キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「野茂英雄」

2011年06月19日 | Book
ロバート・ホワイティングの野茂投手の伝記本。野茂投手がMLBへ渡った経緯から初期の活躍の様子とMLBに与えた影響、マイナーへの降格やトレード、後に続いた日本人プレイヤーとの関係、そして引退までMLB日本人プレイヤーのパイオニアとしての彼の活躍を描いています。
彼がMLB挑戦を表明した時のバッシングの様子は、鮮明に記憶に残っています。当時はマスコミやプロ野球関係者から、「裏切り者」扱いされ、事情を知らないファンからも見捨てられるほどの酷い状況でした。しかし、ひとたびMLBで好投すると掌を返したように絶賛の嵐になり、MLBの視聴率は上がり、マスコミの扱いも変わりました。これほど極端に評価が変わった選手も珍しいのですが、本人の考え方は何も変わらず、ただMLBで野球がしたいという夢を叶えるという一途な想いでやった結果が認められたようです。野茂投手の軌跡をこの本で知ると、本当に度量の広くて何事にも動じない肝の太さを感じます。もし彼ではなく、他の日本人プレイヤーがMLBに行っていたら(例えば伊良部投手のように)今のMLBにおける日本人の地位も違っていたかもしれません。故障で投げれなくなり、マイナーに落ちても、途中でクビになっても、めげずに這い上がって3度もカムバックしています。2度のノーヒットノーラン(両リーグで)とか、日本人選手で初のホームランを放つなど、もう引退してしまったけれどますます好きになりました。新書本ですが、興味があれば読んで欲しい本です。

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