:〔続〕ウサギの日記

:以前「ウサギの日記」と言うブログを書いていました。事情あって閉鎖しましたが、強い要望に押されて再開します。よろしく。

★ 今さら誰も驚かない? 福島原発事故由来のストロンチウム90

2012-08-02 05:12:30 | ★ 大震災・大津波・福島原発事故

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今さら誰も驚かない?

福島原発事故由来のストロンチウム90、10都県で初確認

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ツイッターでこのことを短く書いたら、すぐ 「今さら別に驚きませんね」 と言うコメントが返ってきて、

かえって驚かされた!

それで、というわけではないが・・・・


朝日新聞デジタルの「社会」の記事(2012年7月24日21時49分)を要約すると:

 文部科学省が24日発表したところによれば、東京電力福島第一原発の事故後、大気中に放出された 放射性ストロンチウム90 が福島、宮城両県以外の10都県で確認された。茨城県では、2000年から事故前までの国内の最大値を20倍上回る値が検出された。

 原発事故が原因と確認されたのは東京、神奈川など10都県。いずれも昨年3~4月に観測されていた。事故で放射性セシウムが広範囲に拡散したことから、ストロンチウム90についても拡散が予想されていたが、国の調査で、宮城、福島両県以外で原発事故によるストロンチウム90が確認されたのは初めて。事故直後に観測されたため、原発から放出されたものと判断した。

 文科省によると、宮城県は津波の影響で測定施設のデータが修復できず、福島県は施設が警戒区域内にあって分析環境が整わず、いずれも公表できなかったという。両県では、昨年6月の文科省の土壌調査で原発から放出されたストロンチウムが確認されている。

 公表が遅れた理由について、文科省の担当者は 「事故の影響でセシウムやヨウ素など主要な核種の検査を優先したため、ストロンチウムの分析が遅れた」 と説明している。

 誰がそんな見え透いた言い訳を信じる? 私は、公表が遅れた上の理由付けに納得していない。自然界に存在しないストロンチウム90生成のメカニズムが「核兵器=原爆」の爆発の場合と同じであり、同じ結果を生むことに対する連想の刺激性に配慮して、原発事故直後の発表を意図的に控えたものと考えている。

 


 なお、その値が当然一番高いと予想される福島、宮城の値を今もって公表しないのは、検出され確認された数値がきわめて高かったからだと疑われてもしかたがないだろう。事故原発の敷地内も含めて、福島、宮城の各地域には測定の専門家は早い時期から度々足を踏み入れているわけであり、このような重大な指標となる物質の線量を他の放射性物質のものと同じ要領で把握していないはずがないではないか。

 本当の理由は、ウイキペディアにもある通り、ストロンチウム90がもっぱらウランやプルトニウムの核分裂生成物として、いわゆる 「死の灰」 中に多量に含まれるものだからに違いない。

 

           《目に見えない荒廃の震源地》 (上の記事の赤字見出し)

イタリアの新聞一面に事故後いち早く掲載された福島第一原発の爆発の写真。

当時、日本の新聞は二本の煙突の高さほどに白っぽく広がった水蒸気爆発や水素爆発の写真しか発表していなかった。

ストロンチウムは金属状の物質だ。炉心がメルトダウンしただけなら、鉄の格納容器を突き抜けて落下し、下のコンクリートも突き抜け、

今頃地下どれぐらいまで沈んでいるか、誰も知ることは出来ないが、メルトダウンで大気中にばらまかれ東京まで飛んでくるとは考えにくい。

上の写真の、おそらく臨界に達し一種の核爆発を伴って、閃光と衝撃波と共に空中にばらまかれたものと思われる。

広島や長崎の場合と結果的に同じことではなかったろうか。


 広島、長崎の原爆以後では、現在環境中で検出されるストロンチウム90は殆どが過去における核実験による放射性降下物の残留物であった。それ以後では、チェルノブイリの原発事故に続いて、今回の福島のものが最も新しい。

 なお、ストロンチウムはカルシウムと化学的性質が類似するため、動物体内では摂取されると大部分が骨に取り込まれて体内で放射線を長期間に亘って出し続けることになる。特に内部被曝による骨腫瘍の危険性があることも、その存在を知られることを極力抑えよとする言論操作を呼んだと想像する。

 今回の事故で、非核三原則を堅持する日本において、原発に姿を変えて核兵器と同じ破壊と荒廃と放射線被曝をもたらす危険物が地震国日本全国に存在している事実が改めて浮き彫りになった。今こそ、それを根本から見直すときだろう。それなのに、未だに日本の各電力会社が休止中の原発の再稼働に向けて執拗に政治的な動きかけをし、政府もそれに同調しようとするのを、多くの国民が黙って傍観している姿に疑問を感じる。

 

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2 コメント

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支援活動 (バラバ)
2012-09-05 05:44:18
被災地を歩かれるのなら、カリタスジャパンの資金援助で実質運営されえている、福島、宮城、岩手にある各地のヴォランテイアセンタ-を、是非とも訪問ください。現在、事務局の職員は、大半は修道女の方ですが、自己嫌悪に陥っております。本質的な「共生」など簡単にできないことを、体験をとおしてうすうす感じています。その結果、支援といっても多くが、行事を催して、お茶を濁しているのです。阪神淡路大震災の経験者である神父さんならば、理解できると信じます。どうか、時間の許す限り、冷静な目で現地をルポください。小生は、近隣の信者仲間と9月末から、大船渡市にある「地ノ森いこいの家」に一週間ほど、滞在します。
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強靭になった被災者 (浅野誠)
2014-01-07 05:52:33
東北大震災の医療救護班の一員として、私は自治体から派遣された。しかし、それまでにマスコミなどから得た情報から想像していた東北とはかなり異なる光景を目撃した。人々は悲しみにうち沈んでいるわけではなく、不思議な高揚感を漂わせながらにぎやかに働き、傾いた家の前で物売りはかまびすしく、町は活気にあふれていたのである。生物は傷を受けた時、それを修復するために逆に生命的活性を高める反応が起こる。このような時に病気になる人間はさほどいるとは思えない。私は医療班に加わってそのことを実感したのである。診察室は救護所となった小学校の保険室だった。患者の数は予想より少なく、ほとんど風邪程度であった。震災によるPTSD の患者はあまり会うことがなかった。なるほど、被災者の中には大きな嘆きを訴える者もいたが、それは当然の反応であり病気ではない。現在、仮設住宅では高齢の人々の孤独な死がしばしば起こっている。しかしそれはPTSD とは異なる理由の現象ではなかろうか、災害対策上の粗雑さによる二次災害だが、実のある援助は今こそ必要なのではなかろうかに
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