ATNO ( All Time New One ) と言う言葉が使用され始めたのは、数年前 ・・・ TX5K 2013年頃あたりからでしょうか? ( 自信なし(笑))。 一般のぺディションでは使用される事は殆ど無く、ウォンテッドの上位に位置するエンティティーで主に使われます。 今年はじめの VP8STI でも使用されています。
ATNO の指定は、基本的にニューカマーや弱小局の救済のために生まれました。 昔に比べ設備もレベルアップし、DX 人口も増え激戦となっています。 しかも、自然保護により QRV がままならないエンティティーも増えています。 どんなエンティティーを残しているかにもよりますが、#1 DXCC の道はとても険しくなっているのです。
そこで DX pedition 側は考えました。 なにか工夫がなければ QSO 出来る人は多くのスロットを埋めて行くのに対し、本当に必要としているニューカマーや弱小局には行渡らないのではないかと ・・・ ( ClubLog による Leaderboard の非表示も ATNO 対策のひとつ )。 ATNO にとってはどこかひとつのバンドで一回だけ QSO 出来れば満足なはずです。
そこで、例えば プロパゲーションの開けているバンドには 第2、第3 のトランシーバーで臨機応変に対応し、第1トランシーバーでは、14MHz を 24時間フル運用し、枯渇するまで捌き続け、どの時点かで QSO してもらう ・・・ と言う作戦が取られました。 しかし、ウォンテッドの上位に位置するエンティティーからの QRV は甘くありませんでした。 24時間フル運用してもパイルアップはニューカマーや弱小局が QSO 出来るレベルまで下がらなかったのです。
そこで、考えられたのが ATNO 指定です。 ニューカマーや弱小局にとっては願っても無いチャンスが到来したと ・・・ これで私も QSO が出来る ・・・ と思ったのですが、如何せん ATNO の意味が知られていないため ( 特に CW に於いて )、DX pedition 側も手応えを感じるところまで成果を出せませんでした。
ATNO と言う言葉が誕生して数年経ちました。 今でも ATNO 指定に該当しない OM がコールをしています。 エリア指定、ナンバー指定などは違反すれば誰にでも分かります。 しかし、ATNO 指定は該当するかどうかは本人しか分かりません。
今後も、3Y Bouvet, CEØX, KH1 など超レアなエンティティーからの QRV が予定されています。 我々ニューカマーや弱小局にとって ANTO 指定が有効に機能するのを願ってやみません。
ビッグガンの OM にとってそこがニューバンドだったりしたら、QSO したいと思うのが当然です。 しかし pedition 側が ATNO と指定している時は、ニューカマーや弱小局にとって千載一遇のチャンスなのです。 pedition 側も そんな彼らと QSO したい、そして貴重な 1エンティティーをプレゼントしたいと思って ATNO 指定をしています。 先輩として後進に道を譲って QSO させていただけないでしょうか。 ATNO と言う言葉がいつの日か死語にならないためにも ・・・ 。