音楽千夜一夜第333回 &ある晴れた日に第252回
エリー・アメリングの声は、限りなくやさしい。
それは、隣の家の太ったおばさんの声だ。
シューベルトの「楽に寄す」は、青空のてっぺんでさえずる雲雀の鳴き声。
音楽に生きる喜びを全身全霊で歌ってる。
ドスコイアメリングおばさんは、バッハのカンタータも大好き。
「あんた今日もよく頑張ったわね」と太っ腹で励ましてくれる。
ヘ長調k596の「春への憧れ」は、モーッアルトの告別のうた。
オランダのおばさんは、「さよなら、さよなら」と歌いながら泣いている。
エリー・アメリングの声は、限りなくやさしい。
それは、隣の家の太ったおばさんの声だ。
なにゆえに油蝉は私の掌を鋭く刺すのかてっきり水が出てくると思ったので 蝶人