1970年11月25日5時限目、私が地方の工業高校の1年生の物理の授業時間が始まる時でした。
確か、電流の流れと磁力線の講義の時でした。
今から46年も前のことでしたが、鮮明に記憶しています。
その時の物理担当のA先生が、5分ほど遅れて授業に来ました。
A先生は大変授業に厳しくて、なんで遅れてきたのかなと思いました・・・・
そうしたら矢継ぎ早に、「三島由紀夫が決起した・・・・」と顔を紅潮して話していました。
当時の高校生では、三島由紀夫の小説を読破していた人は工業高校の生徒では稀でした・・・
みんな、「なんなんだ・・・」と鳩に豆鉄砲状態でした・・・
「潮騒」とか、当地の近くの飯能市を描いた「美しい星」でしたか、そのくらいは私も読んでいたのですが、衝撃的でした。
もともと物理学が好きでしたが、その物理の先生が三島由紀夫が好きだということを知り、その時から妙に物理の授業が好きになりました。
でも、あれから半世紀近くなるのかと考えると、不思議な気がします。
頭は高校生から変わっていないのに、体が老化していくのが不思議です。