新銀行東京、当初は支店に回収担当置かず…都の計画に沿う 2008年3月18日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080318-OYT1T00438.htm?from=main2
多額の不良債権を抱える新銀行東京(東京都千代田区)が2005年4月の開業から2年間、焦げ付いた融資を回収する担当者を都内の店舗に配置していなかったことがわかった。
貸出先企業の審査と融資は各店舗が行う一方、不良債権の回収は本部だけで行っていた。こうした「分業体制」が赤字を膨らませた一因になったとして、新銀行が各店舗に回収担当者を置いたのは、昨年6月になってからだった。
分業体制は、都が開業前の04年に発表した基本計画に沿ったもので、都が400億円を追加出資する予算案を審議する都議会でも、基本計画を作成した都の責任が焦点となっている。
新銀行などによると、基本計画が、融資・保証残高の07年度までの目標を約9300億円と掲げたことを受け、新銀行は開業当初から、ピーク時に10か所あった各店舗で、中小企業向けの無担保融資などを集中して行っていた。一方、返済が滞った融資については、本部の不良債権回収の担当者が、一括して貸出先企業の資産の差し押さえなどを行っていた。
この結果、融資のみを担当する店舗では、不良債権の回収を念頭に置かず、ずさんな審査で貸し出しを行い、多額の焦げ付きが発生したという。
また、店舗側と本部との連絡が遅れ、迅速な回収ができなかった。このため、昨年3月期決算では累積赤字が849億円に上り、新銀行は、各店舗にも不良債権の回収担当者を置いて、貸し出し審査を慎重に行い、積極的に回収することにしたという。
都側は、これまでに285億円もの融資が焦げ付き、累積赤字が936億円(昨年9月末)に膨らんだのは、開業時の旧経営陣の責任だとして、都議会の答弁でも、自らの責任を否定している。
無担保融資、管理野放し 新銀行東京 2008年3月18日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080318/lcl0803180144000-n1.htm
東京都が1000億円を出資して設立し、経営難に陥っている新銀行東京が、焦げ付きの大部分を占める主力商品「ポートフォリオ型融資」(最高2000万円)の融資先について、返済までの経営状況の把握・管理を行っていなかったことが17日、分かった。同融資の焦げ付きは平成23年度までに約450億円となる見込みで、融資実行額の約35%に上ることも判明。書類だけのずさんな審査に加え、融資先の定期的な管理も怠ったことが露呈し、都議会質疑にも影響を与えそうだ。
ポートフォリオ型融資は原則無担保で、貸出先をグループ化しリスク均等化する融資。開業した平成17年度上期の焦げ付きは、同融資を中心に約6500万円(9件)だったが、同年度下期の焦げ付きは約24億円(152件)。18年度上期は約51億円(360件)、同年度下期には約70億円(548件)と急増。
同行が18年12月に審査を厳格化した後も焦げ付きは止まらず、19年度上期は約88億円(753件)、同年度下期も1月時点で51億円(520件)。焦げ付き率は開業2年目の6%から現在は10%程度になり、ポートフォリオ型融資だけの焦げ付きは約220億円に上る。
都によると、貸出期間中に融資先を管理していたのは5000万円超の大口融資先だけで、本来、経営状況を把握する必要のあるポートフォリオ型融資の貸出先については、「貸しっぱなしで野放し状態になっていた」(関係者)という。
こうしたずさんな融資・管理の結果、新銀行の焦げ付きは、今年1月末までに285億円にのぼり、23年度までには総額約600億円に上るとみられている。(以降省略)
新銀行東京ですが、昨年の6月までは、各店舗に回収担当者を置かないで、本部に焦げ付いた債権の回収を任せっきりにするという、とても金融機関とは思えない、驚く程いい加減な回収体制をとっていたことがわかりました。さすがにここまで来ると『こんないい加減なところに金融機関を名乗って欲しくない!!!』と本気で怒りたくなります。
これは銀行に限りませんが、営業マンというものは売り上げを上げるだけでなく、回収まできっちり行って初めて一人前と認められるもの。経験が浅いうちに軽い焦げ付きを経験して、自らが痛い目を経験することで、どんな相手には気をつけなければならないかを肌身をもって経験し、融資先を見極める目を日々身につけていくというのに、その肝心の修行の場を切り離してしまえば、融資担当者はいつまでたっても、取引先を見極める力なんてつくわけがありませんし、ましてそんな状態で報奨金など出せば、現場が暴走することは目に見えていたはずです。
都知事や都議会は未だに銀行の存続を諦めていないようですが、いくら担保を取ることにしたとしても、ほんの9ヶ月前までは、回収さえ行っていなかった半人前?の営業マンがいきなり、他行のベテラン営業マンと競いあって、まともな融資先を勝ち取れると、本気で思っているんですかねぇ…(呆れ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080318-OYT1T00438.htm?from=main2
多額の不良債権を抱える新銀行東京(東京都千代田区)が2005年4月の開業から2年間、焦げ付いた融資を回収する担当者を都内の店舗に配置していなかったことがわかった。
貸出先企業の審査と融資は各店舗が行う一方、不良債権の回収は本部だけで行っていた。こうした「分業体制」が赤字を膨らませた一因になったとして、新銀行が各店舗に回収担当者を置いたのは、昨年6月になってからだった。
分業体制は、都が開業前の04年に発表した基本計画に沿ったもので、都が400億円を追加出資する予算案を審議する都議会でも、基本計画を作成した都の責任が焦点となっている。
新銀行などによると、基本計画が、融資・保証残高の07年度までの目標を約9300億円と掲げたことを受け、新銀行は開業当初から、ピーク時に10か所あった各店舗で、中小企業向けの無担保融資などを集中して行っていた。一方、返済が滞った融資については、本部の不良債権回収の担当者が、一括して貸出先企業の資産の差し押さえなどを行っていた。
この結果、融資のみを担当する店舗では、不良債権の回収を念頭に置かず、ずさんな審査で貸し出しを行い、多額の焦げ付きが発生したという。
また、店舗側と本部との連絡が遅れ、迅速な回収ができなかった。このため、昨年3月期決算では累積赤字が849億円に上り、新銀行は、各店舗にも不良債権の回収担当者を置いて、貸し出し審査を慎重に行い、積極的に回収することにしたという。
都側は、これまでに285億円もの融資が焦げ付き、累積赤字が936億円(昨年9月末)に膨らんだのは、開業時の旧経営陣の責任だとして、都議会の答弁でも、自らの責任を否定している。
無担保融資、管理野放し 新銀行東京 2008年3月18日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080318/lcl0803180144000-n1.htm
東京都が1000億円を出資して設立し、経営難に陥っている新銀行東京が、焦げ付きの大部分を占める主力商品「ポートフォリオ型融資」(最高2000万円)の融資先について、返済までの経営状況の把握・管理を行っていなかったことが17日、分かった。同融資の焦げ付きは平成23年度までに約450億円となる見込みで、融資実行額の約35%に上ることも判明。書類だけのずさんな審査に加え、融資先の定期的な管理も怠ったことが露呈し、都議会質疑にも影響を与えそうだ。
ポートフォリオ型融資は原則無担保で、貸出先をグループ化しリスク均等化する融資。開業した平成17年度上期の焦げ付きは、同融資を中心に約6500万円(9件)だったが、同年度下期の焦げ付きは約24億円(152件)。18年度上期は約51億円(360件)、同年度下期には約70億円(548件)と急増。
同行が18年12月に審査を厳格化した後も焦げ付きは止まらず、19年度上期は約88億円(753件)、同年度下期も1月時点で51億円(520件)。焦げ付き率は開業2年目の6%から現在は10%程度になり、ポートフォリオ型融資だけの焦げ付きは約220億円に上る。
都によると、貸出期間中に融資先を管理していたのは5000万円超の大口融資先だけで、本来、経営状況を把握する必要のあるポートフォリオ型融資の貸出先については、「貸しっぱなしで野放し状態になっていた」(関係者)という。
こうしたずさんな融資・管理の結果、新銀行の焦げ付きは、今年1月末までに285億円にのぼり、23年度までには総額約600億円に上るとみられている。(以降省略)
新銀行東京ですが、昨年の6月までは、各店舗に回収担当者を置かないで、本部に焦げ付いた債権の回収を任せっきりにするという、とても金融機関とは思えない、驚く程いい加減な回収体制をとっていたことがわかりました。さすがにここまで来ると『こんないい加減なところに金融機関を名乗って欲しくない!!!』と本気で怒りたくなります。
これは銀行に限りませんが、営業マンというものは売り上げを上げるだけでなく、回収まできっちり行って初めて一人前と認められるもの。経験が浅いうちに軽い焦げ付きを経験して、自らが痛い目を経験することで、どんな相手には気をつけなければならないかを肌身をもって経験し、融資先を見極める目を日々身につけていくというのに、その肝心の修行の場を切り離してしまえば、融資担当者はいつまでたっても、取引先を見極める力なんてつくわけがありませんし、ましてそんな状態で報奨金など出せば、現場が暴走することは目に見えていたはずです。
都知事や都議会は未だに銀行の存続を諦めていないようですが、いくら担保を取ることにしたとしても、ほんの9ヶ月前までは、回収さえ行っていなかった半人前?の営業マンがいきなり、他行のベテラン営業マンと競いあって、まともな融資先を勝ち取れると、本気で思っているんですかねぇ…(呆れ