新装版 播磨灘物語(2) (講談社文庫) | |
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引き続き、播磨灘物語を読んでいる、全四巻だ。秀吉には竹中半兵衛と黒田官兵衛の二兵衛がついていた。これは歴史物語でも有名な話で、指揮官を助ける軍師、参謀の役割が重要だということは広く知られている。
ちょっと外れるが、私は、秀吉が、コーチングの相手役を持っていることに着目した。全四巻のどこに書いてあったのか思い出せないが、とにかく書いてあった。秀吉は、時折、その人物と世間情勢の話をする。ただし、その相手は、決して戦術家でも何でもない。素人だ。これこそ、コーチである。
秀吉はそこでまた何かを掴んだのだろう。コーチングの基本は、「答えはクライアントの心の中にある」そしてそのためには「パートナーが必要」で、パートナーである、コーチがクライアントと話しているうちに、クライアントが、自分の話していることが整理でき、自分で答えを見つけるというものだ。もちろん、播磨灘物語の著者、司馬遼太郎氏の時代には、コーチングという言葉はなかったから、そんなことは書いてない。
しかし、明らかに、相手役はコーチなのである。こんな役割、歴史物語を読むと、日本か、中国かわならないがどこかに出てきそうな気がするが。