早春の暖かい日には、「春を探さむ」と戸外を散策する気になる。植物では、万作・夜叉撫子・梅からはじまり、菫・蒲公英・イヌフグリ、雪柳・連翹・辛夷・木蓮・、と次々と咲き出し、見事である。
日差しや風・服装など人々の暮らしなど・・・・そうして、散策の坂道を上り詰めたら、そこは「春日町」だった、というわけだ。ユーモアたっぷりの俳句と言えるだろう。熱海にも春日町はある。
さて、春日(ハルヒ)をカスガと読むようになったのは、「ハルヒ(春日)がカスム」「春霞がカスム」という枕詞から、しだいに地名のハルヒにもかかるとされ、春日をあてて使うようになったとされている。
カスガの意味については、霞処(かすみが)や、神住所(カスカ)など諸説があるようだ。奈良の春日大社が本家で、ここから全国に地名が広がったようである。