神が宿るところ

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若王子古墳群

2011-03-25 22:41:01 | 古墳
若王子古墳群(にゃくおうじこふんぐん)。
場所:静岡県藤枝市若王子500、蓮華寺池公園内の西側の丘の上。公園に駐車場あり。ただし、かなり駐車場から遠く、「楞厳山 鬼岩寺」の裏山というところなので、同寺裏から上るほうが早い。
標高110mの山上に造られた古墳群で、尾根に一辺10~18mの円墳と方墳、28基が密集して並んでいる。4~6世紀の古墳とされており、この時期のものとしては珍しい「車輪石」(碧玉製の腕飾で、中央部に穴があり、放射状の彫刻が施されているもの)が出土している。木棺直葬が殆どであるが、一部に横穴式石室もある。静岡県指定史跡。
志太平野には大型の古墳は殆ど見当たらず、古墳時代中期まで強大な首長は生まれなかったらしい。しかし、「車輪石」はヤマト政権との親密な関係を窺わせる。また、これまで志太平野で発見された前方後円墳は3基しかないが、そのうちの2基が、「若王子古墳群」の西、瀬戸川右岸にある。「荘館山1・2号墳」がそれで、横穴式石室を持ち、6世紀中葉頃の築造とされる。この頃に、ヤマト政権の影響下に、後の郡司層が形成されていったようだ。
なお、この若王子古墳群の丘は「富士見平」とも呼ばれる。永享4年(1432年)に室町幕府6代将軍・足利義教が富士遊覧のためと称して駿河国に下向してきた。内実は対立していた鎌倉公方・足利持氏を牽制する示威行動だったといわれているが、藤枝「鬼岩寺」に宿泊し、駿河国守護・今川範政が「鬼岩寺」裏山の上に建てた亭で、富士山見物をしたという。


蓮華寺池公園情報サイトさんのHPから(若王子古墳群)


写真1:古墳の上にベンチが置かれ、市民の憩いの場所となっている。


写真2:「車輪石」が出土した12号墳の上から駿河湾(東南)の方向を見る。右手の竹林の下に「鬼岩寺」がある。


写真3:東の方向には高草山(左手の電波塔があるところ)や虚空蔵山(右端)が見える。高草山の左手には富士山も見えるはずだが・・・、この日は見えなかった(残念)。
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