達した。
中国など新興国の経済発展に伴う需要増を背景に、小麦をはじめとした原材料の価格が急騰。
仕入れなどのコストが平成18年度に比べ増えたと答えた割合は99.8%とほぼ全企業に及んだ。
製品の値上げ幅は全業種平均で9.1%。業種別では製造業が10.1%と最も高かった。
卸売業は8.0%、小売業は5.9%と、消費者に近い業種ほど価格転嫁が難しく、値上げ幅を抑える傾向がみられた。
一方、消費者への調査では、家計の実態が「悪いと感じる」と回答した割合は51.0%。「値上げされれば極力買わない」と答えた割合は、菓子が37.0%、漬物は35.0%、冷凍食品は33.2%と高かった。
調査は1月、全国6937社を対象に行い、2242社が回答した。
食品値上げ:消費者容認は「10%まで」農林金融公庫調査 2008年3月1日 毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080301k0000m020099000c.html
食品値上げについて農林漁業金融公庫が行った調査で、消費者が受け入れられる値上げ幅は「最大5~10%程度」という結果が出た。実際の値上げ幅はこれを上回る場合が少なくなく、消費の減少につながる品目も出そうだ。
調査は1月に行い、消費者2000人(インターネット)と食品産業の2242社(郵送)が回答した。
消費者の調査では、何%までの値上げなら購入するかを質問したところ、平均で▽野菜10.7%▽鮮魚9.3%▽みそ・しょうゆ8.8%▽牛乳・乳製品8.2%▽パン7.7%▽冷凍食品5.8%▽菓子5.7%▽ファストフード4.4%▽コンビニ弁当3.9%--などの結果がでた。日常的に欠かせない食品は許容度が高い傾向がある。
食品産業の調査では、輸入原材料の高騰などでコストが増加した企業が99.8%に上り、これを受けて約半数が値上げした。値上げ幅は食品製造業で平均10.1%、小売業で5.9%、飲食店で4.3%だった。
農林公庫は「消費者の値上げへの見方は厳しい。食品産業はコスト増に苦しんでいるが、価格転嫁には健康や安全・安心などの付加価値をつける必要があるのではないか」(調査室)と話している。
まあ、バブルが崩壊してから値上らしい値上もほとんどなかっただけに、ここ最近の相次ぐ食料品の値上はある程度は致し方ないものだとは思いますが、コスト転嫁できるかは業界によっても大幅に事情は異なるようですね。
コスト増を販売価格に転嫁できたかについては、製造業⇒卸売業⇒小売業⇒飲食店と消費者に近くなるほど価格転嫁が困難になっているようです。
次に品目別に価格転嫁率を見ると、糖類や油脂が転嫁率100%、パンも83.3%、麺類75.7%に対して、炊飯・惣菜は42.9%、飲料27.5%、酒類26.8%。このあたりは業界が寡占状態にあるかそれとも競合が激しいかがモロに現れているように思います。
コスト増加分を価格転嫁できない理由は「業界横並び」「取引先に決定権がある」の両理由を指摘する企業が食品産業・製造業・卸売業でいずれも7割を突破。小売業は「業界横並び」を挙げる企業が多く、飲食店は他に「自助努力でカバー」「経営方針や戦略が値上に沿わないから」をあわせた4つの理由が同程度の割合になっています。
一方、消費者の側の意識調査ですが、味噌・醤油や牛乳・乳製品といった代替不可能な商品で値上許容意識が高く、漬物加工品や酒類では値上に対する抵抗感が強いようです。冷凍食品に対する値上への抵抗意識も強いですが、こちらはすっかりバーゲンの目玉化していることと、最近の冷凍食品への農薬や殺虫剤混入問題が少なからず影響しているものと思われます。
値上をしたら買わない・元々買わない商品も漬物加工品や酒類、冷凍食品が高いのですが、値上をしたら買わないに限ってはお菓子が特に高くなっているようです。
値上の許容は生鮮食品に比べると飲食店の値上に対する抵抗意識が強く、生鮮食品も牛肉に対する値上の抵抗意識が強いようですね。
値上に対する許容幅は商品にもよりますが、高くても大体1割が限度といったところでしょうか。
今後の主食の消費については、パンや麺類が値上、米が値下がりしている現状もあるのか、米の消費を増やすと回答した方が32.1%、米がもう少し値下がりしたら消費を増やすと回答した方が15.6%。消費者の値上に対する抵抗意識は予想以上に強いようですね。
食品業界のコスト増加に伴う「価格転嫁の状況」及び消費者の「価格値上げ」に対する意識」 はこちら
http://www.afc.go.jp/information/investigate/pdf/sangyou-food-h20-02.pdf