観音は、「観世音菩薩」「観自在菩薩」「救世観音」とも言う。地蔵菩薩は男性形が多いのに対し、観音菩薩は女性形が多い。
どこの寺か分らないが、参詣客の多い大きな寺だろうと推測できる。観音様を守る観音守。男か女かも分からないが、いづれにしても気品のある美しい人なのだろう。
季語の「あたたか」は、あくまで気温の暖かではあるが、この句の場合下五が「守あたたか」と「句またがり」なっているせいだろう。観音守も作者の心も「あたたか」なのだ。つまり作者が、「観音守があたたかだ」ということを、強調したかった。そんな風に観音守を想像すると、見えてくる・・・
あたたかや観音に似る観音守
こうしてしまうと、意味が変わるのがわかる。単なる言葉の順番なのだが、いわゆる組み合わせも重要なのだ。