kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

大切なこと

2012-10-16 | 陸上競技
この中国新人で感じたこと、これはすごく大切なことだと思っています。上手く言葉にできないかもしれないかもしれませんが思うことを書いておきたいと思います。

男子の100mで11秒06の記録を出して4位となりました。もともとかなりの力があったのだと思います。残念ながら幅跳びは全く足が合わず7位と沈んでしましたが、これは私の指導力が不足しているためだと思います。私にもっと力があればこの急激なスピードアップに対応した修正ができたのかもしれません。「誰?」と思われるような選手が自己ベストを出して中国地区で4位となるというのは驚くべきことだと思っています。

何度か書いていますがこの選手、5月の県選手権では11秒93かかって予選落ちしています。春先のスピードを考えると誰が11秒0台を予想したでしょうか?この後の県総体では幅跳びで6m53を跳んでギリギリ6位となり中国大会に進むことができました。これが大きな転機となったと思います。これまではどこか「自信」を持てずに人の後ろについていくような行動が目立ちました。潜在能力は高かったと思うのですがそれを引き出すことができない。「甘い」部分がかなり目立っていました。周囲に流されるというところがありました。

が、中国大会に出場して惨敗。本当に「参加しただけ」で終わってしまいました。これが大きな転機になったと思います。それからの取り組みに関しては目を見張るものがありました。トレーニングの合間に必ず自分でドリルを行ったり、動きの確認をおこなったりするようになったのです。「本当に強くなりたかったらやってみろ」と全体に投げかけたのですが跳躍選手だけはずっと繰り返し続けていました。他の者は「言われた時だけはやる」という感じでした。これが「悔しい」と本当に思った人間の「変化」だと思います。女子は中国大会をリレーで逃したのですがそこまで「必死」にはなれていませんでした。

夏休みの終わりの支部新人、気が付くと跳躍選手めちゃくちゃ強くなっていました。手動計時ですが11秒1を記録して優勝。周囲も「あんなに速かったのか?」と驚くレベルまで成長していました。言葉で書くと本当に簡単なものですが本人の意識の変化は大きなものだと思います。「言われたことを一生懸命やる」というだけですがそれが人を大きく変えるのです。「言われたことをやる」のは本当はすごく大変な事です。また、それを継続することが本当に難しい。「やれば強くなる」ということを継続できるかどうかで大きな「差」となるのです。自分自身で意識してこれを継続するから強くなるのだと思います。

特別な練習をしたわけではありません。他の者と同じ練習をしているだけです。たまたま練習が合ったといわれたらそうなのかもしれませんがそれ以上のものがあると思います。以前もありましたが選手本人が「その気になった」のが一番の大きな理由だと思っています。指導者がどれだけ話をしても実際にやるのは選手本人です。「その気にさせる」のが我々の仕事なのかもしれませんが結局は選手自身が「強くなりたい」と心の底から思わなければ何も変わらない。

他の選手はこのレベルまで「強くなりたい」と思っていないのです。厳しいようですがその「差」がある。自分では「強くなりたい」と思っていても心の底から思わなければ行動自体が変わらないのです。ここは選手自身の「想い」でしかない。一時的には誰でも思うのです。それを継続することは本当に難しい。心の部分だと思いますね。何度言われても受け取る側が本気にならなければ絶対に継続できないのです。それなりに練習をやって強くなる選手もいます。それは本当に潜在能力が高く、身体作りをしただけでその才能の一部が引き出されたに過ぎないのです。本当はもっともっと強くなる可能性があるにも関わらずです。うちの選手はこの事を心から理解して取り組んでいかばいけないと思います。

まだまだ時間がかかるのかもしれません。しかし、残された時間というのは限られています。今、何をしないといけないのか?ここが今後の成長を大きく変えていきます。大切なもの、それを各自が心から感じてもらいたいと思います。また書きたいと思います。久々に思う事がたくさんあるので。
コメント
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