こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

沖縄、広島、長崎

2014年11月24日 | 日々思うこと、考えること

秋の病理学会で沖縄に行ったが、やっぱり、というか予想通り暗い気持ちになってしまった。

決して三日酔いになるほど泡盛を飲みすぎたせいではない。

沖縄は日本のリゾートであり、米軍基地の土地である。私が住んでいる鎌倉は神奈川県にある。神奈川県も米軍基地の土地であり、上空を米軍機が飛ぶこともある。横須賀に海産物を買い物に行くときには軍港の横を走っていく。だけど、神奈川県は空襲にはあったけど、地上戦には巻き込まれていない。鎌倉は文化財が多いということで京都、奈良とともに空襲すら受けていない。

米軍基地を抱えた地域としては共通することもあるが、その量は桁が違う。あと、全滅した広島、長崎と比べても比較のしようがない。先の大戦に負けてから70年近くたっても、戦勝国は既得権益としてその枠組みを変えることはしないし、日独はいつまでたっても反省させられる。人類を滅亡させることが可能となってしまって、この先地球上ではもう世界戦争は起こるまい。

人類が宇宙に大挙して出て行く時が来て、そのまた先にSFアニメに出て来るような、宇宙戦争の時代がくるのかも知れないが、私が生きているうちにはそのような時は来ない。とすると、私とか日本は先の大戦の戦勝国と敗戦国の関係の枠組みの中で生きていくしかない。

これは、けっこうな閉塞感であり、打破することは容易ではないが、仕方が無い。

広島でも長崎でも名状しがたい悲しみを感じた。

沖縄に来たら、やっぱり悲しいだろうと思いっていたので、来たくなかった。

来てみたら、やっぱり悲しかった。

なぜ沖縄で地上戦を行ったのかも分かった様な気がした、基地を押し付けていることもわかる。平等であるべき地方分権がこれほど歪められているとは想像していなかった。

学会出張だったので、あちこち訪ねることはできなかったが、首里城だけは訪れることができた。

現在、修復中とのこと。

この得難き文化遺産を失ってしまったということを、私たち日本人は深い悲しみとともに反省しなくてはならない。

 

沖縄、長崎、広島。

戦争で私たちが失ったものは計り知れない。

今でも、世界の多くの場所で戦争が行われている。すべての場所で、悲しみが生まれている。

なんと愚かなことだろう。

 

失わせた償いを
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